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2022.01.22

【未曾有】とはこれまでになかった非常に珍しい事態のこと|語源や類語、例文を見てみよう

「未曾有」とは今までになかったような珍しい出来事という意味です。もともとは仏教用語で奇跡を表していた言葉ですが、現代ではネガティブな意味合いで使われることが多くなっています。本記事では、「未曾有」の意味や語源、例文などをお伝えしましょう。

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「未曾有」とは非常に珍しい事態のこと

未曾有」は「みぞう」と読みます。これまで一度も起きていなかったような珍しい事態を表す言葉です。「みぞゆう」「みぞうゆう」と読むのは間違いなので、注意しましょう。

未曾有

曾」は常用外漢字であり、常用漢字の「曽」を使って「未曽有」とするのも、もちろん誤りではありません。

【未曽有】
《「未いまだ曽かつて有らず」の意》
1 今までに一度もなかったこと。また、非常に珍しいこと。希有(けう)。みぞうう。「未曽有の大地震」
2 十二分経の一。仏・菩薩(ぼさつ)による奇跡を記した経典。

(引用〈小学舘 デジタル大辞泉〉より)

未曾有」という言葉は古代インドのサンスクリット語が由来で、奇跡を表す言葉とされています。ここでは、「未曾有」の意味や語源、どのような使い方をするかについて詳しく見ていきましょう。

仏教に由来する言葉

「未曾有」は古代インドで使われていたサンスクリット語を由来としており、「非常に珍しいこと」という意味を持つ「adbhuta(アドゥブタ)」が語源とされています。

仏教が中国に伝来した際、「西遊記」などで有名な三蔵法師が「adbhuta」を漢語「未曾有」と訳し、その漢字が日本にも伝わりました。もともとは仏教に由来する言葉だったのです。

奇跡を表す言葉だった

仏教における「未曾有」は「未だ曾(かつ)て有(あ)らず」という意味で、これまでにないすばらしい仏の教えや功徳といった意味合いで使われます。仏の悟りを得た境地という究極を表す、「奇跡」と同じ意味合いで使われているのです。

仏教界ではこのような意味で未曾有が使われていますが、現代では一般的に、これとは違うニュアンスで使われることが多くなっています。

現代は否定的な意味に使われることが多い

言葉の由来としては「奇跡」や「すばらしいもの」を表す「未曾有」ですが、現代では「未曾有の災害」「未曾有の惨事」など、否定的な意味で使われる場面が少なくありません。

仏教の意味から離れ「未だ曾(かつ)て有(あ)らず」という意味だけが残されています。「未曾有」と聞くだけでも良くないことが起きたような印象を持ちやすくなりますが、もともとは良い兆候を意味する言葉だということは覚えておきましょう。

「未曾有」の例文

「未曾有」を使った例文をいくつかご紹介します。文章を見ながら、「未曾有」の正しい使い方を把握しましょう。

未曾有

これまでにない【未曾有】の事態に遭遇して、我が社は創立以来の危機に直面している
・本年は、世界中が【未曾有】の出来事に見舞われたといっても過言ではない
・大きな地震が発生して、駅は【未曾有】の混乱が数日にわたって続いている
【未曾有】の発見は、長年の研究による成果といえるだろう
・【未曾有】の惨事が起きてしまいニュースはずっと同じ内容が流れている
・人類は、かつて経験したことのないような【未曾有】の時代に突入したのかもしれない

「未曾有」の類語

「未曾有」にはいくつか似た言葉があります。「これまでにない」という点を強調する場合、「空前絶後」や「前代未聞」「かつてない」「前例のない」といった言葉に置き換えることが可能です。

未曾有

比べるものがないという意味では「比類なき」も類語となるでしょう。ここでは「未曾有」とよく似た言葉について、それぞれご紹介します。

【類語1】空前絶後(くうぜんぜつご)

空前絶後」は過去に例がなく、これからも起こりそうもない出来事という意味です。「空前」はそれまでに比べるものがないことを意味し、「絶後」は将来も二度と起きないことを表しています。

これまでにないという意味で「空前」だけでも使用されますが、「空前絶後」はそれをさらに強調する言葉です。某芸人のネタで耳にしたという方も多いかもしれませんね。

【例文】
・彼が起こしたブームは【空前絶後】のものだった
・我が社は、【空前絶後】のヒットと言われたこの商品を超えるものを作ろうと奮闘している
【空前絶後】の値上がりに、誰もが戸惑いを隠せない

【類語2】前代未聞(ぜんだいみもん)

「前代未聞」は、これまでに聞いたこともないような珍しい出来事という意味です。これまでになく程度が甚だしい場合にも使われます。

前代」は現在よりも前の時代という意味で、「未聞」はかつて聞いたことがないという意味です。悪い意味に使用されることが多い言葉といえるでしょう。

【例文】
【前代未聞】の出来事に、国民の多くが驚かされた
・このような不祥事は、我が社にとって【前代未聞】である
・社長に直接意見する社員が出てくるとは、【前代未聞】だね

【類語3】比類なき(ひるいなき)

「比類なき」は、比べるものがないほどすばらしい様子を表します。突出している様子を表す表現で、褒め言葉として使うことが多い言葉です。ポジティブな場面に使われやすく、本来の意味における「未曾有」の類語といえるでしょう。

【例文】
・彼女は【比類なき】アスリートとしての地位を確立している
・彼が統治していた時代は、人類史上でも【比類なき】良き時代だった
【比類なき】才能が作り上げた作品は、どれも見事である

【類語4】かつてない

かつてない」は、過去に前例がないという意味です。「かつて」は漢字で「曾て」と書きます。良い意味にも悪い意味にも使われる言葉です。より強調する意味合いになる「未だ(いまだ)かつてない」という言い回しもあります。

【例文】
・近年のIT技術は、【かつてない】ほどの速度で進化している
・【かつてない】スピードで情報が送られてくるため、対処できない
・今年の災害の多さは、未だ【かつてない】異常事態といえるだろう

「未曾有」を使うときはニュアンスに注意しよう

未曽有」はニュース番組や新聞などで見聞きすることの多い言葉で、大きな災害や事故が起きたときによく使われます。そのため、「未曾有」という言葉自体がネガティブな意味だと把握している人も多いかもしれません。しかし「未曾有」は悪い意味だけでなく、単に「これまでにない」という意味合いで使う言葉です。

未曾有

そもそも、「未曾有」は奇跡を表す言葉を由来としており、仏教用語では仏の功徳といった意味もあります。決して否定的な言葉ではないことも知っておきましょう。

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