「怒り」を上手にコントロールする方法
ここでは、怒りを上手にコントロールする方法をご紹介しましょう。怒りっぽい人のなかには、自分の性格を直したいと思っている人もいるはずです。普段から気をつけることで、ある程度怒りをコントロールできるようになるでしょう。
■感情のピークをやり過ごす
人が怒りを感じるピークは最初の6秒と言われ、このピークをやり過ごすことが感情をコントロールすることにつながります。その6秒をやり過ごすと、怒りは次第に収まっていくのです。また、自分の怒りを数値化することも効果的でしょう。
今、感じている怒りは「10のうち2なのか、5なのか、それとも10なのか」と数値化することで冷静になれます。不安定な感情に振り回されることなく、ベースを数字で把握することは「アンガーマネージメント」の基本です。
自分の怒りを、整理して言葉として表現ですることも効果的です。現代の子どもは、怒りを表す言葉として「ふつう」「ヤバい」「キレる」の3種類しかないといわれています。自分の感情をきちんと言葉にできないため、感情が先に爆発してしまうのです。
どうして怒っているのか、どうすれば怒らずにすむのか、自分の感情や考えを言葉にして相手に伝えることで、スムーズにコミュニケーションが取れて余計な怒りを感じることは少なくなるでしょう。
思考の許容範囲を広げる
思考の許容範囲を広げることも、怒りをコントロールすることにつながります。たとえば、数人の友達と12時に駅で待ち合わせの約束をすると、12時前に来る人、12時ぎりぎりに来る人、20分も30分も遅れてから来る人とさまざま。
なぜこのような違いが生じるかというと、人によって許容範囲が異なるからです。12時集合であれば、前後10分が許容範囲の人、15分までは許容範囲の人、20分〜30分遅れても大丈夫と許容範囲が広めの人、と許容範囲が異なるためこういう現象が起こります。
自分の許容範囲と相手の許容範囲を合わせれば解決する、と考える人もいることでしょう。しかし、許容範囲を一緒にすることはほぼ不可能。育ってきた環境や価値観が異なる人は、許容範囲が異なるのは当然だからです。
人によって許容範囲が異なると知っていれば、相手に悪気があるわけではなく単に許容範囲の問題と気持ちを切り替えられますね。普段から自分の許容範囲をできるだけ広めにし、また自分の許容範囲を相手に伝えることで、怒りを感じるような状況は少なくなります。
コントロールできることに集中する
コントロールできることに集中することも、怒り自体をコントロールすることにつながります。そもそも、自分がコントロールできないことにイライラするのは無駄です。
変えられないことやコントロールできないこと、また重要でないことは放っておきましょう。世の中は、自分がコントロールできないことのほうが多いのです。そのたびに怒りを感じ、自分のエネルギーを消費するのはもったいないと発想を変えてみましょう。
「怒り」の感情を上手にコントロールしよう
怒りを抑えることは非常に難しいことですが、その方法を知っていると少しずつ自分の感情をコントロールできるようになり楽になります。怒りを爆発させることは、周りとの人間関係を悪くし、自分のエネルギーをただ消耗するだけです。
ただし、怒りをよい方向に向けることができれば、モチベーションを高めることにつながります。自分のエネルギーをどちらに向けるのか、余計な怒りをどうやって解消するのか、よく考えて自分の感情と向き合うことが大切でしょう。