「本年もどうぞよろしくお願いいたします」
こちらは季節限定の表現となりますが、年賀状や新年の挨拶で高確率で使用されていますね。友人をはじめ、家族・仕事・恩師など相手を選ばず活用できる言葉です。「今年一年どうぞよろしくお願いいたします」など、バリエーションも豊富にあります。
類語や言い換え表現とは?
「どうぞよろしくお願いいたします」は使いやすく、頻繁に多くの人が使用するので定型文的な印象を与えてしまいます。特に改まった伝え方をしたい時などに使える言い換え表現を確認してみましょう。
「何卒お願い申し上げます」
特にビジネスシーンでは「どうぞよろしくお願いいたします」よりも、より改まった印象を与える表現として使えます。「どうぞ」をより硬く表す「何卒」は、相手に「期待する」ニュアンスが含まれ、強くお願いする場合に用いることができます。「切に」や「伏して」を用いるとさらに硬い表現に。そして「いたします」を「言う」の謙譲語「申し上げます」に変更することで、より丁寧な表現となります。
「お手数をおかけします」
「お手数をおかけします」もいくつかのニュアンスを持つ表現ではありますが、相手に何か依頼をしたい時、またその相手が上司や目上の人であった場合、「よろしくお願いいたします」の代わりに使用することができる表現となります。
「恐れ入ります」
相手にお願いや依頼をする際に、「感謝」や「申し訳なさ」を伝える言い回しで、「お手数をおかけします」よりも少し柔らかい印象を相手に与えます。よりへりくだる表現を使いたい場合は、「恐縮です」を使いましょう。
英語表現とは?
実は英語表現には、日本語の「どうぞよろしくお願いします」のような挨拶や依頼・丁寧な印象を相手に与える全てを補ったフレーズは存在しないのです。したがって、シチュエーションごとにフレーズを覚える必要があります。いくつか紹介しますので、覚えておきましょう。
1:「thank you for ~」
ぴったりと同じではありませんが英語の「thank you for~」は「どうぞよろしくお願いいたします」に近い表現で使うことが可能です。
例文1:Thank you for your help in advance. →どうぞよろしくお願いします。
例文2:Thank you for your cooperation. →よろしくお願いいたします。
例文はどちらも「どうぞよろしくお願いいたします」の表現として用いられますが、例文1は文脈によっては、押しつけがましい印象を与えてしまう可能性があり、例文2の方が少しソフトで無難な表現として受け止められるようです。
2:「looking forward to~」
日本語の「今後ともどうぞよろしくお願いいたします」に近い英語表現が「~looking forward to~」でも可能です。別れ際や締めくくりに使え、「~するのを楽しみにしています」という意味になります。
例:I’m looking forward to working with your company again in the future. →今後またあなたの会社と一緒に、お仕事することを楽しみにしています。
3:「Best regard/Sincerely/Best wishes/ All the best」
メールや手紙の締めくくりの「よろしくお願いいたします」に当たる英語表現はたくさんあります。「Best regard」「Sincerely」「Best wishes」「All the best」などと合わせて、署名を入れるのが定番のフレーズとなっています。また、この定型文の前に、先に挙げた他の英文を書き加えることで丁寧な表現となります。
最後に
ビジネスシーンだけでなく、日頃からよく耳にする「よろしくお願いいたします」ですが、多くのニュアンスを含む言葉だけに、定型的に使用してしまいます。この記事を参考に言い換えや類語などを覚えて上手に使い分けてみましょう。きっと語彙力が増えることでイメージアップに繋がり、相手に丁寧な気持ちがより伝わるようになると思います。
▼あわせて読みたい