「仕事が嫌だ」は私だけ?
「仕事が嫌だと思っているのは、自分だけなのでは…」と感じてしまうことはありませんか? 仕事について、他の人がどう感じているのかをチェックしてみましょう。

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ほとんどの人が悩みや嫌な気持ちを抱えている
実は、世の中のほとんどの人が、一度は仕事が嫌だという気持ちになった経験があるようです。10代~60代の働く男女500人に行ったアンケート調査によると、「仕事に行きたくないと思うことがある」と回答した人は、500人中456人と、全体の91.2%を占めることが分かりました。9割以上の人が、仕事が嫌だという気持ちになったことがあるのです。
職場の人間関係の悩みを抱えていたり、仕事内容にやりたくなかったりすることがあると、仕事に行きたくない気持ちになるのは自然なことです。また、何か特定の理由がなかったとしても、朝起きるのが辛く、仕事に行きたくない気分になることもあります。
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行きたくないと思う原因は?
仕事が嫌だと感じる原因には、さまざまなものがあります。主な原因を知り、自分に当てはまる理由は何か考えてみましょう。
人間関係に問題がある
職場の人間関係が良好でないことは、仕事を嫌だと感じる一つの要因になります。
同じ職場で働く仲間の中には、1人くらいは合わない人がいるもの。自分とそりが合わない人と長い時間接していると、誰でもストレスがたまります。仕事だからと自分を相手に合わせようとしたり、不快さや怒りを無理やり封じ込めたりすると、さらに疲れを感じてしまうことに。
どんなにやりがいのある仕事だったとしても、職場に1人でも苦手な人がいるだけで、仕事が憂鬱だと捉えることは珍しくありません。特に、苦手な相手が直属の上司や、毎日一緒に仕事する同僚である場合は苦痛に感じやすく、仕事が嫌だと感じてしまうでしょう。
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忙し過ぎる
仕事量が多く、忙し過ぎることも、仕事が嫌になる原因の一つです。自分のキャパシティを超える量の業務を請け負ってしまうと、仕事をしても一向に終わりが見えなくなります。厚生労働省調査においても、「労働条件が悪かった」という理由で退職している人は非常に多い結果となっています。
また、一日中忙しいことが分かっていると気が重くなり、仕事が嫌になってしまうケースも。中には、プライベートの時間まで仕事のことを考えてしまい、休んでも疲れが取れないという人もいるようです。
特にワーキングマザーは、仕事の前後で家事をする場合が多く、1日のスケジュールを考えるだけで気分が沈み込む人も多いでしょう。
プレッシャー
仕事でのプレッシャーが大きいと、仕事が嫌だと感じることがあります。具体的には、高い達成目標やノルマ、重大なプロジェクトを任せられたときなどが挙げられるでしょう。求められる成果を達成できなかったらと思うと、不安になるものです。
重要な仕事を任されているという期待の表れでもある反面、大きな責任を感じ過ぎると、精神的負荷がかかります。長期間にわたってプレッシャーを感じ続けると、ストレスで精神的に不調になったり、正常な判断ができなくなったりします。
仕事が合わない
仕事内容が自分に合わないことが、苦痛に感じる場合もあります。自分が希望した部署に配置されなかったり、人手不足解消のための仕事を振られたりすることで、慣れない業務をしなければならない状況はストレスになります。
また、業務内容が自分に合っていないと思ってしまうと仕事へのモチベーションも下がり、結果として仕事が嫌だと感じるようになるのです。自分を騙し騙し業務をしていることで、心がすり減ってしまい、「仕事に行きたくない」と考えるようになります。
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気分が乗らない
なんとなく気分が乗らず、仕事が嫌だと感じてしまう日もあります。多くの人が、休日の夕方から夜にかけて、連休明けなどに、仕事が憂鬱になる経験をしていることでしょう。解放的な気持ちで過ごしていた休みの終わりが近づくと、一気に現実に引き戻されてしまい、ギャップを感じるのです。
たまに気分が乗らないことがある程度であれば問題ありませんが、憂鬱さがあまりに慢性的に続くという人は注意が必要です。
「行くのが嫌だ」と感じたときの対処法
仕事に行くのが嫌だと感じてしまったときでも、行かざるを得ない状況はたくさんあります。仕事が嫌だと感じるときの、適切な対処法を知りましょう。
朝時間の過ごし方を変えてみる
朝起きた瞬間に「仕事が嫌だ」と感じたら、仕事の前に充実した気持ちになれる、以下のような活動をするのがおすすめです。
・朝日を浴びる
・テンションが上がる音楽を聴きながら準備、出勤する
・いつもより豪華な朝食をとる
・散歩しながら出勤する
・カフェでコーヒータイムを過ごす
・朝活で勉強や読書をする
