皮脂と古い角質が原因
いちご鼻と言われる鼻は、皮脂と古い角質が混ざって毛穴が詰まった状態の鼻。
銀座ケイスキンクリニック 院長、慶田朋子先生によると、放置するとどんどん大きくなってしまうそう。
「鼻や眉間、あごなど、皮脂分泌が多いエリアに目立つ毛穴。毛穴の中で代謝して剝がれた古い角質と皮脂が混ざり、〝角栓〟となって毛穴を詰まらせます。放置するとどんどん大きく」(慶田先生)
さらにこの角栓の表面が酸化すると〝黒ずみ〟に!
「詰まった角栓も日々の洗顔で表面を少しずつ落とせていれば問題ないのですが、洗顔が疎かだと、表面が酸化して黒ずみます。こうなると角栓は硬くなり、頑固で落ちにくい状態に。」(慶田先生)
いちご鼻を改善する「正しいケア方法」
とにかく毎日の洗顔が大切!
慶田先生が言うには、顔は皮脂が多く出る分、テカリやベタつきが起こりやすく、どうしても毛穴トラブルも多く発生してしまうそう。
いちご鼻を改善するには、とにかく日々の洗顔が大切なようです。
「肌表面と同様、毛穴の中でも角層の代謝が行われているので、皮脂と古い角質が混ざって〝角栓〞となり、毛穴を詰まらせます。それを放っておくと、大きく硬くなって毛穴を開かせ、さらに表面が酸化して黒ずみ毛穴に。これらを防ぐには、日々のきちんとした洗顔が大切です」(慶田先生)
また、洗顔料は朝も夜もしっかり使うべきだと言います。
「肌が乾燥するから朝はぬるま湯ですすぐだけ、という声もよく聞きますが、毛穴詰まりが気になるなら、洗顔料できちんと洗わないと角栓はとれません。よほど乾燥して毛穴がほぼ目立たない人以外は、朝も夜もしっかり洗顔を」(慶田先生)
角栓は無理に押し出したりするのではなく、「毎日の洗顔で少しずつ取り去っていく」ことが大切なのだそう。
毛穴ケアの基本は3ステップ
美容皮膚科医の本田えり先生によると、未来の詰まりや黒ずみを防止する基本の毛穴ケアは、3つのステップが必要だと言います。
ステップ1:角質ケア
まずは肌代謝を整えることが大切なのだそう。その肌代謝の正常化を保つために欠かせないのが「角質ケア」。ポイントは肌に摩擦を与えない、塗るタイプのピーリングを使用すること。スクラブはNGだそう。
ステップ2:ビタミンC誘導体コスメを使う
毛穴の詰まりや開き、黒ずみは、皮脂分泌を抑える『ビタミンC誘導体』が配合されたローションが効果的だそう!できるだけ高濃度配合の化粧水がおすすめで、コットンではなく手で塗布するのが大事だとか。
ステップ3:セラミド美容液でしっかり保湿
皮脂が過剰に出るのはうるおい不足の証拠だそう。保湿ケアには、水分保持に働きかけるセラミドが配合された美容液がおすすめなんだとか。ポイントは天然セラミドの美容液を使うこと。クリームでの保湿は避けたほうがいいそうです。
ターンオーバーを乱す要因も覚えておいて
皮膚はターンオーバーを繰り返しています。このターンオーバーが乱れてしまうと、不要な角質が通常より早く剥離してしまい、これが角栓の原因につながるのだとか。
ターンオーバーを乱す要因は以下の4つ。
1. 摩擦や過度な洗顔
2. 肌の水分不足
3. ブルーライト、紫外線や過酸化皮脂の刺激
4. 皮脂の角化
過剰な皮脂分泌とターンオーバーを整えるために、正しいスキンケアは必須ですね。
本気で改善するなら生活習慣も見直すべき
青山ヒフ科クリニック院長、亀山孝一郎先生によれば、不規則な生活やストレス、さらに高脂質・高糖質な食事が、毛穴が目立つ原因になっている可能性もあるのだそう…!
「慢性的なストレスや不規則な生活によって自律神経が乱れると、交感神経が優位になり、男性ホルモンの分泌量が増えます。女性なのに男性ホルモン?って思うかもしれませんが、男性女性どちらも、両方のホルモンがつくられているんです。男性ホルモンの分泌量が増加すると、皮脂分泌量も増えるのです。」(亀山先生)
「スキンケアにどんなにお金や手間をかけても脂分の多い食事を続けていると、皮脂分泌量は増える一方。また、糖質を摂りすぎると、糖の代謝に多くのビタミンB群が使われてしまうため、皮脂分泌のコントロールにビタミンB群が回らなくなります。体内の中性脂肪を減らし、ビタミンやミネラルをしっかり摂れる食事が不可欠です。」(亀山先生)
いちご鼻改善のために、「スキンケアの改善」や「使用するコスメの見直し」を気にする人は多いですが、食事やストレスなどの生活習慣までもきちんと見直そうとする人はあまり多くはありません。
根本的な原因を改善する努力は、本気でいちご鼻から卒業したい人は目を背けられないことかもしれませんね。
自宅で簡単!黒ずみケア
小鼻の角栓のケア方法
美容家の小林ひろ美さんに、角栓のケア方法を教えてもらいました!
「私がやっているのは〝オイル蒸し&ブラシ〟。まず、鼻の頭を軽くオイルクレンジングします。そのまま、レンジで1分ほど温めたホットタオルで蒸し上げます。オイル蒸しされた毛穴はよく開き、角栓もやわらかくなっています。それを、毛穴専用のブラシで搔き出すのです。このとき、ブラシをやみくもに動かすのではなく、小さく『の』の字を描くように。ひと通りの工程を終えたら、開いた毛穴を元どおりに引き締めます。毛穴を引き締めるには、水に濡らして絞ったコットンなどで冷やすのがいちばん。週に2~3回で、毛穴をキレイにキープできますよ」(小林さん)
How to
1:まずは皮脂を、クレンジングオイルを使って溶かしていく。
2:ホットタオルを当てたら、タオルの中に息を吹き込み、さらに蒸していく。
3:毛穴掃除専用ブラシを使って、毛穴の上で「の」の字を描いていく。
4:最後は冷コットンをのせて冷やし、毛穴を引き締めたら完了。