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2023.03.04

「村雨(むらさめ)」ってどんな雨?気象用語を知って、最適な表現を使おう!

強弱の差が激しい「村雨」という雨の降り方をご存知ですか?日本では「雨が降っていること」を表現するだけでも、たくさんの言い回しがあります。村雨もそのひとつであり、驟雨(しゅうう)などと呼ばれることもあります。本記事では村雨という語句の意味はもちろんのこと、その他の気象用語も合わせて解説します。

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「村雨」とは?

強弱の差が激しい「村雨」という雨の降り方をご存知ですか?日本では「雨が降っていること」を表現するだけでも、たくさんの言い回しがあります。村雨もそのひとつであり、驟雨(しゅうう)などと呼ばれることもあります。本記事では村雨という語句の意味はもちろんのこと、その他の気象用語も合わせて解説します。

雨が激しく降っているところと弱く降っているところがある景色

日本語には、天気を表す言葉がたくさんあります。「村雨」もまたその一つ。強弱の差が激しい雨を表した言葉である「村雨」ですが、日常ではあまり使われない言葉ですね。

しかし、せっかくさまざまな表現が使える日本語なので、日常でもどんどん使っていきたいところです。本章では「村雨」の語句の読み方や意味、言葉の由来などを解説していきます。

■語句の読み方や意味

日本語には「雨の降り方」の他にも、400種類以上の言葉があると言われています。村雨もそのうちの一つであり「ムラサメ」と読みます。そして村雨は、基本的に夏の季語や気象用語として用いられる言葉です。しかし「秋の村雨」など、夏以外に使用されることもあります。村雨には、以下のような意味があります。

ひとしきり激しく降り、やんではまた降る雨。にわか雨。驟雨(しゅうう)。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

上記のように村雨は、激しい降り方と弱い降り方が交互に繰り返される雨のことを指します。またこのように降る雨のことは村雨の他にも、驟雨や群雨、叢雨、不等雨などとも表現されます。

ひと言で「雨」といっても季節によって、または降り方に微妙な違いがあり、それぞれの降り方に合った言葉があります。

■言葉の由来は?

村雨の「群れになって降る雨」に由来した言葉とされています。人が集まる村のように降る雨という意味かもしれませんね。

漢字の成り立ちについては「村」は、音符屯(トン)から(ソン)といった音から成る漢字です。「雨」は雲から雨が降ってくる様子を表した象形文字です。

また村雨と名付けられた刀もあります。この刀は江戸時代後期に書かれた『南総里見八犬伝』に登場する刀(架空)がモデルとなっています。この刀は現代においても、漫画やアニメなどにも多数登場します。村雨丸とも呼ばれることがあります。

「村雨」以外の気象用語

前述したように日本には、たくさんの気象用語があります。あまりにもたくさんあるため、ここで全てを紹介することはできませんが「霧雨」「暴風雨」「春雨」「秋雨」「時雨」など一部のものをピックアップして紹介していきます。それぞれの気象用語について、以下で解説していきます。美しい日本語を知ることで、表現の幅を広げてみましょう。

湖や森の上に雨が降り注いでいる景色

■霧雨

たくさんの気象用語がありますが、ある程度気象庁が使い方を定めています。しかし完全に厳格な定めがあるというわけではなく、なかには少し曖昧さを含むこともあります。

その定義については「細かな数字」と「降り方」で定められています。この点について霧雨(きりさめ)は前者の「細かな数字」にあたります。

「霧雨」は細かい降り方の雨を指す言葉です。一般的には、水滴のサイズが0.5mm未満と定義づけられています。

そのため感覚的には小雨であるように感じられたとしても、0.5mmを超えていなければ「霧雨」という言葉は使われません。情緒的な言葉のように思われる用語ですが、実は明確な定義があります。前者は降り方の強さや後者は降り方の状態ですから、用語の種類や意味について知ることが大切です。

■暴風雨

「暴風雨(ぼうふうう)」は天気予報などで耳にする言葉です。しかし地域によって定義が異なります。一般的には10分間の風速が、毎秒18〜25mの範囲内に収まる風を伴う雨のことを指します。

しかし災害を発生させるものは「豪雨」と表現します。この場合の災害とは「土砂災害」などを指します。基本的には気象庁が単独で使うことはありません。災害が発生した際にされる命名によって発動するものです。季語として使われる「村雨」などとは性質が異なるでしょう。

■春雨

春雨は文字通り、春に用いられる季語の一つです。2月末から3月中に降る雨に対して使われる言葉であり「シトシト」などと表現される雨のことを指します。春雨は「花散らし」とも表現されますが、これは雨によって桜が散ってしまう様を表しているのでしょう。このことからも「春雨」が春限定、それも初春に使用される言葉であると分かります。

春に降るもの雨は、春雨の他にも「春時雨」や「花時雨」という表現もされます。この使い分けは、降り方ではなく「雨が降る時期」によって使い分けられます。

春雨は食べ物としても知られる言葉ですが、これもまた雨の表現として使われる春雨が由来となっています。春雨を製造する際、じょうろ状の穴から押し出されてくる姿が、春雨の降り方と似ていることからその名前が付けられたそうです。

■秋雨

秋雨は、夏の終わりで寒さを感じさせる時期に降る雨のことを指す言葉です。一般的には「あきさめ」と読みますが「あきしゅうう」とも読まれます。また秋雨と同じように、秋に降る雨には「冷雨」「白驟雨」「秋微雨」などもあります。

「冷雨」と「白驟雨(はくしゅうう)」は、晩秋にシトシトと降る雨のことを指した言葉です。この時期の雨の特徴としては、雨粒が大きいものです。そしてこの雨がさらに激しさを増すと白驟雨と表現されます。

「秋微雨(あきついり)」は秋に長時間降る雨のことです。秋の梅雨といった意味で「秋入梅」と呼ばれることもあります。また他にも「秋湿り」や「秋霖(しゅうりん)」などの表現をされることもあり、意味としてはどちらも同じです。

■時雨

時雨(しぐれ)もまた、雨にまつわる言葉の一つです。時雨は雪を伴う雨のことであり、冬に降る場合は時雨ですが、春に降る場合は「春時雨」と呼ばれ、秋には「秋時雨」と呼ばれます。雨の降り方についてはあまり強い降り方ではなく、降ったり止んだりを繰り返す雨のことです。また「横時雨」は横殴りな降り方のことであり「朝時雨」は冬の朝方に降る雨を指した表現です。

「月時雨」は月明かりが指すなかに、雨がちらつく様を表現したものです。少しロマンチックな要素が含まれています。このように同じ「時雨」でも、降る季節やその情景によって適した表現があります。

気象用語「村雨」を使ってみよう

雨が弱まって虹が出ている景色

気象用語や季語として使われる「村雨」について解説しました。村雨とは、激しい降り方と弱い降り方が交互に繰り返される雨のことを指した季語です。他にも驟雨や群雨などといった表現も使われます。

日本には「雨」に関する多くの言葉が使われます。同じように「雨が降っていること」を表す言葉にはさまざまなものがあります。せっかくならばさまざまな表現を使って、より状況に適した言葉を使ってみてください。

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