否定で使用する場合
否定を示したいときに使える「とんでもございません」は、部下を叱咤激励したい場合や謙遜する上司の発言に対してポジティブな印象に切り替えたいときに使うのが一般的です。上司に使う場合は「とんでもございません」で否定を示すだけでなく前向きな言葉を続けるようにしましょう。
【例】とんでもございません。〇〇社長あってこその我が社です
「とんでもございません」の言い換え表現
ここからは、「とんでもございません」の言い換え表現を紹介します。正しい意味を理解して状況に合わせて使いましょう。
恐れ入ります
「とんでもございません」の言い換え表現として多く使われるのが、「恐れ入ります」です。「恐れ入る」を丁寧にした敬語表現で、自分の立場を下げつつ相手の言葉を受け止めるときに使われます。
また、自分の行動に対して謝罪する気持ちを伝えるときにも使える表現です。使用する相手は、基本的に上司や取引先など目上の人などです。
【例】ご丁寧にメールをいただき誠に恐れ入ります
光栄です
「光栄です」も「とんでもございません」の類語表現です。「光栄です」は、自分の活動や業務功績に対して褒め言葉をいわれたときに使用されます。
使用する相手は選ばず、上司や取引先など目上の人から部下など目下の人にも使えます。相手に褒められたときは、「光栄です」を使用して名誉に思うという気持ちを伝えましょう。
【例】お褒めの言葉をいただきまして大変光栄です
恐縮です
「とんでもございません」の類語表現の一つに、「恐縮です」があります。相手から褒められたときに謙遜を表現するのに使える言葉です。
「とんでもございません」と異なるのは、「恐縮です」には感謝の意味が含まれている点でしょう。基本的に上司や取引先など目上の人に対して使われ、書き言葉として使用されることが多いです。
【例】多くのアドバイスをいただき、大変恐縮です
滅相もないです
自分をへりくだって謙遜する気持ちを伝えたいときに使える「滅相もない」。「とんでもございません」と言い換えできる言葉で、否定の意味合いが含まれているのが特徴です。
ただ相手の意見を全面的に否定するのではなく、気持ちを汲んだうえで意見や主張を否定したいときに使います。否定する気持ちを伝える表現ですが、謙虚さも含まれているので相手を攻撃するような強い否定にはなりません。
【例】
・私が代表になるなんて滅相もないです
・滅相もございません。御社のご協力があってこそ成し遂げられた功績です
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「とんでもございません」の英語表現
「とんでもございません」の意味を持つ英語表現をいくつか紹介します。海外とのやり取りにも役立つので、覚えておきましょう。
まず1つめが、「I’m glad to hear that」です。褒められたとき、相手の言葉に対して嬉しい気持ちを伝えたい場合に使える表現で、書き言葉と話し言葉の両方で使用できます。ビジネスだけでなく、プライベートでも使えるフレーズなので覚えておくと役に立つでしょう。
・You’re doing well. (君はうまくやってるよ)
→I’m glad to hear that. (とんでもございません)
2つめは、「You’re very welcome」です。通常、「You’re welcome」は相手からお礼を言われたときに使用されます。「very」を入れることで本来の「どういたしまして」の意味をより強めたニュアンスが含まれているのです。「お礼を言われるほど大したことはしていない」の意味合いを含めた謙遜した気持ちを伝えられます。
・Thank you for helping us. (弊社にご協力いただきありがとうございます)
→You’re very welcome. (とんでもございません)
3つめは、「Don’t mention it」です。「とんでもございません」の意味に近い表現で、ビジネスでもよく使用される言い方です。「mention」には「言及する」の意味があり、直訳すると「そのことについて言及しないで」という意味になります。「お礼を言われるほどのことではない」という謙遜の気持ちを伝えられる便利な表現です。
・We achieved results with this project. Because you helped us. (この事業の成果を上げられたのは、御社の協力があったからです)
→Don’t mention it. (とんでもございません)
ビジネスシーンで「とんでもございません」を正しく使おう!
相手から褒められたり否定されたりしたときに使える「とんでもございません」。一緒に仕事をする取引先や上司からお褒めの言葉をかけてもらうこともあるでしょう。
そんなときは、「とんでもございません」を使って相手の言葉を受け止めつつ、謙遜する気持ちを示すのが大切です。ビジネスでよく使用される表現なので正しく使いこなしましょう!
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