【目次】
・赤ちゃんと授乳について知ろう
・子どもの卒乳の目安とは
・できるだけ自然と卒乳させるコツ
・ママたちの疑問を解消しよう
赤ちゃんと授乳について知ろう
赤ちゃんが母乳を飲まなくなることを離乳といいます。離乳には卒乳・断乳の2種類があることや、一般的な卒乳の時期について解説します。
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卒乳と断乳の違い
「卒乳」は、赤ちゃん自身が母乳から「卒業する」こと。離乳食が進むことによって母乳を欲しがらなくなったり、母乳の量が自然と減って赤ちゃんが飲まなくなったりすることが、卒乳する理由と言われています。一方、「断乳」とは、ママ自身が赤ちゃんに母乳を与えるのを「断つ」こと。ママが薬を飲まなければならなくなったり、職場復帰を目指したりするなどの理由で、断乳が行われることも多いようです。
卒乳は赤ちゃんが自然と離れることから、ママ・赤ちゃん双方がそれほど負担を感じません。ただし、卒乳は赤ちゃんに左右される部分が大きく、タイミングを把握しにくいという点があります。一方、断乳は大人が決めたタイミングで授乳を止めることになるため、乳房が張ったり赤ちゃんに負担を与えたりする可能性も。
いつからいつまでが一般的?
卒乳は赤ちゃん自身が自然と母乳を飲まなくなることであり、訪れるタイミングには個人差があります。離乳食が進み始めて1歳になるまでの時期に卒乳する赤ちゃんも多いようです。しかし、2~3歳まで母乳を欲しがる赤ちゃんもいます。離乳食が終わり幼児期に移行しても赤ちゃんの体が順調に成長していれば、欲しがったときに飲ませても大丈夫です。
乳児期のようにお腹がすいて母乳を欲しがっているわけではなく、ママとのスキンシップを求めている場合もあります。近年は、赤ちゃんが欲しがる間は授乳を続けるべきという論調が主流に。焦らず様子をうかがいながら見守ってあげましょう。
子どもの卒乳の目安とは
卒乳すべき明確な基準はありませんが、赤ちゃんに卒乳を促すべき時期については、いくつかの考え方があります。育児の参考にしてみましょう。
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ママの話が分かるようになる時期
卒乳は、あくまでも赤ちゃん主体で行われるものです。赤ちゃん自身が卒乳する気にならなければ、いつまでも飲みたがることになります。また、お腹がすいているわけでもないのに、惰性で飲みたがる赤ちゃんも。母乳がほとんど出なくなっているような状況では、ママに負担がかかります。卒乳を促す一つの方法として、赤ちゃんがママの話を理解できるようになった頃に、優しく、提案するような感じで卒乳をすすめてみることが挙げられます。離乳食がたいぶ進んだ時期には、話の内容をなんとなく分かるようになってきます。決して強制はせず、卒乳を促すという方法を試してみましょう。
食事、水分補給ができる
授乳は、赤ちゃんの成長に必要な水分や栄養分を与えることが大きな目的です。授乳以外で水分や栄養分を十分に摂取できる状況になれば、授乳の大きな役目のひとつは終了したといえるでしょう。したがって、食事のリズムが整い、母乳やミルク以外で水分がとれるようになった頃が、卒乳の目安となります。離乳食が1日3回のリズムになり、十分な栄養補給ができているか、マグカップなどでしっかりと水が飲めるかなどを確認し、赤ちゃんと一緒に卒乳を目指してみましょう。
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できるだけ自然と卒乳させるコツ
卒乳させる場合は、子どもの負担をできるだけ軽くしたいものです。卒乳に導くためのポイントを紹介します。
予告して少しずつ授乳を減らす
卒乳する日を2週間ほど先に設定し、カレンダーに記入するなどして子どもにもそのことを予告しておくと、子どもに心の準備をさせてあげられます。卒乳するまでの期間は、徐々に授乳回数を減らし、子どもも昼間は外で遊ばせるなどして、授乳以外のことに意識が向くようにしてみましょう。ただし、卒乳すると決めた日を過ぎた後、子どもの機嫌が悪くなるようなら、まだその時期ではないと判断しましょう。卒乳は無理に行うものではなく、方法が決まっているわけでもありません。子どもの様子を見ながら進めていくのがポイントです。
ママたちの疑問を解消しよう
卒乳するにあたり、知っておくと役立つ情報を紹介します。母乳のことや2歳以上の授乳についてなどをまとめました。
母乳はいつまで出るの?
基本的に、母乳は赤ちゃんに吸われることで分泌が促されます。したがって、赤ちゃんが吸わなくなれば、徐々に母乳の分泌も減っていきます。しかし、完全に母乳が止まるまでの期間は個人差が大きく、卒乳したからといって、すぐに母乳の分泌が止まるわけではありません。ママによっては1年以上止まらない場合もあり、中にはしぼれば何年も分泌し続けるママも。数年たっても母乳が止まらない理由の一つに、ホルモンバランスの乱れなどが指摘されています。
2歳以降も授乳を続けて大丈夫?
WHO(世界保健機関)では、授乳は「感染症や慢性疾患から幼児を保護」し、「母親の卵巣がんと乳がんのリスクを減らす」など、母子ともに健康上の利点があるため、適切な食事を与えながら、2歳以降まで授乳を続けることを推奨しています。
一方で、厚生労働省が情報提供している研究では、卒乳時期が遅くなるにつれて虫歯の発生が多いという結果も。これによると、卒乳が遅れているケースでは、甘いお菓子や飲み物を与える回数が多くなりやすいこと、授乳の時間が寝る前や夜中が多いことが示されており、生活習慣が乱れやすいとして指摘されています。母乳に含まれている乳糖は虫歯になりにくいため、母乳自体が虫歯を誘発しているわけではありませんが、卒乳時期が遅れていると感じた場合は、授乳以外のおやつや歯磨きに注意して赤ちゃんの口腔衛生の維持に気を付けましょう。
(WHO:妊産婦、新生児、子供および青年期の健康)
(厚生労働省-e ヘルスネット:卒乳時期とむし歯の関係)
卒乳後のバストのしぼみが気になる
卒乳後のバストは卒乳直後から約1年間、元々の大きさから8割程度まで縮みます。その後、ゆっくりと時間をかけてもとのサイズに戻っていきます。ただし、エストロゲンなどの女性ホルモンが減少するため、どうしても風船がしぼんだかのようにバストが垂れ下がったり、張りがなくなったりしてしまいます。バストアップ対策としては、腕周りのマッサージや腕振りウォーキング、胸や背中の筋肉が鍛えられる運動などが有効的です。減少したエストロゲンを促す食材の摂取も意識しましょう。豆腐や大豆など、イソフラボンを多く含む食材がいいといわれています。
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