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顛末書とはトラブルの経緯を報告する書類のこと
顛末書とは、ビジネス上のトラブルが生じた場合に、その経緯を報告する書類のことです。頻繁に作成する書類ではないため、いざ必要となるとその書き方に戸惑う方も多いかもしれません。「始末書とどう違うの?」と疑問に感じることもあるのではないでしょうか。
まずは、顛末書の始末書の違いを理解したうえで、顛末書の基本について確認していきましょう。
始末書との違いは作成する目的
顛末書と始末書の違いは、作成する目的です。前述したように、顛末書はトラブルの経緯を報告するために作成します。事態が収束したあと、客観的な視点で事実を記載するものです。
一方、始末書はミスに対する反省の意を込めて作成します。トラブルが発生した際、速やかな提出が必要です。始末書の対象となるミスやトラブルについては、社内処分が伴うこともあるため、日頃からきちんと確認しておきましょう。
顛末書の内容は5W1Hを意識する
顛末書の内容は、5W1Hを意識するのが基本です。誰が読んでも理解できるよう、わかりやすい内容を心がけ、今後の具体的な対応まで記載します。なお5W1Hとは、以下の6つを指します。
・いつ(When)
・どこで(Where)
・何が(What)
・誰によって(Who)
・なぜ(Why)
・どのように(How)
これら5W1Hをベースに、トラブルの原因や今後の対応について記載することを覚えておきましょう。
顛末書を提出するときの3つのポイント
顛末書を提出するとき、心がけておきたいポイントは以下の3つです。
1. 事態が収束後すぐに提出する
2. 手書きかパソコン作成かは社内規定に従う
3. 再発防止に活かせるように意識する
前述したように、顛末書はトラブル収束後に提出しなくてはいけません。そのほか、作成フォーマットや具体的な内容について、ひとつずつ確認していきましょう。
1. 事態が収束後すぐに提出する
顛末書は、発生したトラブル収束後すぐに提出するように心がけます。「顛末」とは、物事の始まりから終わりまでの事情のこと。つまり、顛末書にはトラブルの一部始終を記載しなくてはいけません。
ビジネスでトラブルが発生した場合は、まずは直ちに上司に報告します。顛末書は、その後原因の究明や対策を講じ、すべての事態が収束してから作成することを覚えておきましょう。
2. 手書きかパソコン作成かは社内規定に従う
顛末書を手書きで作成するのか、パソコンで作成するかは社内規定に従います。もしも規定がない場合は、それぞれのメリットをふまえて検討しましょう。
手書きはその人らしさが表れるため、反省の意が伝えやすいというメリットがありますが、作成に時間がかかるうえ、万人に読みやすく仕上げられるとは限りません。パソコン作成は、内容が見やすく修正しやすいことが大きなメリットです。どちらか迷う場合には自己判断をせず、上司に指示を仰ぐと良いでしょう。
3. 再発防止に活かせるように意識する
顛末書の提出後は、記載内容を再発防止に活かせるように意識することが大切です。
顛末書はトラブルの内容を報告するものですが、「報告して終わり」というわけではありません。なぜトラブルが起こったのかを客観的に判断し、同じ事態が起こらないように役立てる必要があります。
その後は状況が改善できているかをきちんと判断し、チーム内で共有する意識を持つように心がけましょう。
社内用の顛末書の書き方と例文3パターン
ここからは、以下の3パターンに合わせた具体的な顛末書の書き方と例文を紹介していきます。
1. 会社の商品を紛失したとき
2. 打ち合わせに遅刻したとき
3. 会社の備品を破損したとき
いずれのトラブルも、発生すると動揺し、気持ちが落ち込むものです。だからといって、そのままにして良いわけではありません。顛末書を正しく作成し、同じミスが起こらないように日々の業務に活かしていきましょう。