・朝からジムやランニングで汗を流す
いつもと違う朝の過ごし方をすることで、気持ちをリフレッシュできます。
フレックスタイム制度や午前休を使うことができる場合には、朝から好きな活動をしてみましょう。何もせずに沈んだ気持ちで仕事に行くよりも、リフレッシュして充実な気持ちになった後の方が、前向きな気持ちで仕事に向かうことができるでしょう。
仕事の後にご褒美を用意する
仕事が嫌だと感じるときには、仕事の後にご褒美を用意してみるのもおすすめです。
・子どもと一緒においしい夕飯を食べに行く
・仕事帰りにスイーツを買う
・友達と遊びに行く
・ショッピングに行く
・映画を観に行く
仕事終わりにご褒美や楽しみな予定を入れることで、沈んだ気分が軽減されます。仕事をしっかり頑張った分だけ、思い切りリフレッシュできるでしょう。
信頼できる人に相談してみる
仕事が嫌だと感じることが続くなら、信頼できる人に相談してみるのも大切です。
相談する場合は職場の近しい人だけでなく、信頼できる家族や仲のよい友人などに話してみるのがおすすめです。仕事とはできるだけ関係のない人へ相談することで、客観的な視点からのアドバイスをもらうことができるでしょう。
親しい人に話しにくい内容の場合には、厚生労働省が提供する無料の窓口「こころの耳電話相談」もおすすめです。悩みを抱え込まず人に話してみることで、新たな気づきが得られたり、言葉にすることでストレスが発散できたりすることもあります。
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これはダメ! 行きたくない場合のNG行動
仕事が嫌だと感じても、してはいけない行動がいくつかあります。NG行動は避け、正しい対処をしましょう。
無断欠勤する
いくら仕事が嫌だと感じても、無断欠勤はNGです。労働者には休む権利があり、休息が必要なときに休むこと自体は、決して悪いことではありません。しかし、無断で休んでしまうことは、仕事の責任を放棄することにあたります。上司や同僚にも心配をかけてしまい、迷惑をかけることになります。
欠勤する際に連絡するのは、社会人として守るべき最低限のルールです。会社の就業規則によっては、無断欠勤は懲戒処分の対象になることもあるため、欠勤の際には一言でも連絡を入れるようにしましょう。
勢いに任せて退職する
仕事が嫌だという気持ちが大きかったとしても、衝動的に退職するのは避けましょう。
衝動的に仕事を辞めてしまうと、経済的な心配から焦りが生じることがほとんどです。今までとは別のストレスから、納得のいく転職活動ができなくなることも。転職活動がうまくいかなければ、次の仕事でもミスマッチが起こる可能性は高く、合わなくてまた辞めたくなるという悪循環に陥るケースも考えられます。
もちろん、すぐに辞めないと精神的な病気になるリスクが高いといった状態では、退職も検討すべきです。ただ、後先考えずに退職する行動は避け、まずは1カ月間などと期限を決めて、働きながら転職活動をしてみるのもよいでしょう。
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辞めたいくらい嫌な場合は?
すでに我慢の限界を迎えており、仕事を辞めてしまいたいほど嫌だと感じている人もいるでしょう。そんなときに、まず行いたい対処法をご紹介します。

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思い切って休暇を取る
仕事が嫌だという気持ちが続くなら、思い切って有給休暇を取得してみましょう。休暇を取得することは、労働者の権利です。有給休暇を申請して、仕事から離れる時間を確保しましょう。
毎日仕事や家事ばかりで、全然遊んだり休んだりしない生活というのは、精神衛生上よくありません。有給休暇を取得して、好きなことを思い切りするなど、羽をのばしてリフレッシュするのがおすすめです。
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部署移動の相談をしてみる
仕事にやりがいを見出せず、仕事が嫌だという気持ちが続くなら、部署異動の相談をするのも手段の一つです。
相談の前に、まずは仕事が嫌だと感じる原因を整理しましょう。もし今の職種・部署では解決できないと分かったら、信頼できる上司か人事部へ相談します。
相談の際には、「将来はこういう仕事をしていたいので、今から別の部署で経験をつみたい」など、不満ではなく希望の形で伝えるのがポイントです。単なる不満だと捉えられると、評価を下げられたり、意図しない伝わり方をしてしまったりすることも考えられます。
また、入社直後に責任のある大きな仕事を任せてもらえることはほとんどありません。入社してすぐに仕事がつまらないと決めつけるのは避けましょう。
会社は組織であるため、必ずしも異動希望が通るわけではありませんが、前向きな理由で誠意を伝えれば、希望が叶う可能性は十分にあるでしょう。
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