自分勝手に思われてしまうことも
負けず嫌いな人の強い意志は目標と向き合う大きな力となる一方、ときに周囲の人たちから自分中心に行動しているように受け取られることも。
「目標に向かって突進する分、周りが見えなくなり、自分勝手になる傾向があります。また、相手のペースでなく自分のペースに人を巻き込んでいくため、周囲がついて来られなくなる可能性も。
意志の強さから『自分勝手』『ずる賢い』など悪評が立つことも考えられます」(吉野さん)
自分の意志をどうしても通したいと思ったら、ときに周囲との軋轢が生まれてしまうこともありますよね。ほかの人との協力が必要な場面では、自分勝手になってしまっていないか、周りを置いていってしまっていないか振り返ってみることも必要かもしれません。
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負けず嫌いな人との上手な付き合い方
周囲に負けず嫌いな人がいて「どう接したらいいか分からない」「扱いが難しい」と悩んではいませんか?負けず嫌いな人との上手な付き合い方について教えていただきました。
良いところを認め、伝える
吉野さんによると、まずその負けず嫌いな人の良いところを認めることが大事とのこと。
「誰しも得意なこと、良い部分を持っています。その部分をしっかり見つけて、認めてください」(吉野さん)
また、負けず嫌いな人の特徴として「自分を認めてほしいという気持ちが強い」傾向があると紹介しましたが、この「承認欲求」を満たしてあげることも大切だと言います。
「しっかりと相手に伝わるようにすることで、その人の承認欲求を満たすことにつながります。相手も変に負けず嫌いを発揮して敵意を出してくることはなくなるでしょう」(吉野さん)
その人は負けていないと錯覚させる
最初に、「人は外部からの刺激によって瞬間的に負けず嫌いな状態になる」と説明しましたが、つまりそういった刺激をなるべく与えないようにするのも一つの手。
「『負けたくない』という気持ちを強く意識したときに行動が加速するため、その認識を変えてあげればいいのです。変にライバル心を煽るような言動、比較すること、非難することは避けてください。しっかり相手を褒めて感謝するなど、いい気持ちにさせてあげましょう」(吉野さん)
その人にとって自分は競争相手、ライバルだと強く認識されてしまうと相手の負けず嫌いが発揮されてしまう可能性が高くなります。その人の長所を褒めるなど、相手の競争心を抑えるような対応をしてみてはいかがでしょうか。
負けず嫌いな自分の直し方
負けず嫌いな人の長所は大切にしたいところですが、負けず嫌いがゆえの短所は直したいと感じている人もいるかもしれません。そんなときに心がけたいことをご紹介します。
他人の良いところを認める
負けず嫌いな傾向が強い人は、相手に対して対抗意識を燃やしがち。負けず嫌いなところを直したいと思ったら、まず周りの人の良いところを認めることからはじめてみては。
「人は誰しも欠点があり、長所があるもの。自分の苦手な部分はしっかりと認識し、そこを補ってくれるほかの人に尊敬の気持ちを持つようにしましょう。お互いを認め合い、感謝・協力し合いながら一つのチームを作り上げることができれば、最強となります」(吉野さん)
自分にも、そしてほかの人にも良いところがあると認め合えれば、負けず嫌いならではの長所を生かしながら周囲の人とうまくやっていけるかもしれませんね。
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自己肯定感を高める目標設定を
吉野さんによると、負けず嫌いになりがちな人は「目標の設定の仕方」を工夫してみることも大事なんだそう。具体的にはどのようにしたらいいのでしょうか?
「負けず嫌いな傾向が強い人は『自分は認められていない』という恐怖心が心理的に働いています。そのため一気に高い目標ではなく、小さい目標を設定してクリアを続けていくことが大切です。
その中で着実に力が身についていくため、自然と周囲から認められ、無理して勝とうとせずに済むようになります」(吉野さん)
小さな目標をコツコツ達成していくことで自分のことを認められ、さらに周りからも評価してもらえるようになるということ。思わず負けず嫌いになってしまうところを直したいと思ったら、試してみてはいかがでしょうか。
心理カウンセラー
吉野麻衣子(よしの まいこ)
「SMART BRIDAL」代表/婚活心理カウンセラー、モデル/「MBA(経営学)・心理学・AI・オンライン」を融合させた戦略的婚活の可能な結婚相談所を経営。
写真/(C)Shutterstock.com
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