「不躾なお願いではございますが」
「不躾なお願いではございますが」と前置きを入れることで、「急に申し訳ございません」「お手数おかけし恐れ入ります」といった気持ちを伝えられます。特に、目上の人への依頼は失礼のないよう注意が必要です。「恐縮ですが」「申し訳ございませんが」と変化させると、よりていねいな表現になります。
例文
・不躾なお願いで恐縮ですが、何卒ご検討のほどよろしくお願いします。
・不躾なお願いではございますが、本日中にご返答をお願いできますでしょうか。
「不躾な質問で恐縮ですが」
前述したように「不躾な質問」は、聞きにくい内容の問いかけを意味します。相手に不快な気持ちを与えないためにも、「恐縮ですが」「申し訳ないのですが」とひと言添えて質問するよう心がけましょう。
例文
・不躾な質問で恐縮ですが、年齢をお伺いしてもよろしいでしょうか。
・不躾な質問で申し訳ないのですが、ご結婚はされていらっしゃいますか。
「不躾な対応で申し訳ございません」
ビジネスで失礼な対応をお詫びするときにも「不躾な」を用いることができます。目上の人や取引先、顧客へのお詫びの気持ちは、以下のように伝えましょう。
例文
・先日は不躾な対応をし、誠に申し訳ございませんでした。
・弊社の不躾な対応でご迷惑をおかけしたこと、心よりお詫び申し上げます。
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ビジネスメールで活用「不躾ながら」
「不躾ながら」は、ビジネスメールでも活用される表現です。ここでは、使用するシーンを確認しておきましょう。
「不躾ながら」の意味は「無礼ながら」「失礼ではありますが」
「不躾ながら」には、「無礼ながら」といった意味合いがあります。「失礼ではありますが」と自分をへりくだる、目上の人や取引先に適した表現です。ビジネスシーンでは、本来なら対面ですべき挨拶や報告を、メールで伝えるときに活用できます。
「不躾ながら」のメール例文
不手際へのお詫びやお世話になった方への挨拶、お礼は、なるべく早めに伝えるのが大人のマナーです。相手先に出向けない場合は、「不躾ながら」をメールの締めの言葉に使用します。ビジネススキルのひとつとして、シーンに応じた使用法を把握しておきましょう。
対面でお詫びできないときの「不躾ながら」
目上の人や取引先に失礼があったときは、対面でのお詫びが望ましいとされています。すぐに相手先へ出向けないときや足を運べない場合は、「不躾ながら」を使ったお詫びのメールを送りましょう。
例文
・この度はご迷惑をおかけし、大変失礼いたしました。今後同じことのないよう、社内にて再発防止に取り組む所存です。不躾ながら、取り急ぎメールにてお詫び申し上げます。
挨拶メールに用いる「不躾ながら」
人事異動や担当変更を知らせるメールにも、「不躾ながら」は適しています。お詫びのメール同様、締めくくりの言葉として活用しましょう。
例文
・〇〇様には大変お世話になり、誠にありがとうございました。不躾ながら、書面をもちましてご挨拶とさせていただきます。
お礼のメールに添える「不躾ながら」
お歳暮やお中元をもらったときには、なるべく早めにメールやお礼状で感謝の気持ちを伝えます。「不躾ながら」を末尾に添え、「直接お礼できず失礼ですが」という気持ちを届けましょう。
例文
・この度は結構なお品を頂戴し、誠にありがとうございました。不躾ではございますが、メールをもちまして御礼申し上げます。
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「不躾な」の意味を理解して大人のマナーを身につけよう
「不躾な」は、礼儀作法がなっていないことを意味する言葉です。ビジネスシーンでは、目上の人への質問やお願いで用いられます。「不躾ながら」とへりくだることで、ビジネスメールの一文として幅広い活用も可能です。相手に失礼のないよう「不躾な」の意味を正しく理解し、大人のマナーを身につけていきましょう。