【目次】
・感情の起伏が激しい人の特徴
・感情に振り回されてしまうのはなぜ?
・穏やかに過ごすための改善方法
・感情的になりそうなときの対処法
・感情の起伏が激しい人が周りにいる場合
感情の起伏が激しい人の特徴
感情の起伏が激しい人にはどのような特徴があるのでしょうか?考えられる傾向をご紹介します。

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神経質で少しのことも気になる
1つのことに対して考えすぎたり細かい部分まで気にしたりする神経質な人は、感情の起伏が激しくなりやすい傾向にあります。神経質な人は他人が気にしないようなことも気になってしまい、過敏に反応してしまうためにイライラする機会が増えがちに。厳しく批判したり、自分の物差しを正しいと思い込みやすい一面も持っており、他人に対して気になる部分を修正するよう、強要してしまうこともあるかもしれません。
決断までに時間がかかりやすいことも、神経質な人の傾向といえます。深く考える癖があるためなかなか決断できず、決断したとしても自分の思い通りに進まなければ感情的になってしまう場合もあります。

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自己顕示欲が強め
周囲から注目を集めて認められたいと思う感情が自己顕示欲です。自分をアピールしたい欲求が強い人は、感情の起伏が激しくなりがちであることが考えられます。自己顕示欲が強めの人は、「自分はもっと注目されるべき存在なんだ」「あの人より自分の方が偉い(正しい)と認められるべきだ」と思い込みが激しいことが特徴です。
物事を自分の考えた通りにしたがる傾向があり、うまくいけば激しく喜ぶ一方で、うまくいかなければ激しく怒ったり深く落ち込んだりしがちです。
自己顕示欲が強い人は、組織内での自己確立に執着するあまり、周囲との協調性を図ることが苦手な傾向も。人間関係がうまくいきにくいことも感情の起伏が激しくなる原因の1つかもしれません。

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自分の感情を整理し、言語化するのが苦手
感情の起伏が激しい人は、自分自身の気持ちが複雑に絡み合い、整理してひも解くことができないという場合もあります。また、その気持ちの理由や根源的なものは何か、どうして欲しいか、何をどう伝えたいかなど、自分自身の気持ちを言語化できず、コップからあふれた水のように気持ちがこみあげて、急に泣き出したり怒ったりと、感情が爆発してしまう人もいます。
それにより、周囲の人からは「何を考えているのか分からない」「情緒不安定で疲れる」と敬遠されることもあります。

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思い込みが激しく、気が短い
「これだ」と思い込んでしまったり、飲食店や待ち合わせなどで待たされたりすると、感情が抑えられなくなり、急に怒りだしたり、その気持ちのまま一気に突っ走ってしまったりすることがあります。その結果、「そんなことで怒るなんて」「相手の話を聞かずに一方的だ」と周囲を驚かせたり、非難されることもあるでしょう。
思い込んだら感情のままに突っ走ったり、すぐ怒ったりするため、周囲の人はいつどこで怒りだすか怒りの沸点が読めず、接し方にとても気を遣います。

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責任感や自己犠牲の精神が強い
「自分がやらなければ」という気持ちからあれもこれも引き受けて大変な思いをし、その結果「自分はこんなにしているのに」「自分はここまでしたのに」と理解してもらえていない気がして落ち込んだり、思うように物事が進まずに挫折したりすることがあります。
それでも「やり遂げないと」「成功させないと」と、自分自身に強くプレッシャーをかけてしまい、感情が制御できなくなって落ち込んだり、悲しんだり、激しい焦りや怒りから八つ当たりをしたり、イライラした様子を見せたりと、周囲にあふれ出る感情をぶつけてしまうこともあります。

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感受性が豊かな面も
感情の起伏が激しい人は、感動的なドラマや映画を見て、すぐに涙を流すような感受性が豊かな一面を持つ傾向にもあります。喜怒哀楽が激しいので、怒りなど周囲にストレスを与えるような感情だけでなく、悲しみや喜びのようなタイプの感情も激しく動くのです。
感受性が豊かな人に真剣な相談を投げかけた場合、相談者の感情に合わせて、泣いたり喜んだりすることもあるでしょう。人の気持ちを察し、言葉が少なくても相手を理解してあげられる思いやりの持ち主でもあります。
相手や周囲を困らせてしまうような感情が表に出なければ、割と好意的に接してもらえることも多いのではないでしょうか。

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感情に振り回されてしまうのはなぜ?
必要以上に気分が浮き沈みするのは、日頃の体調や生活環境が主な原因と考えられます。

