「できかねません」は間違いを招く表現!できるかできないかをはっきりと伝えよう | Domani

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2021.07.02

【できかねません】ってどういう意味!? できるの?できないの?

しばしば「できかねません」という表現を見ることがありますが、そもそも「できかねる」という言葉は「できない」の意味であり、「できかねません」というとできるのかできないのかが判然としません。代わりにどのような表現を使えるのか、似たような意味の言葉として何があるのか見ていきましょう。

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【目次】
 ・「できかねません」の意味
 ・「できかねます」の使い方を例文でご紹介
 ・「できかねません」の意味と類似する表現
 ・婉曲的に断る場合は「できかねます」が正解

「できかねません」の意味

「できかねません」という言葉を意味どおりに解釈すると、「することは難しいのではない」や「できるとはいえないわけではない」といったややこしい意味になります。そのため、言葉を受けた人は「できるの?できないの?」と迷ってしまうことになり、話し手の意図を正確に伝えることは難しいでしょう。

できかねません

■「できかねます」はできないの婉曲表現

「できかねません」は否定形です。元々の言葉自体が「できない」という否定の意味を持つため、「できかねません」というと不可能を否定することになり、ややこしい印象になってしまいます。

中には「できかねます」を「できる」の婉曲表現と間違えて、「できない」の意味で「できかねません」と言うことがありますが、これは間違いです。できないときには「できかねます」と肯定形で使うようにしましょう。

■ストレートに表現するときは「できません」

相手に「できない」ということを伝えたい場合には、ストレートに「できません」と表現できます。しかし、接客の場面や取引先の人と話すときなどのように、「できない」という事実をあまりにもストレートに伝えるのはどうかと思われる場合には、「できかねます」を使いましょう。少し遠回しに表現することで、柔らかい印象を与えつつ断ることができます。

■謙譲表現では「いたしかねます」

「できかねます」は婉曲表現であるので丁寧な印象がありますが、厳密には敬語ではありません。自分を下げることで相対的に相手を上にする謙譲表現「いたしかねます」を使って、「できない」という事実を伝えることもできます。例えば顧客から何かのサービスを要求された場合、「申し訳ありませんが、そのご要望に対してはご対応いたしかねます」と婉曲的に断ることができるでしょう。

■「できかねませんでした」も誤解を生む

「できかねません」を過去形にして「できかねませんでした」と表現するケースもしばしば見られます。しかし、「できかねませんでした」も同様にどういった意味で使っているのか分かりにくいという問題が生じます。

できるのかできないのかを相手に明瞭に伝えるためにも、「できかねませんでした」も避けるほうがよいでしょう。

「できかねます」の使い方を例文でご紹介

「できない」という意味を婉曲的に伝えたいときは「できかねます」と言う言葉を用います。婉曲的な表現ですので、友人や家族、同僚などと普段会話をするときには用いません。主に顧客や取引先の人と対応するビジネスシーンで用いられます。よくある表現と使い方を例文を使って見ていきましょう。

できかねません

■出席できかねます

セミナーやパーティーに上司に誘われた場合、「出席できません」とストレートに答えることもできますが、あまりストレートな表現では角が立つと感じられるときは「出席できかねます」とやんわりと行けないことを表現できるでしょう。例えば次のように使ってみてください。

・お誘いいただきありがとうございます。しかし、その日は〇社との打ち合わせがあり、出席できかねます。
・大御所の方々がいらっしゃるので、ぜひ馳せ参じたいと思いますが、残念ですが出席できかねます。次回、機会があればお誘いくださいませ。

■対応できかねます

1年間は無償で修理するサービスを実施している自社のテレビを使っている顧客から「買ってから3年経ったけれども、どうやら初期不良のようだ。修理して欲しい」という電話がかかってきたとしましょう。修理サービスの対象外であることは明らかですから、「対応できません」と回答できます。

しかし、それではあまりにも素っ気なく、顧客に不快な思いをさせてしまうかもしれません。「対応できかねます」と婉曲的にできないことを表現し、納得してもらえるように修理サービスが1年であることを伝えられるでしょう。例えば次のように使えます。

・名前入れサービスはお買い求めいただく前に承っているサービスです。すでにお買いいただきました商品に対しては対応できかねます。
・このチケットは払い戻しができません。現金でのお戻しにつきましては、対応できかねます。

■お答えできかねます

相手の質問に対して答えることができない場合は、シンプルに「答えられません」と表現できます。しかし、より丁寧な印象になる言葉を選びたいときには、「答え」に「お」をつけて丁寧語にして、さらに「できない」の婉曲表現である「できかねます」を用いて、「お答えできかねます」と言ってみましょう。

相手にも丁寧な印象を与えるので、「答えられない」という状況がネガティブに受け取られにくくなるかもしれません。

・私の個人情報に関しては、お答えできかねます。
・現在の申込状況についてはお答えできかねます。明日の発表をお待ちくださいませ。

■ご回答できかねます

「お答え」の代わりに「ご回答」という言葉を用いれば、漢字が多くなるためよりフォーマルな印象を与えられるでしょう。顧客や取引先の人から問い合わせを受けたけれども回答できない問題に関しては、「ご回答できかねます」と答えて、少しフォーマルな印象を与えつつ、不可能であることを婉曲的に表現できます。

・お問い合わせありがとうございます。ただし、お客さまのご質問に対してはご回答できかねます。
・どちらもそれぞれメリットがあるため、どちらが良いかはご回答できかねます。

「できかねません」の意味と類似する表現

「できかねる」という言葉が「できない」の婉曲表現であることを理解したうえで、あえて「できかねません」という言葉を選ぶケースもあります。そのような場合は、次のどちらかの意味で使っていると考えられるでしょう。

できかねません

・できるかもしれません
・することは難しくはないかもしれません

■できるかもしれません

「できない」の反対語である「できる」を婉曲的に伝えるために「できかねません」と言っているケースがあります。この場合は「できるかもしれません」の意味で用いられていると推測できるでしょう。もし「できかねません」という言葉を聞いたときは、「できるかもしれません」に置き換えて意味を推察してください。

■することは難しくはないかもしれません

「できる」と断言することはできないときに、「できない」の婉曲表現である「できかねます」を否定して「できかねません」と表現している可能性もあります。この場合は「することは難しくないかもしれません」の意味で使っていると類推できるでしょう。「できるかもしれません」と置き換えてすっきりと理解できなかったときに、「することは難しくはないかもしれません」に置き換えてみてください。

婉曲的に断る場合は「できかねます」が正解

「できない」という言葉を婉曲的に用いるときは「できかねます」と肯定形で伝えるのが正解です。ストレートに表現することは憚られるけれども断らなくてはいけないシーン、あるいは断ることが妥当だと思われるシーンでは、「できかねます」を用いてください。

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