■相手の本心を疑い、束縛してしまいがち
人を信用できない人は、恋人の気持ちを疑ってしまいがち。「口では好きだと言っているけれど本心はどうなのだろう」といった考えに支配されて、スマホの中身やSNSを逐一チェックするなど、相手を束縛したがる傾向があります。
また、自分のいないところで他人に言い寄られても浮気しないかを試すといった、やりすぎとも思える手段をとる人も。しかし、仮に一度試してパートナーが浮気しなかったとしても、次はどうかわからないという気持ちが湧いてくるため、安心できることはないのです。
■「傷つきたくないから疑う」ことで傷つく
人を信用できない人が、パートナーを疑うのは、「裏切られて傷つきたくないから」です。しかし、疑うことに疑問をもたないわけではないので、パートナーを信用できないことで自己嫌悪や自己否定をしてしまう人も少なくありません。疑われたパートナーはもちろん傷つきますし、「傷つきたくないから疑う」ことで、自分も少しずつ傷ついていきます。
人を信用できない人への接し方
人を信用できない人と出会い、その人にどうにか心を開いてほしいこともあるでしょう。そんなときは、どう接すればいいのでしょうか。人を信用できない人の多くは、トラウマを抱えています。例えば、過去に溺れた経験のある人に「浮き輪を使ったら絶対に溺れないよ」といくら言ってもトラウマは解消されないでしょう。
実際に少しずつ、水に慣れていくしかありません。同じように、人を信用できない人に、言葉で「私は裏切らないから信じて」と言ってもなかなか心を開けないもの。小さな約束を守り続け、誠実に生きる態度を見せることで、信じるというのはどういうことかと根気よく伝え続けるのが一番の近道でしょう。
人を信用できるようになるための4つのステップ
では、これまでの自分の心の様相を変えて、人を信用できるようになるにはどうすればいいのでしょうか。この章では、そのステップについて解説していきます。少しずつ人を信用する気持ちを育んでいきましょう。
小さなことから少しずつ信じてみる
人を信用できるようになりたいからといって、一足飛びに周囲の人みんなを信じるような目標をたててはいけません。また、「この人のすべてを信じる」などと決めてしまうのもよくありません。
まずは、ほんの小さなことから信じる練習をしましょう。コツは「もし嘘であったとしても、心がダメージを負わない程度の物事」から少しずつ信じるようにしていくことです。焦りは禁物。小さなトライアンドエラーを積み重ねて、「この人なら信じられそう」と思える人が出てきたら、それは大きな一歩です。
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少数の気心の知れた仲間をもつ
世の中には、人を騙したり裏切ったりして平気な人は確かにいます。しかし、それよりも多くの「信じるに足りる誠実な人」もいるのです。無理をして大人数のさまざまなタイプの人と付き合うよりも、この人なら信じられそうと思った人を、うんと大切にしてみましょう。いわゆる「気心の知れた仲間」をもつのです。
もし仮にまた誰かに裏切られることがあったとしても、そのときには仲間が支えてくれます。ひとりに騙されたからといって、世の中の全員が信用できない人なわけではないのです。
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まず自分を信じ、自信をつける
人を信じられない人は、自分のことも信じられない場合が多いもの。自信がないから、人に裏切られたり騙されたりすることが必要以上に恐ろしく感じられます。パートナーの心を疑ってしまうのも同じ心理です。
少しずつ人を信じたように、自分のことも信じてみましょう。どうしても信じられるものがないなら、筋トレや英語など新しいチャレンジを始め、少しずつ自身を変えていく体験をしましょう。身につけた自信と人を信じるチカラは、密接に繋がっているのです。
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小さな嘘などは受け流す
人間誰しも、色々な顔を使い分けて生きています。誰に対しても、常に同じ態度でいられる人はそういません。上司に対してと部下に対してでは態度が変わるでしょう。家族と他人でもそうです。様々な場面で、人は少しずつ態度が違うのは当たり前のことです。
また、嘘も必ずしも悪いことばかりではありません。「嘘も方便」という言葉があるように、たとえ本当のことではなくても、その場を気持ちよく保つために取り交わされる言葉はあります。お世辞や社交辞令もそのひとつです。
人を騙すための重大な嘘や、人によってがらっと変わる態度などは見逃せませんが、そうでない小さな嘘や態度の変化を「この人は嘘をつく」と取り上げてしまわないほうがよいでしょう。小さな嘘は、受け流すことも大切なのです。
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豊かで深みのある人間関係を、少しずつ築いていこう
人を信じるというのは、簡単なことではありません。しかし、信じあえる仲間をもつということは、ひとりでは達しえない素晴らしい喜びを知ることでもあります。まずは少しずつ人と、そして自分と向き合ってみましょう。きっと、豊かで深みのある人間関係を築いていけるはずです。
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