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日々のストレスがたまっている
仕事や家族の問題など日々のストレスがたまっていると、些細なことでイライラしたり怒ったりしやすくなるでしょう。ある程度のストレスを抱えることは、誰にでもあるものです。しかし、ストレスをためすぎると体調を崩しやすくなり、メンタルにまで悪い影響を及ぼしてしまいます。
感情の起伏が激しいことに悩んでいる人は、生活の中でストレスをためやすい要因を探し、その要因を減らしていくことが重要です。
また、ストレスは精神的なダメージだけでなく、肉体的な負担が原因でたまることや、睡眠不足や栄養の偏りからくることもあります。仕事や家事を必要以上に頑張りすぎて、身体に過度な負担をかけていたり、栄養バランスが崩れていたりしないか注意しましょう。さらに、日常的に適度な運動をしていないと、セロトニンやエンドルフィンが供給されず、ストレスに強い心身が作れず、余計に感情コントロールがしにくくなるため、体をちゃんと動かしているか、行動を振り返って確認してみましょう。

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穏やかに過ごすための改善方法
感情をコントロールしながら、穏やかに過ごすためのテクニックを紹介します。できることから少しずつチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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感情を書き出すトレーニング
感情を安定させる改善方法として、その日に沸き起こった感情を日記に書き出すトレーニングがおすすめです。イライラしたことや不満に感じたことを日記に書いていけば、自分の感情を整理・分析できます。感情を書く際は、出来事も一緒に書き添えるのがポイントです。
「なぜこの時にこのような感情を持ったのか」を、冷静かつ客観的に分析することで、周囲の人の気持ちが分かるようになったり、違う対応を思いついたりできます。
SNSで自分の感情を表現することも、ストレスを発散する意味では効果があるかもしれません。ただし、自己アピールの要素が強かったり、その投稿や書き込みを見た人から非難を受けたり、自分が望んでいるものと違う反応をされたりするとむしろイライラが増加するため、感情を安定させるトレーニングとしては不向きです。
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過度に期待しすぎないようにする
周囲の人に過度な期待をかけ、結果が期待はずれに終わった場合、落胆・悲しみ・怒りといった感情に飲み込まれて、感情の起伏が激しくなることがあります。気持ちを安定させるためには、周囲に過度な期待をかけすぎないことも大切です。全てにおいてハードルを下げておけば、期待はずれに終わっても感情の動きを抑えられるでしょう。
期待しがちな対象は周囲だけでなく、自分も含まれます。自分に過度な期待をかけすぎると、達成できなかったときに周囲以上に自分が大きく落胆してしまう恐れがあります。
自己顕示欲が強い人ほど、自分に期待しすぎる傾向があります。自分を見つめ直し、能力の限界をしっかりと把握した上で、「自分ならできるはず」という思い込みを排除することも大切です。

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体を動かしたり、大きな声で歌ったりして発散する
体を動かすことにより、セロトニンやエンドルフィンが出たり、血流が良くなったりして、リラックスできるようになったり、ストレスに強くなっていくことができます。
言葉に出していくことで思考が整理され、ストレス解消に繋がることもあるとされます。そのため友人や周囲の人に話を聞いてもらうのもいいですが、あまりやりすぎると「この人は面倒な人だ」と避けられてしまうかもしれないので、動物や植物などに話しかけて愚痴を聞いてもらったりしながら思考や感情を発散し、感情整理をしていくのも方法です。

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感情的になりそうなときの対処法
感情が激しく動きそうだと思ったときに、実践できる対処法をご紹介します。

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一時的にその場を離れて深呼吸
感情が高ぶっているときは、自分の感情と周囲や相手の感情に大きな差があることが多いです。感情の差が大きいほど、怒りや悲しみが刺激されて感情が高ぶってしまいます。気持ちが大きく動きそうだと思ったときは、一時的にその場を離れましょう。環境を変え1人になることで、落ち着きを取り戻せる可能性が高まります。
また、感情が高ぶっているときは、いつもより呼吸が速まりやすくなります。ネガティブな感情を抱いているときだけでなく、ポジティブな感情に包まれているときも同じです。1人になったら、大きく深呼吸をしてみましょう。呼吸を整えることは気持ちを落ち着かせる効果があるとされています。

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手鏡などで自分の表情を確認する
本気で怒っているときや悲しんでいるときに、自分の表情を見たことがある人は少ないでしょう。感情的になっているときは、自分でも想像がつかないような表情をしています。感情が高ぶりそうなときに自分を客観的に見ることで、心を落ち着かせる効果が期待できます。
手の届く範囲に手鏡を用意し、感情的になりそうなときには、自分の表情を手鏡で確認するのがおすすめです。難しい表情や無表情になっていたら、無理矢理でも軽く笑みを浮かべてみましょう。しばらく手鏡で自分の笑顔を眺めていれば、気分が落ち着いていきます。

