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2024.05.09

「鑑みる」とは? 意味や読み方、「考える」「顧みる」との違いを紹介!

 

「鑑みる」は「かんがみる」と読み、過去の例などに照らし合わせて考えることを指します。「考える」「顧みる」と混同しやすいので、それぞれの意味を把握しておきたいですね。使い方の注意点や似ている言葉も紹介します。

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「鑑みる」とは何を指す?

「鑑みる」の意味や読み方を、知らないまま使っているという人もいるでしょう。「鑑みる」は頻繁に使われる言葉ではないこともあり、誤用されやすいかもしれません。「鑑みる」の正しい意味や読み方、使い方を把握し、間違えないようにしたいですね。

まずは辞書の意味を見ていきましょう。

意味と読み方

【鑑みる】
読み方:かんがみる

過去の例や手本などに照らして考える。「時局に—・みて決定する」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「鑑」は「鏡」が転じた言葉とされており、「反省の資となる前例や手本」「よく点検する」などの意味を持ちますただ考えるのではなく、過去の例や手本などを判断の基準にして考えるのが「鑑みる」の意味。判断や決定、選択の際に使うことが多いでしょう。

「鑑みる」が用いられるシチュエーション

イベントの中止を決定する、講演会を延期するという場合、過去の例や規則などを照らし合わせて考えますが、これが「鑑みる」。「鑑みる」は判断や決定、選択が関係するシチュエーションでよく使われます。

また、結論などを伝える際に「前例に鑑みて」「状況に鑑みて」のように使うことで、検討を重ねた末の結論であることが伝わるはず。相手は誠実さを感じるかもしれません。

なお、前例や規則にそのまま従うことを前提とし「鑑みる」を使うというケースもあります。

データ

(c) Adobe Stock

「鑑みる」言葉の使い方

「鑑みる」の使い方を見ていきましょう。例文を用いて紹介します。

例文を紹介

《例文》
・前例に鑑みると、このタイミングで新しいビジネスをはじめるのは危険だ
・これまでの不安定な状況に鑑みると、今後もそれが続くと予想できる
・各部署の事情に鑑み、今後の方針を決める予定です
・過去の事例に鑑みると、楽観視はできないものの希望はあると考えている

ビジネスシーンにおいて、「鑑みる」はプロジェクトなどのミーティングや会議などで用いられることが多いでしょう。また、何かしらの情報を公開する、発表するという場合にも使うことがあります。

「考える」「顧みる」との違い

「鑑みる」と混同しやすいのが「考える」や「顧みる」です。意味だけでなく読み方も似ているため、まぎらわしいと感じるかもしれません。「考える」「顧みる」の意味をあらためて見てみましょう。

▷「考える」
知識や経験などにもとづいて、筋道を立てて頭を働かせること。判断する、結論を導き出す、予測する、意図する、決意する、想像するなどの意味を持ちます。また、あれこれと思いをめぐらせるということも表します。

▷「顧みる」
過ぎ去ったことを思い起こすことや、回顧することを表す言葉。心にとどめて考える、気に掛ける、振り返って見るという意味もあります。読み方は「かえりみる」です。

「考える」は、「過去の例や手本を照らし合わせる」という意味を含みません。「顧みる」は過去を思い起こすことを表しますが、その中に「照らし合わせて考える」という意味は含まないと言えるでしょう。

「考える」「顧みる」ともに「鑑みる」と似ていますが、意味合いは異なります。それぞれの意味を正しく把握し、適切に使い分けたいですね。

「鑑みる」を使う際の注意点

上述したように、「鑑みる」は手本や事例に照らし合わせて考えることを表します。そのため、「なんとなく考える」「意図する」を表すことには使いません。加えて、「考える」「顧みる」と意味や使い方を混同しやすいので、注意したいところです。

また、「鑑みる」の格助詞は「〜を」ではなく「〜に」を使うのが基本。「前例を鑑みる」ではなく「前例に鑑みる」が正解とされています。「〜を」でも意味は通じますが、基本的には誤用とすることが多いかもしれません。正しい使い方は、「〜に」であると認識しておきたいですね。

資料

(c) Adobe Stock

「鑑みる」似ている言葉

「鑑みる」と似ている言葉を見ていきましょう。言い換えの表現として使えますので、それぞれの言葉の意味もチェックしてください。

「斟酌」

「斟酌する」は、あれこれ照らし合わせて取捨することを表します。読み方は「しんしゃく」。あまり見聞きしない言葉ですが、ビジネスシーンでは使われることがあります。

《例文》
市場の状況を斟酌し、生産高などを決める予定だ

「熟考する」

「熟考」は、念を入れてよく考えることを意味する言葉。「熟考を重ねる」「熟考する」のように使います。読み方は「じゅっこう」。「じゅくこう」ではありませんので、注意してください。

《例文》
熟考を重ねた結果、本イベントの開催を遅らせることにした

「検討する」

「検討する」は、よく調べ考えることを表す言葉。さまざまな面から調べて、良いか悪いかなどを考えるという場合に用いられています。「検討を重ねる」「検討の余地がある」「問題点を検討する」のように使うことが多いでしょう。読み方は「けんとうする」。

「鑑みる」の言い換えとして使う場合は、「慎重に検討する」という表現がより近い意味になります。

《例文》
事務フローの改善については、慎重に検討すべきという意見が多かった

「踏まえる」

「踏まえる」は、判断のよりどころにする、根拠とするという意味以外に、あれこれ思案することや配慮するということも表します。読み方は「ふまえる」。「経験を踏まえる」「事実を踏まえる」のように使うことが多いでしょう。

《例文》
過去の事例を踏まえた上で骨子を作成しましたので、ご確認ください

会議中

(c) Adobe Stock

「考慮する」

「考慮する」は、物事を、いろいろの要素を含めてよく考えることの意。「こうりょする」と読みます。単に考えるというよりは、事例や状況、事情などの要素を含め、深く考えることを表すと言えるでしょう。「考慮に入れる」「考慮の余地がない」「事情を考慮する」のように使われています。

《例文》
相手方の事情を考慮に入れ、打開策の提案を行なう

最後に

「鑑みる」について紹介しました。「かんがみる」と読むこの言葉は、過去の例や手本を照らし合わせながら考えることを表します。何かしらの判断や決断、選択をする際に使われることが多いでしょう。

注意したいのは、「考える」「顧みる」と誤用しがちなこと。それぞれ異なる意味を持つ言葉ですので、混同しないようにしてください。「鑑みる」は、読み方も難しい言葉です。読み間違いをしないよう、正しい読み方を把握しておきたいですね。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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