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2023.03.01

【間違いやすい日本語】をクイズ形式でチェック!

間違えやすい日本語は思っている以上にたくさんあります。自分でも気づかずに間違った日本語を使ってる方も多いのではないでしょうか。本記事では、そんな日本語をクイズ形式でご紹介。間違えやすいビジネス用語も取り上げていますので、ぜひチェックしてみてください。

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間違えやすい日本語クイズ:問題編

まずは間違えやすい日本語をクイズ形式で紹介しましょう。ここでは意味を間違えやすい日本語、使い方を間違えやすい日本語、間違えやすい会話の3つに分けて取り上げています。

ひらがな50音を記したカード

これまで正しいと思って使っていた言葉も、実は意味を勘違いしていた…なんてことがあるかもしれません。普段何気なく会話で登場する、意外な日本語が間違っている場合もあります。さっそくチェックしてみましょう。

【問題1】意味を間違えやすい日本語5つ

意味を間違えやすい日本語を5つ質問します。1と2のシチュエーションのうち、どちらが正しいか考えてみてください。

敷居が高い

1. いつも迷惑をかけている人のところには行きづらい

2. 高級ブランドの店には入りづらい

潮時

1. そろそろやめる時期が来た

2. 物事を行うのにちょうどよいとき

役不足

1. 簡単すぎて自分には釣り合っていない

2. 能力が足りず、自分の手には負えない

姑息

1. 卑劣なことをする

2. その場しのぎをする

気が置けない

1. 気遣いする必要がない

2. 油断ができない

 

【問題2】間違った使い方の日本語5つ

次の5つの日本語は間違った使い方をしています。間違っている部分を指摘し、正しい日本語を答えてください。

・「前月の売上はかなり落ち込んだので、新規巻き返しをはかりたい」

・「隣の部署にいるAさんはいつもしかめつらしい態度である」

・「気を許していた部下にうっかり足元をすくわれた」

・「上司とはいつも会話が続かなくて間が持たない」

【問題3】間違えやすい会話5つ

会話する人々

会話のなかにも間違えやすい日本語があります。次の2つの会話では、5つの間違いがあります。どこが間違っているか、チェックしてみてください。

【AとBの会話】

A「先日作成いただいた書類は、素人はだしの出来栄えで驚きました。またお願いしたいと考えています」

B「とんでもございません」

【CとDの会話】

C「新しい上司はいつも眉をしかめて取り付く暇がないわ」

D「先日も新入社員に声をあらげていたわよ」

間違えやすい日本語クイズ:解答編

それでは、3つのクイズの解答を紹介します。意味を間違えやすい日本語は、例文を見て正しい使い方を確認してくださいね。それぞれの正解を詳しく見ていきましょう。

チェックリスト

【問題1】意味を間違えやすい日本語の解答

意味を間違えやすい日本語の正解を、正しい使い方の例文とともに紹介します。

敷居が高い:正解1

1の「いつも迷惑をかけている人のところには行きづらい」が正解です。不義理などの負い目があり、家に行きにくいという意味で使います。

高級店などに入りづらいという意味では使わないため、注意しましょう。そのような場合は「ハードルが高い」が正しい使い方です。

【例文】10年間連絡もしなかった実家に帰るのは敷居が高い

潮時:正解2

2の「物事を行うのにちょうどよいとき」が正解です。潮時は「潮の満ち引きが起こる時刻」のことで、漁師が漁に出る際に、船を出すのに最も適したタイミングを潮の状況で判断していたことが言葉の由来とされています。

1の「そろそろやめる時期」というネガティブな意味で使っていたという方も多いかと思いますが、「チャンスのとき」というポジティブな意味で使うのが正解です。

【例文】株価が上昇してきたので、そろそろ売却する潮時だ

役不足:正解1

1の「簡単すぎて自分には釣り合っていない」が正解です。与えられた役割が自分には簡単であり、不釣り合いであるという不満を表す言葉です。「本来ならもっと重要な役割があるはず」という気持ちを表しています。

