Contents
出社の意味は、勤めている会社に行くこと
出社とは勤めている会社に行くことです。テレワークや社外での仕事に出向く場合には使いません。自分の会社に行くわけではないからです。同じように省庁や学校、各種団体など、会社とは違う組織に勤務していて、その組織に行く場合にも使いません。出社という言葉はあくまでも自分が勤めている会社に行く場合にのみ使う言葉であることを覚えておいてください。
出社と出勤の違い、例文をご紹介
出社が自分に勤務している会社に行くことであるのに対して、出勤は仕事を開始するという意味があります。つまり出勤は在宅勤務や外回りなど、社外での仕事を行う場合にも使える言葉なのです。
省庁や各種団体など、会社以外の組織に勤めている場合にも使えます。ここでは出社と出勤の意味や使い方の違いを解説するとともに、例文をご紹介しましょう。
出勤は場所を問わず「仕事をしていること」
出勤の「勤」は勤務の「勤」という文字が使われています。つまり出勤とは場所を問わず、自分が関わっている勤務を開始するという意味です。勤めている会社に行って仕事をする場合には出社と出勤、どちらの言葉も使うことができます。その場合には会社に到着した時刻を出社時間、仕事を開始した時刻を出勤時刻として区別して使います。
出社と出勤を使った例文
出社と出勤を使った例文をご紹介しましょう。まず出社を使った例文です。
<例文>
・土曜日の午後に会社に行ったら、自分以外には誰も出社していなかった。
・毎週木曜日は全社的にテレワークの日なので、出社する必要はありません。
続いて出勤を使った例文です。
<例文>
・当社ではテレワークの出勤時間は午前10時と定められています。
・今月は忙しかったので3日間も休日出勤してしまった。
出社の類語は「登庁」と「出所」
出社の類語は、「出勤」の他にも「登庁」「出所」などがあります。どちらも仕事先に行くという点では共通していますが、会社以外の組織に行く場合に使う言葉です。組織の形態によって、登庁と出所とを使い分けます。登庁と出所の詳しい意味や、使える状況、例文をご紹介しますので、正しく使い分けられるようになりましょう。
「登庁」の意味と例文
登庁は官公庁や県庁などの役所に行く時に使う言葉です。庁だけでなく、省がつく役所にも使います。登庁という言葉を使った例文をご紹介しましょう。
<例文>
・在宅勤務を積極的に奨励した結果、平日に登庁する職員は5割以下に減った。
・うちの役所では定時の30分前に登庁している職員が多い。
・選挙に当選したのちの初登庁日に市長は職員から花束を受け取った。
「出所」の意味と例文
出所は研究所や事務所に行くという意味があります。この他に物事の出どころ、刑期を追えて刑務所を出るなど、複数の意味があるので、注意が必要です。それぞれ例文をご紹介します。まずは研究所や事務所に行くという意味の出所の例文です。
<例文>
・朝9時の時点では研究所の職員はまだ誰も出所していません。
物事の出どころという意味で使われる場合の例文は以下です。
<例文>
・この週刊誌のスクープの出所は不明だ。
刑務所を出るという意味で使われる場合の例文は以下です。
<例文>
・当NPOでは刑期を終えて出所した人の再就職を支援している。
出社の反対語は「退社」
出社の反対語は「退社」です。勤務している会社から退出することを意味します。この他にも、会社を辞めるという意味があるため、この言葉を社外の相手に使う場合には明確に区別ができるように配慮して使わなければなりません。
退社を使う際には、社員が会社を退出したのか会社を辞めたのかについて、前後の文脈ではっきりさせることが大切です。場合によっては混乱を招く可能性があるので気をつけましょう。
「退社」を使った例文
退社を使った例文をご紹介しましょう。まず会社を退出する意味の場合の例文です。
<例文>
・営業部のAは本日、すでに退社しております。明日は朝10時に出社する予定です。
・最近残業が多いので、退社時間が21時を回ることも珍しくない。
続いて会社を辞めるという意味の退社の例文を紹介します。
<例文>
・今年の9月をもって退社する運びとなりました。いろいろとお世話になりました。
出社という言葉を使った3つの語句
出社という言葉を使った複合語は少なくありません。勤務している会社に行くことは、会社勤めの基本だからです。会社の規則や行事に関わることに関しても、この語句を使った複合語が登場することがあります。
ここではビジネスシーンによく使われる「出社日」「出社時間」「出社勤務」という3つの語句の意味を解説するとともに、それぞれの例文をご紹介しましょう。
1.「出社日」
出社日とは新入社員の最初の勤務日のことです。入社日は会社と契約した日のことで通常は4月1日などのように月頭に設定されています。1日が土日祭日の場合は翌日以降の最初に出社した日が出社日となります。
出社日の例文をご紹介しまししょう。
<例文>
・新入社員のAくんは出社日の前日に理髪店に行って髪を短くした。
・出社日に社長からの長い訓示があった。
2.「出社時間」
出社時間とは会社に到着した時間です。始業時間は業務を開始する時間なので、始業時間よりも前に、ある程度の余裕を持って出社することがのぞましいとされています。出社時間は始業時間の10分前までというのが一般的な目安でしょう。
出社時間の例文をご紹介しましょう。
<例文>
・新入社員のAの出社時間はいつも始業開始の数分前だ。
3.「出社勤務」
出社勤務とは自分の会社に行って勤務を行うことです。この言葉がよく使われるようになったのは「在宅勤務」が増え、在宅勤務に対する言葉として使われる機会が増えてきた背景があります。出社勤務という言葉を使った例文をご紹介しましょう。
<例文>
・在宅勤務と出社勤務を効率的に組み合わせることが求められている。
・社員へのアンケート結果では出社勤務の希望者は約3割だった。
出社の意味を理解して正しく使おう
出社は自分が勤務している会社に行くことで、仕事を開始することを意味する出勤とは使い方が異なります。2つの言葉は混同されることが多いので、注意しましょう。特に近年、働き方が多様化してきたことに伴って、出社や出勤という語句が使われる機会が増えてきました。
出社はよく使う言葉であり、いくつかの類語があるので、意味と使う場面を理解して、正しい使い方をしてください。
あわせて読みたい