【目次】
・負けず嫌いとは?
・負けず嫌いな人の特徴
・負けず嫌いな人の長所と短所
・負けず嫌いな人との上手な付き合い方
・負けず嫌いな自分の直し方
負けず嫌いとは?
勝ち負けを強く気にする「負けず嫌いな人」。周りに思い当たる人がいる、もしくは自分自身を「負けず嫌い」だと思っている人も多いのでは?「あの人って負けず嫌いだよね」などとよく使われますが、そもそもどのような意味なのでしょうか。心理カウンセラーの吉野麻衣子さんに聞きました。
負けず嫌い=競争意識が高い人のこと?
「負けず嫌い」というと、ライバル意識が高く、ゲームや競争でとにかく負けたくないという気持ちが強い人…なんてイメージがありませんか?でも、「負けず嫌い」というのは突発的に起こるものであって、人の性格とは少し違うのだそう。
「『他人に負けることを嫌う勝気な性質』というのが言葉の意味の一つではありますが、実は、常日頃そういった心理状態を持っているというわけではないのです。
人は何らかの外部からの刺激によって、その都度瞬間的な爆発力が起き、自身が突き動かされている状態になることがあります。なお、その裏には過去の失敗体験や恐怖などが作用することも多いです」(吉野さん)
つまり、「負けず嫌いな人」というより、人は「負けず嫌いな状態」になることがある、ということ。確かに、「これは負けたくない!」と思う瞬間もあれば、負けても特に気にならないときもある…と思い当たる人も多いのでは?「負けず嫌いな人」と周囲から思われていたり、自分を負けず嫌いだと感じている人は、この「負けず嫌いな状態」になることが特に多いのかもしれません。
負けず嫌いな人の特徴
「負けず嫌い」とはどんなものなのかわかったところで、「負けず嫌い」とされる人には特にどんな特徴があるのか、チェックしてみましょう。
瞬発力と爆発力がある
「負けず嫌い」になることが多い人は、物事への瞬発力が高く、力を一気に出せる傾向があるそう。
「何かに取り組むときに外的要因が働き、『負けず嫌い』になることがあります。その瞬間『この人には負けたくない!』と火がつき、一気に頑張る力が出てくるのです。場面によっては、『火事場の馬鹿力』とも言える力を出すことができる瞬間でもあります」(吉野さん)
家族や友人とゲームなどをしていて、劣勢になった瞬間「勝ちたい!」と負けず嫌いモードに突入…言われてみればそんな経験があるという人もいるのでは。そういうときには、思いがけない力を発揮できる場合もあるのですね。
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プライドが高く見栄っ張り
自分を認めてほしいという気持ちが強く、見栄を張ってしまうことから負けず嫌いになることもあると言います。
「『自分は相手より劣っていると認めたくない』『周囲から高く評価されたい』という承認欲求から、自分が優勢を保とうとする心理的表れがそうさせていることがあります」(吉野さん)
「負けず嫌い」というと勝気で強い気持ちを持っているイメージがある人も多いのではないでしょうか。実は、傷つきやすく、周囲から認められないことを恐れているがゆえに、負けず嫌いになるケースもあるようです。
向上心や競争心がある努力家
目標に向けて強い意志を持って努力できるというのも、負けず嫌いな傾向がある人の特徴の一つ。
「『絶対に勝つ』という強い信念に突き動かされているため、その目標を達成しようとしっかり頑張り、情報収集や努力を惜しみません。人によっては根回しや計算をしっかり行い、目標達成への意欲も非常に高いです」(吉野さん)
「負けたくない」という気持ちから高い意欲で物事に取り組めるというのは、負けず嫌いな人の長所と言えるはず。しかし、吉野さんいわく「実力不足などで空回りしてしまう」こともあるそうなので、勝つことで頭がいっぱいになってしまったときは注意した方がいいかもしれませんね。
リスク回避能力が高い
「負けず嫌いな人」というと、物事に対して躊躇なく全力投球できるようなイメージがありますが、実は「リスク回避能力が高い」という意外な一面を持っていることも多いそう。
「『誰かに勝つ、負けないようにする』ということは『達成度が自分の方が高くなければならない』ということであり、リスクも高くなります。そのため、失敗したときのダメージが大きくなる傾向があり、それに対する恐れから対処法も数多く持っています」(吉野さん)
何かに勝つためには、少なからずリスクを伴います。そのため負けず嫌いな傾向が強い人は、うまくいかなかったときにどうすべきかが次第にわかってくることがあるよう。
周囲の敵と味方がはっきり分かれる
負けず嫌いな傾向が強い人は、周囲の人々が敵味方にはっきりと分かれることが多いと言います。一体なぜなのでしょうか?