2のような「自分の能力では役割を果たせない」というような謙遜の意味で使うのは間違いです。「今回のポストは私には役不足です」と言ったら、傲慢だと誤解されるため注意しましょう。このような意味で使う場合は「力不足」「荷が重い」を用います。

【例文】優秀な彼が今の役職にいるのは役不足だ

姑息:正解2

2の「その場しのぎをする」が正解です。「姑」は「しばらく」という意味で、「息」は「休息」を表します。これらを合わせて、「一時的に間に合わせる」という意味になります。

1の解釈が完全に間違いというわけではなく、「一時的に間に合わせることが正々堂々としていない」印象から「卑怯だ」というニュアンスに変わってきたと考えられています。

とはいえ、本来は「卑怯」という意味合いはないことに注意しておきましょう。

【例文】一夜漬けなどの姑息な方法では、本当の実力が身につかない

気が置けない:正解1

1の「気遣いする必要がない」が正解です。「気を遣う」という意味がある「気の置ける」の否定形になります。

2のような「気の許せない」「油断ができない」といった意味で使うと正反対の意味になってしまうため、注意が必要です。

【例文】彼女は小さい頃から親しい、気が置けない親友である

【問題2】間違った使い方の日本語の解答

間違った使い方をしている日本語の解答は、以下の通りです。

「前月の売上はかなり落ち込んだので、新規巻き返しをはかりたい」

(誤)新規巻き返し→(正)新規蒔き直し

「種を蒔いたが芽が出ないので蒔き直す」から生まれた言葉で、原点に戻ってやり直すという意味があります。「新規巻き返し」という言葉はないため、誤用に注意しましょう。

「隣の部署にいるAさんはいつもしかめつらしい態度である」

(誤)しかめつらしい→(正)しかつめらしい

態度や顔つきが緊張していて堅苦しいという意味です。「しかめ面」と混同しているケースが多いようです。漢字で書くと「鹿爪らしい」。こちらで覚えておくと間違えにくいでしょう。

「気を許していた部下にうっかり足元をすくわれた」

(誤)足元をすくわれた→(正)足をすくわれた

足はすくえますが、足元はすくえません。相手の弱みにつけこむという意味がある「足元を見る」と混同しやすい言葉です。

「上司とはいつも会話が続かなくて間が持たない」

(誤)間が持たない→(正)間が持てない

「間が持てない」とは時間をもてあます、会話などをうまくつなぐことができないという意味です。「持てない」は維持できないという意味合いになります。「持たない」を使う方も多い傾向がありますが、本来は「持てない」が正しい使い方です。 

間違えやすい会話の解答

AとBの会話では、Aの「素人はだし」とBの「とんでもございません」の2つが間違っています。

「素人はだし」は間違いで、正しくは「玄人はだし」。素人であるのに、専門家が驚くほど技術が優れているため「玄人もはだしで逃げ出す」という言葉が語源です。

「とんでもございません」を使う人はよく見るかもしれませんが、こちらは間違い。「とんでもない」はひとつの形容詞であり、「ない」だけを丁寧に変えることはできません。

たとえば、同じくひとつの形容詞である「せつない」「あどけない」などを、「せつございません」「あどけございません」とは言い換えられませんよね。同様に、「とんでもない」の丁寧語は「とんでもないことです」が正しい表現になります。

CとDの会話では、Cの「眉をしかめて」と「取り付く暇がない」Dの「声をあらげる」の3つです。

「眉をしかめて」は「顔をしかめて」の間違いです。顔や額のしわを寄せ、機嫌の悪い表情をしている様子を表します。眉はしかめるものではなく、嫌悪感などを表す「眉をひそめる」と混同した言葉と考えられるでしょう。

「取り付く暇がない」は「取りつく島がない」の間違いです。船で海を渡るとき、立ち寄る島がなく困っている様子から「途方に暮れる」という意味に転じています。

「声をあらげる」は、「声をあららげる」の間違いです。激しい語気の声を出すという意味で、漢字では「荒らげる」と書きます。「あららげる」は発音しづらく、「あらげる」が使われるケースも増えていますが、本来の使い方ではないことを把握しておきましょう。

