お人好しとはどんな意味?
誰かから「あなたってお人好しだよね」といわれたことはありませんか?お人好しといわれて、素直に喜べなかった人もいるかもしれません。お人好しとはどのような人を指すのか、お人好しでいることのメリットやデメリットを紹介します。また、「優しい人」との違いについても探ってみました。
お人好しの意味
おひと‐よし【▽御人▽好し】
[名・形動]何事も善意にとらえる傾向があり、他人に利用されたりだまされたりしやすいこと。また、そのさまや、そういう人物。「頼まれたら嫌と言えない—な性格」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
お人好しとは、善意の人を指すといえます。いい人だからこそ、利用されたりだまされたりしやすいのかもしれません。お人好しの特徴を見ていきましょう。
いい人すぎて利用されやすい
辞書の解説にもあるように、「お人好し」には「他人に利用されたりだまされたりしやすい」という特徴があるようです。人を疑うことをしないため、すぐに相手を信じて心を許してしまい、それをうまく利用されるということも。
もし、「あなたはお人好しだね」といわれたら、「あなたは利用されやすいから気をつけて」と注意を促してくれているのかもしれませんね。何事も善意に解釈するのはいいですが、時には他人を疑うのも大切です。世の中いい人ばかりではないことを意識したいものです。
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優しい人との違い
「お人好し」と「優しい」の共通点は、性格が善良であること。しかし、根本的な意味合いや、他人に与える印象は大きく異なるといえます。
「優しい」には、おとなしくて性格が穏やかという意味の他に「相手に対する思いやりがある」という意味があります。言い換えれば「相手のためになるか」を自ら考え、行動しているということです。
対して、「お人好し」は、相手の言いなりになることもあるでしょう。自分でしっかりと考えて選べないことを見抜かれ、利用しようとする人が寄ってくるのかもしれません。
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【質問】周囲に「お人好し」な人はいますか?
みなさんの周りには、「お人好し」と聞いて、思う浮かぶ人がいますか?女性100人にリサーチしてみました。
・いる…40.0%
・いない…60.0%
※アンケートは30~49歳の日本全国のワーキングマザーを対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数120名。
周囲にお人好しな人が「いる」と答えた人は40%でした。その人をお人好しだと思ってしまった理由やエピソードも教えていただきました。
【体験談】その人のことを「お人好し」だと思ってしまった理由は?
・全部YES!でも手に負えなくなって潰れてしまう人がいます(30代・静岡県)
・あとで自分が苦しくなるとわかっているのに、ややこしい仕事を引き受けてしまう(30代・兵庫県)
・人助けばっかりに一生懸命になってしまい自分を疎かになっている(40代・東京都)
・夫がお人好しだと思う。店員のミスでも気を遣って言わなかったり、ものすごく下手に出て申し出たりするところ(30代・東京都)
お人好しと呼ばれる人の特徴
人の良さも、度を過ぎるとマイナスになることも…。お人好しと呼ばれる人に共通する三つの特徴を確認しましょう。
人を信じやすい
お人好しな人の大きな特徴は「人を信じやすい」こと。たとえば誰かに「これは儲かる副業だよ」といわれたら、少しの疑問も持たずに相手の言うことを鵜呑みにしてしまうこともあるでしょう。残念ながら、世の中には他人を利用して儲けようと考える人がいます。お人好しな人は恰好のターゲットになりやすいのです。
もちろん、人を信じることはとても大切です。しかし、人や物事に対して疑う気持ちを持つことも同じくらい大切。疑うことで避けられるリスクがあるからです。
断れない
お人好しな人は、相手の頼みを断れないことが多いでしょう。たとえば、断れなくて残業を引き受けてしまう、セールスマンの強引さに負けて必要ないのに契約継続を決めるなど、自分の意志や気持ちを後回しにしてしまうことも。「自分は損ばかりしている」と感じる人は、断れないことが原因かもしれません。
また、相手を傷つけたくない、相手との関係を悪くしたくないと考え、自分を犠牲にすることも。それが裏目に出ると、相手に利用されて終わってしまうでしょう。
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もめ事が嫌い
お人好しな人は、もめごとが嫌い。何事も穏便に済ませたいと考える人が多い傾向です。波風が立たないように願う「平和主義者」な要素を持つため、集団の中ではつかず離れずの立ち位置をキープ。自分の意見や見解は明かさず、他人の意向に賛同してばかりでしょう。
また、親しい人に指摘をするのも好みません。たとえば友人が間違ったことをしているのに、何も言えず黙ってみているだけということも。相手のためを思ってではなく、相手ともめるのが嫌、相手に嫌われたくないという思いが勝ってしまうのです。
メリットはどんなところ?
ここまで紹介したことを読むと、「お人好しは損ばかり」と思うかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか?人の性格は一長一短。ここからは、お人好しであることのメリットを見ていきましょう。
周りから好かれやすい
平和主義で争いごとを好まないお人好しな人は、周りから好かれやすいです。誰に対しても分け隔てなく接するため、敵をつくりません。また、一緒にいると居心地のよさを感じさせ、周りに人が集まりやすいでしょう。
見返りを期待して動く人が多いこの世の中で、自分の利益を顧みることなく他人に手を差し伸べられるのも、周りに愛される理由です。「この人のことは何があっても助けたい」と思う人が周りにたくさんいるのも、お人好しならではといえます。
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信頼を得やすい
仕事では人の嫌がることを率先して行い、残業をお願いしても快く引き受けるお人好しな人。責任感が強いため、周りは安心して仕事や要件を任せることができるでしょう。お人好しの大きな強みは、周りの信頼を得やすいこと。それは職場もプライベートも同じで、「あの人は信頼できる」と多くの人に思われているはずです。
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