「甚だ恐縮」
「甚だ(はなはだ)」は、「とても」「非常に」を丁寧に表した言葉。「物事の程度を超えている」と感じるときに使用します。「甚だ恐縮」は、目上の人への無理なお願いや、誘いを断る場面にも適した表現です。
例文
・甚だ恐縮ではございますが、ご検討のほど何卒よろしくお願いいたします。
・甚だ恐縮ではございますが、この度は参加を控えさせていただきます。
「恐縮の限り」
「限り」には、「限界いっぱい」「限界まで」という意味合いがあります。「恐縮の限り」は、相手に対し「自分の限界まで恐れ多い」という気持ちを表す言葉です。重大な謝罪や大きな賞賛へのお礼など、日常的ではないシーンで使用しましょう。
例文
・皆様のお手を煩わせてしまい、恐縮の限りでございます。
・これほどのお心遣いをいただき、恐縮の限りでございます。
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英語で伝える「恐縮です」
日本語の「恐縮です」は、さまざまな気持ちを表現できる言葉です。しかし、英語で「恐縮です」を伝えたいときは、それぞれ異なる語句が用いられます。

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英語の「恐縮です」を知っておけば、感謝やお詫び、依頼の気持ちを丁寧に伝えることができます。ビジネスで活用できるよう、シーンに応じた英語表現をマスターしておきましょう。
申し訳なさを伝える「I am afraid~」「I am sorry~」
「afraid」には、「残念ながら」「恐れ入りますが」といった意味合いがあります。また、申し訳ない気持ちを伝えたいときには、心苦しい思いを意味する「sorry」も適しています。
例文
・I’m afraid for my late reply.
(お返事が遅くなり恐縮です)
・I am very sorry I can’t help you.
(お役に立てず大変恐縮です)
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感謝を伝える「Thank you」「grateful」
英語では、感謝の気持ちはへりくだることなく「Thank you」と伝えましょう。語尾に「so mach」「very much」と付け加えると、より丁寧な表現になります。「恩を感じる」「恩を知る」といった意味を持つ「grateful」を使うと、感謝の気持ちを強調できます。
例文
・Thank you so mach/very mach.
(本当にありがとうごます)
・Thank you very much.I am grateful for your kindness.
(本当にありがとうございます。親切にしていただき恐縮です)
依頼のシーンでは「Woud you mind if~?」
ビジネスで相手に依頼をする場面では「Woud you mind if~?」を用います。「Woud you mind」は、本来は「気に障りますか?」という意味を持つ表現です。「if」のあとに言葉を続けることで、「恐れ入りますが~をしてもいいですか?」と伝えることができます。
例文
・Would you mind if I used this conference room?
(恐れ入りますが、こちらの会議室を使用してもよろしいでしょうか)
・Would you mind if I borrow this file?
(恐れ入りますが、こちらのファイルをお借りしてもよろしいでしょうか)
「恐縮です」に関するよくある質問
最後に「恐縮です」に関して、ビジネスシーンでよくある質問とその回答を紹介します。
Q1.「恐縮です」で感謝の気持ちを表す例文は?
「恐縮です」は、相手の気づかいや厚意に対して感謝の気持ちを表す言葉です。ビジネスシーンで使用する場合、相手がしてくれた行為を述べたうえで「恐縮です」と続けると良いでしょう。
例文
・この度は弊社までお越しいただき、大変恐縮です
・このような機会をご用意いただき、恐縮です
Q2. 「恐縮ですが」と「恐れ入りますが」の違いは?
「恐縮ですが」と「恐れ入りますが」は、どちらも相手への感謝の気持ちや申し訳なさを表すフレーズです。比較すると「恐れ入りますが」のほうがよりやわらかい表現であるため、話し言葉で自然に使いたいときや大げさにしたくない場面で使うと良いでしょう。
例文
・お忙しいところ大変恐縮ですが、こちらの資料をお送りいただけますでしょうか
・恐れ入りますが、少しお待ちいただけますでしょうか
Q3. 「恐縮」と「申し訳ない」の違いは?
「恐縮」と「申し訳ない」はどちらも相手への「すみません」という気持ちを表す言葉ですが、使用する状況は異なります。「恐縮」は謙遜したり感謝を伝えたりするシーンで、「申し訳ない」は謝罪を行うシーンで使われます。また、クッション言葉として使う場合は「恐縮」より「申し訳ない」のほうがよりかしこまった印象となります。
正しい意味を理解して「恐縮です」を使いこなそう
- 「恐縮です」は相手の気づかいへ感謝の気持ちを表す言葉。また、依頼の際などにクッション言葉としても使用される
- より強い気持ちを伝えたい場合は「大変恐縮です」がおすすめ
- 自分の失敗について謝罪する際は「申し訳ございません」を使用する
「恐縮です」は、上司や取引先など目上の人からの厚意に対し「ありがとうございます」と感謝を伝える言葉。また、相手に何かを依頼する際にクッション言葉として使用することも多いです。より強い気持ちを伝えたいなら「大変恐縮です」を使用し、よりやわらかい表現にしたなら「恐れ入ります」を使うと良いでしょう。
ただし、しっかりと謝罪しないといけない場面では「恐縮です」ではなく「申し訳ございません」など、謝罪の意味が込められたフレーズを使用してください。
正しい意味合いを理解し、大人のマナーとして「恐縮です」を使いこなしましょう。
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Domani編集部
Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。https://domani.shogakukan.co.jp/
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