間違えやすいビジネス用語・敬語

ビジネスシーンでの会話

ビジネスシーンでも、間違えやすい日本語はあります。取引先や顧客に対して敬語を使う機会は多くありますが、間違って使われている言葉も少なくありません。

ビジネス用語を間違えると社会人としてのマナーを疑われてしまうため、正しく覚えるようにしましょう。間違えやすいビジネス用語・敬語を紹介します。

ビジネスでよく使う用語

ビジネスシーンでよく使い、間違えやすい言葉に「了解しました」「すみません」があります。

了解しました」の「了解」は同僚や目下に対して使う言葉であり、目上の人や顧客などに使う言葉ではありません。「かしこまりました」「承知いたしました」を使うのが正解です。

すみません」はくだけた表現で、ビジネスシーンの敬語としてふさわしくありません。謝罪などを伝える場合は「恐れ入ります」「申し訳ございません」を使います。

挨拶で使う敬語

定型文のように頻繁に使われるのが「お世話様です」「お世話になります」という挨拶の言葉です。「お世話様です」は敬意が薄い表現で、社外に対する挨拶には向いていません。「お世話になります」を使いましょう。

「お世話になります」のほかに「お世話になっております」がありますが、これは語尾が変化したものです。「お世話になります」は「これからお世話になる」という意味で初めての場合に使い、そのあとのやり取りでは、現在お世話になっているという意味で「お世話になっております」を使います。

接客で使う敬語

接客でよく使う敬語でも、間違えやすい日本語がいくつかあります。以下のような表現に注意しましょう。

「どうかいたしましたか?」

「~になります」

「~でよろしかったでしょうか」

「どうかいたしましたか?」の「いたす」は謙譲語であり、敬意を表す表現ではありません。接客では「どうかなさいましたか?」を使います。

また、「こちらは我が社の商品になります」など「〜になります」という表現は状態が変化する場合を表すため、使い方として適切ではありません。「こちらは我が社の商品でございます」もしくは「商品です」という表現が妥当です。

~でよろしかったでしょうか」は現在のことに過去形で問いかけているため不適切です。使うのは過去の情報について確認する場合に限定しましょう。

外国人が間違えやすい日本語3選

日本語を母語とする人と、そうでない人の会話

日本語はひとつの言葉でいろいろな意味を持つ場合があり、日本語を勉強している外国人には間違えやすい言葉も少なくありません。

特に、「いいです」「すみません」「けっこうです」などと言われたとき、どのような意味なのか迷ってしまうことがあるようです。ここでは、外国人が間違えやすい3つの日本語について紹介しましょう。

1. 「いいです」

「いいです」には、2つの意味があります。断る場合と、了承の意味で使う場合です。

断る場合には、次のように使います。

「袋はお付けいたしますか?」

「いいです(いりません)」

了承の意味で使う場合は、以下の通りです。

「明日の10時に来ていただけますか?」

「いいです(わかりました)」

日本人の場合は会話のニュアンスなどで判断できますが、言葉に集中する外国人にはどちらの意味かわかりづらいでしょう。

2.「すみません」

「すみません」はさまざまな意味に使う汎用的な言葉です。主に、謝る場合や呼び止める場合に使います。失礼なことをした場合に「すみません」と謝りますが、人に質問するときやお店で注文をするときにも、「すみません」と声をかけます。

「すみません」を謝罪の言葉と理解している外国人であれば、「すみません」と言われた場合に戸惑ってしまうでしょう。

3.「けっこうです」

「けっこうです」も、いろいろな意味合いで使われます。「それで良い」という意味と「いりません」と断る意味があり、捉え方で正反対に解釈できるでしょう。

「けっこうです」は、場合によっては日本人でも判断に迷うことがある受け答えです。日本語に慣れない外国人であれば、断られているのに承諾と勘違いしてしまう場合があるかもしれません。

間違えやすい日本語をチェックしよう

間違えやすい日本語は意外にたくさんあり、自分でも気づかずに使っているものがあるかもしれません。クイズをしてみて、どのくらい正解できていたでしょうか。意味を正反対に覚えている言葉などは、相手に誤解を与える場合もあります。この機会に間違えやすい日本語をチェックして、正しい日本語を使えるようにしましょう。

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