視野が狭いの意味
「視野が狭い」とは、物事を考えたり、判断したりする幅が狭いこと。
狭いコミュニティーや浅い経験に基づく自分の経験則でしか物事を考えることができず、他人の意見を受けれることができなかったり、自分のことしか見えていない状態を表します。
し‐や【視野】
物事を考えたり判断したりする範囲。「—の狭い人」「国際的な—に立つ」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
視野が狭いの類語
「視野が狭い」の類語をご紹介します。それぞれ詳しく見ていきましょう。
蛸壺化
「蛸壺化」は、狭い世界に閉じこもっていて、外部に目を向けないことのたとえです。「視野が狭い」ことも狭いコミュニティーに居ることが原因であることが多いという意味では、類語と言えるでしょう。また、「視野が狭い」は人に対して使われますが、「蛸壺化」は「業界の蛸壺化を懸念する」など、幅広い範囲で使える言葉です。
たこ‐つぼ【×蛸×壺】
自分だけ、または仲間内だけの狭い世界に閉じこもっていて、外部に目を向けないことのたとえ。
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
視野狭窄的
「視野狭窄」も視界が狭くなることですから、「視界が狭い」の言い換え表現として最適です。「視野狭窄に陥る」「視野狭窄的思考だ」というように使うことができる言葉です。また、考えの幅が狭くなることを「心理的視野狭窄」とも言います。
しや‐きょうさく〔‐ケフサク〕【視野狭×窄】
視野が縁のほうから、あるいは不規則に欠けて狭くなる状態。緑内障・網膜剝離 (もうまくはくり) などでみられる。
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
近視眼的
目先のことだけにとらわれる「近視眼的」も「視野が狭い」の類語と言えるでしょう。「近視眼的な意見」というように使うことができる言葉で、範囲が狭いか近いかの違いはありますが、見識が狭いという意味では同一です。
きんしがん‐てき【近視眼的】
[形動]大局を見通せず、目先の事だけにとらわれているさま。
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
固定観念にとらわれた
「固定観念にとらわれた」は、ひとつの考えに囚われて、適切な判断ができない状態を表しています。頭が凝り固まっていて柔軟性がないという点でも、「固定観念にとらわれた人」と「視野が狭い人」は近しいと言えるでしょう。
こてい‐かんねん〔‐クワンネン〕【固定観念】
いつも頭から離れないで、その人の思考を拘束するような考え。固着観念。
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
視野が狭い人の特徴とは
固定観念が強い
視野が狭い人は、固定観念が強い人が多いようです。
考えが固定化されているので、状況が変わっても普段のやり方にこだわって手段を変えないなど、臨機応変さにかける部分があるよう。
自分に絶対的自信がある
自分の考えや行動に、絶対的自信がある自信過剰な人は視野が狭くなりがち。
自分に自信があるので他人の意見を聞き入れなかったり、自分の間違いを認められなかったりするよう。
結果的に間違っていたことを修正したり、もっと良い方向に成長したりする機会を失うので、どんどん視野が狭くなっていく悪循環に陥ってしまうことも…。
こだわりが人一倍強い
視野が狭い人は、こだわりが人一倍強い傾向に。
こだわりが強いことは悪いことではありませんが、時にはその猪突猛進な姿勢が視野を狭くしてしまう可能性もあるようです。
視野が狭いことで生じるデメリット
ミスを何度も起こしやすい
視野が狭い人は自分のやり方に自信を持っている人が多いので、ミスを起こした際、一体何がいけなかったのか、どういった部分に問題があったのかなど、次に同じようなミスをしないようにするための改善点を見出しにくいと言われます。
自分から周囲へアドバイスを求めることも少なく、助言があっても聞き入れないことがあるので、ミスを何度も起こしやすくなってしまうようです。
トラブルに対処できない
視野が狭い人は柔軟性に欠ける人が多く、「突発的なトラブルに対処できない」「普段と違う作業に戸惑いやすい」など、気持ちに余裕がなくなる場面が増えてきます。
いつもと違うことが起きるとパニックになってしまい、その焦りが余計に状況を悪化させてしまうことも…。