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「自己肯定感」って?自己肯定感が高くないと感じる人の要因と対策法を紹介
言葉にする前に数を数える
人の怒りは6秒で収まるという説があります。感情的になりそうなときには、言葉にする前に、1から6までゆっくりと頭の中で数えてみましょう。
怒りを抑える方法は「アンガーマネジメント」とも呼ばれ、企業でもパワハラ対策に取り入れられることがあるなど、現在注目を集めているノウハウです。アンガーマネジメントの中には、「カウントバック」というテクニックがあります。100から数え始め、3ずつ引いた数を数えていく方法です。
単に1から6まで数えるより、100から3ずつ引いた方が、計算に意識を傾けられます。6秒間数えること以上に、怒りの対象から意識をそらすことが重要だと考えられているのです。

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1番リラックスできる状態の体の動きや位置などを覚え、再現する
自分にとって1番リラックスできる状態の体の向きや位置、手の癖など、何らかの方法を、感情的になりそうだと感じたら再現します。そうすることにより、そのときの感情なども再現し、そこに気持ちを引き戻してリラックスできるようになります。
これはアンカリングや条件付けと呼ばれる、心理テクニックの1つです。ポイントは、リラックスしているときに、意識的にその行動を癖づけるように習慣化していくことです。それにより、感情が高ぶったときに再現できるようになります。

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100人アンケート!心がもやもやすることはある?原因や理由は?臨床心理士に聞いた解消法も紹介
感情の起伏が激しい人が周りにいる場合
感情的になりやすい人が近くにいると、自分まで嫌な気持ちになったり悲しくなったりすることもあるでしょう。感情の起伏が激しい人から、自分を守るためにできることをご紹介します。

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相手のペースに巻き込まれない
感情的になっている人が目の前にいると、何とか対処しようと思う人もいるのではないでしょうか。しかし、相手のペースに巻き込まれてしまうと、自分もストレスを抱えてしまう可能性が高くなります。
真面目な性格の人ほど、感情的になっている相手のペースに巻き込まれがちです。感情的な人が深く悲しんだり激しく怒ったりしていたら、できるだけ距離をおくようにしましょう。

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常識がない人の特徴とは?臨床心理士が教える〝常識との付き合い方〟
コミュニケーションは落ち着いているときに
感情的な相手と普段からコミュニケーションを取っていれば、相互理解を深められるため、相手の心の暴走にブレーキをかけられます。
夫婦間でも会社の上司・部下の間柄でも、相手が落ち着いているときに、いろいろな話をして関係性を深める努力をしてみてはいかがでしょうか。日頃のコミュニケーションがあれば回避できたような些細な出来事がきっかけで、相手を怒らせたり悲しませたりすることはよくあります。
感情的になりやすい相手がパートナーや上司なら、常に距離をおくわけにもいかないでしょう。日常で積極的に会話し、相互理解を深めておくのがおすすめです。

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怒りのポイントを知っておく
よく怒る人には、怒りのスイッチが入るポイントがあります。どのようなときに突然怒り出すのかを知っておけば、感情の高ぶりを極力回避できるでしょう。
自分の思い通りにいかないとき、無関心な態度をとられたとき、小馬鹿にされたような発言を受けたときなど、怒りのスイッチが入るポイントは人それぞれです。
怒りのポイントは、基本的に一度相手が怒ってみないと分かりませんが、同じような状況で何度も怒らせないようにするために把握しておくとよいでしょう。

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否定も反論もせず、聞き流すか褒める
感情の起伏が激しい人の渦に巻き込まれてしまった場合は、否定も反論もしないことが大切です。うっかり言った一言が相手のプライドを傷つけてしまうと、相手はヒートアップして余計に話が長くなったり、感情のままにぶつかってきたり、ネガティブ発言が増幅することもあり、対応するこちらが疲れてしまいます。
否定も反論もせずに聞き流すか、必要であれば褒めることにより、機嫌がよくなることもあります。

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心理カウンセラー
吉野麻衣子
「SMART BRIDAL」代表/MBA婚活心理カウンセラー/モデル「MBA(経営学)・心理学・AI・オンライン」を融合させた、科学的根拠(エビデンス)に基づいた、戦略的婚活が可能な結婚相談所を経営。43歳で14歳年下3高男子と再婚。MBAと心理カウンセラーの資格をもち、さまざまな企業で経営側に立って部下を指導した経験と、多くの婚活&キャリア指導の経験を活かし、多くの独身男女の婚活を支援中。
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