「種々様々(しゅじゅさまざま)」などは同義として使える
「千差万別」の類語のなかでも、「種々様々」は同義として使える言葉です。「種々様々」以外にも「多種多様」など漢字まで似ているさまざまな表現がありますが、漢字まで似ているものについては後述します。「種々様々」と「多種多様」の意味は下記のとおりです。
種々様々(しゅじゅさまざま)……いろいろなものがあり、それぞれで異なっていること
多種多様(たしゅたよう)……現象や状態、種類、性質などがさまざまあること
「十人十色(じゅうにんといろ)」「三者三様(さんしゃさんよう)」は人を対象にする
「十人十色」「三者三様」も「千差万別」の類語です。しかし、これらは人を対象として使われる言葉のため、「千差万別」の言い換えとして使いたい場合は対象が人なのか物や出来事なのかに気を付けましょう。「十人十色」と「三者三様」の意味は以下のとおりです。
十人十色(じゅうにんといろ)……人それぞれ、考え方や好みなどが違っていること
三者三様(さんしゃさんよう)……三人いれば、やり方や様子、考え方などが人それぞれで異なること
「千種万別(せんしゅばんべつ)」など、漢字も似ている類語がある
千差万別の類語のなかには、「千種万別」などの漢字まで似ている言葉があります。以下、漢字も似ている類語の例とそれぞれの読み方です。
千種万別(せんしゅばんべつ)
千違万別(せんいばんべつ)
千状万態(せんじょうばんたい)
千態万様(せんたいばんよう)
千種万様(せんしゅばんよう)
千姿万態(せんしばんたい)
千態万状(せんたいばんじょう)
千緒万端(せんちょばんたい)
これらは「千差万別」の同義として使える類語です。このように、「千差万別」と意味が同じうえに「千」と「万」も使われている四字熟語の類語が多くあるため、一緒に覚えておくとよいでしょう。
「千差万別」の意味を理解して正しく使おう
「千差万別」とは、「千万」と「差別」という2つの熟語を合わせた表現で、さまざまな違いがあることやそのさまという意味の言葉です。「千種万別」など、意味も漢字も似ている四字熟語の類語がたくさんあり言い換えしやすいですが、混同して覚えてしまわないように気をつけてください。言葉の意味や語源、類語などを理解して、正しく使えるようになりましょう。
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