あなたの身の回りに、「あの人は愛想がないな…」と感じる人はいませんか? はたまた自分自身が「無愛想だ」と言われたことがあるという方もいらっしゃるかもしれませんね。
一般的にはあまりいいイメージのない「無愛想」という言葉ですが、そもそもどのような意味を持つのでしょうか。そこで本記事では、無愛想の意味や無愛想な人の傾向、メリット・デメリットなどを解説します。
無愛想とは?
まずは、無愛想の意味を知っておきましょう。
[名・形動]愛想のないこと。そっけなくつっけんどんなこと。また、そのさま。ぶあいそ。「―な返事」「―な奴」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
無愛想という言葉は、「愛想」に「無」がつくため、「愛想がないこと」を表します。笑顔で話したり、感じの良い雰囲気などを持っていない人柄を指すことが一般的ですね。どのような態度を無愛想と呼ぶのか、具体的にみていきましょう。
素っ気ない態度のこと
他人と接するときに、親しみのある態度をとる人を「愛想がいい人」といいます。それに対して無愛想は、愛想がなく、人に対して素っ気ない態度をとることを意味しています。話しかけても冷たい印象を与える無愛想な人は、周囲から怖がられたり話しにくいイメージを持たれがちです。他にも無愛想な人は、表情の変化が少なく、不機嫌そうに見られることもあります。
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横柄との違い
無愛想と似たような意味を持つ単語として、「横柄」という言葉があります。どちらも周囲にマイナスの印象を抱かれがちで、似たような態度に見えますが、意味の違いがあるので使い方に注意しましょう。横柄とは、人を見下して、いばる態度のことを指します。
無礼な行動をとる人や、いばって人を踏み付けにするような態度をとる人のことを横柄な人だと表現します。他人に関心を寄せず冷たい態度をとる無愛想とは異なり、高圧的で尊大な態度をとるのが特徴です。
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「不愛想」との違い
ネットで「無愛想」と検索すると、「不愛想」と出てくることがあります。しかし、ほとんどの辞書には「不愛想」は載っていません。そのため、誤解されないためにも「無愛想」を使うのが無難と言えるでしょう。
ちなみに、「無」は、「何もないこと」「存在しないこと」。つまりゼロということですね。一方で、「不」という漢字は、「〜しない」「〜でない」という打ち消しの意味は持つものの、完全にないという意味は持ちません。
「愛想がある」「愛想がない」という表現の仕方の観点から見ても、「無愛想」がしっくりくるのではないでしょうか。
無愛想な人の傾向
無愛想な性格を自覚している人の中には、人から「話しかけづらい」と言われたり、「怒っているの?」と聞かれたりした経験があるかもしれません。なぜ、無愛想な人はマイナスの印象を与えてしまうのでしょうか。無愛想な人によく見られる傾向をチェックしてみましょう。
目を合わせない
無愛想といわれる人は、他人と会話をするときに目を合わせない傾向があります。愛想のよい人は、人と接するときにしっかりと目を見て話したり、時折笑顔を見せたりしてコミュニケーションをとります。しかし、無愛想な人は、人見知りや緊張などにより、相手と目を合わせることが苦手です。
視線が泳いでしまうことも少なくありません。また、相手から見つめられることも苦手なため、会話中にどこかよそよそしい雰囲気を出してしまいがちです。目を見て話せないため、相手から「感じの悪い人だな」と思われたり、「話したくないのだろうか」と余計な気を使わせてしまったりする場合もあります。
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表情がない
相手から笑顔であいさつをされたり、話しかけられたりすると、ほほ笑み返す人が多いものです。しかし、無愛想な人は表情の変化が少なく、めったに笑顔を見せません。笑いかけても笑顔が返ってこない、話しかけても無表情のまま、という場合があります。
無愛想な人に全く表情がないわけではありませんが、表情の変化が分かりにくいという特徴があります。愛想の悪い態度をとろうとしていなくても、自分の感情を表情に出すのが苦手なだけという人も少なくありません。
コミュニケーションが苦手
会話中に素っ気ない態度をとってしまうこともあるのが無愛想な人の大きな特徴です。無愛想な人は、周囲とのコミュニケーションが苦手で、会話が途切れたり、薄い反応を返して相手を困らせたりしてしまいがちです。無愛想な人は、人見知りをするタイプも多く、初対面の相手や、あまり親しくない相手と会話をするのが苦手です。
どのような話をすればよいのか分からず、言葉がつまってしまったり、反応ができずに黙ってしまったりすることも珍しくありません。本人は緊張しているだけだとしても、コミュニケーションがうまくできないことで、相手から悪い印象を抱かれてしまうのです。
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無愛想なことによるデメリット
会社や人と接する場などで、無愛想な人はマイナスの印象を抱かれがちです。愛想がよくて誰とでも親しげにできる人よりも、損をしてしまう場合も…。無愛想であることのデメリットについて紹介します。
印象が悪い
無愛想な人は話しかけても素っ気なく、コミュニケーションがとりづらいため、他人から悪い印象を抱かれてしまうこともあります。表情の乏しさから、「何を考えているのか分からない」「いつも怒っていて話しかけづらい」などと思われてしまうことも…。
特に、初対面の人と接するときは、印象の悪さが大きなマイナス点になります。面接や、人から紹介されたときなど、初対面で愛想のない態度をとってしまうことで、仕事や人間関係に悪影響を与えることがあるのです。
付き合いづらいと思われる
無愛想な人は表情に変化が少ない分、何を考えているのか相手に伝わらないことがあります。そのため、相手が話しかけづらいと思われてしまうのかもしれませんね。愛想がいい人の場合は、何も言わなくても話しかけやすい雰囲気が出るものです。
話しかけられても目線を合わせないまま返事をしたり、反応を示さなかったりして、相手を不快な気持ちにさせてしまうことも。無愛想な態度をとることによって、人との良好な関係を築くのが難しくなってしまうのです。
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