「物事に対して取り組む理由が明確で、強い信念をもって立ち向かうため、それに賛同してくれる人からは協力を得ることができます。一方、良しと思わない人は敵に回り、中には邪魔をしようとする人も。敵味方が白黒つくといえます」(吉野さん)
周囲が自分の目標を理解してくれたときには、心強い味方を手に入れられる可能性が高いということ。しかし信念が強いあまり、中には「付いていけない」と感じてしまう人もいて、協力者とそうでない人がはっきり分かれてしまいやすいようです。
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負けず嫌いな人の長所と短所
負けず嫌いな人には、目標に向かって努力できるといった長所がある一方、それが場合によってはデメリットになってしまう可能性も。負けず嫌いな人の長所と短所には、具体的にどのようなものが考えられるのでしょうか。
強い信念とパワー
負けず嫌いな人が持つ強い信念、そして目標に立ち向かうパワーは大きな長所です。
「物事に対して何らかの目標があり、それに向かって突き進むため、強い信念とパワーがあります。それは、経験の中で、努力、情報収集、計算、根回しといった行動力を育て、周りを巻き込む力を持てるようになるということ。
良い協力者とタイミングに恵まれたら、その方は大きく成功するでしょう」(吉野さん)
負けず嫌いな人には、周囲の人たちを巻き込んで助けを得る力があるということです。何か大きな目標を達成したいと強く思ったとき、これは大きなメリットになるはず。
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自分勝手に思われてしまうことも
負けず嫌いな人の強い意志は目標と向き合う大きな力となる一方、ときに周囲の人たちから自分中心に行動しているように受け取られることも。
「目標に向かって突進する分、周りが見えなくなり、自分勝手になる傾向があります。また、相手のペースでなく自分のペースに人を巻き込んでいくため、周囲がついて来られなくなる可能性も。
意志の強さから『自分勝手』『ずる賢い』など悪評が立つことも考えられます」(吉野さん)
自分の意志をどうしても通したいと思ったら、ときに周囲との軋轢が生まれてしまうこともありますよね。ほかの人との協力が必要な場面では、自分勝手になってしまっていないか、周りを置いていってしまっていないか振り返ってみることも必要かもしれません。
負けず嫌いな人との上手な付き合い方
周囲に負けず嫌いな人がいて「どう接したらいいか分からない」「扱いが難しい」と悩んではいませんか?負けず嫌いな人との上手な付き合い方について教えていただきました。
良いところを認め、伝える
吉野さんによると、まずその負けず嫌いな人の良いところを認めることが大事とのこと。
「誰しも得意なこと、良い部分を持っています。その部分をしっかり見つけて、認めてください」(吉野さん)
また、負けず嫌いな人の特徴として「自分を認めてほしいという気持ちが強い」傾向があると紹介しましたが、この「承認欲求」を満たしてあげることも大切だと言います。
「しっかりと相手に伝わるようにすることで、その人の承認欲求を満たすことにつながります。相手も変に負けず嫌いを発揮して敵意を出してくることはなくなるでしょう」(吉野さん)
その人は負けていないと錯覚させる
最初に、「人は外部からの刺激によって瞬間的に負けず嫌いな状態になる」と説明しましたが、つまりそういった刺激をなるべく与えないようにするのも一つの手。
「『負けたくない』という気持ちを強く意識したときに行動が加速するため、その認識を変えてあげればいいのです。変にライバル心を煽るような言動、比較すること、非難することは避けてください。しっかり相手を褒めて感謝するなど、いい気持ちにさせてあげましょう」(吉野さん)
その人にとって自分は競争相手、ライバルだと強く認識されてしまうと相手の負けず嫌いが発揮されてしまう可能性が高くなります。その人の長所を褒めるなど、相手の競争心を抑えるような対応をしてみてはいかがでしょうか。
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負けず嫌いな自分の直し方
負けず嫌いな人の長所は大切にしたいところですが、負けず嫌いがゆえの短所は直したいと感じている人もいるかもしれません。そんなときに心がけたいことをご紹介します。
他人の良いところを認める
負けず嫌いな傾向が強い人は、相手に対して対抗意識を燃やしがち。負けず嫌いなところを直したいと思ったら、まず周りの人の良いところを認めることからはじめてみては。
「人は誰しも欠点があり、長所があるもの。自分の苦手な部分はしっかりと認識し、そこを補ってくれるほかの人に尊敬の気持ちを持つようにしましょう。お互いを認め合い、感謝・協力し合いながら一つのチームを作り上げることができれば、最強となります」(吉野さん)
自分にも、そしてほかの人にも良いところがあると認め合えれば、負けず嫌いならではの長所を生かしながら周囲の人とうまくやっていけるかもしれませんね。
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自己肯定感を高める目標設定を
吉野さんによると、負けず嫌いになりがちな人は「目標の設定の仕方」を工夫してみることも大事なんだそう。具体的にはどのようにしたらいいのでしょうか?
「負けず嫌いな傾向が強い人は『自分は認められていない』という恐怖心が心理的に働いています。そのため一気に高い目標ではなく、小さい目標を設定してクリアを続けていくことが大切です。
その中で着実に力が身についていくため、自然と周囲から認められ、無理して勝とうとせずに済むようになります」(吉野さん)
小さな目標をコツコツ達成していくことで自分のことを認められ、さらに周りからも評価してもらえるようになるということ。思わず負けず嫌いになってしまうところを直したいと思ったら、試してみてはいかがでしょうか。
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心理カウンセラー
吉野麻衣子(よしの まいこ)
「SMART BRIDAL」代表/婚活心理カウンセラー、モデル/「MBA(経営学)・心理学・AI・オンライン」を融合させた戦略的婚活の可能な結婚相談所を経営。
43歳で14歳年下男子と再婚。MBAと心理カウンセラーの資格をもち、さまざまな企業で経営側に立って部下を指導するかたわら、多くの婚活&キャリア指導の経験を活かし、女性の婚活を支援中。
▶︎恋愛&婚活に効く情報を定期配信中 (公式LINE)
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