「あだしごとはさておき」
小説などの中で「閑話休題」と書いて「あだしごとはさておき」と読ませる場合があります。この「あだしごと」とは「関係のないこと」や「必要のないこと」という意味。「閑話休題」と同じ意味で話題の転換に用いる表現ですが、日常会話で使う機会はあまりないでしょう。
(例)あだしごとはさておき、費用の件についてご説明いたします。
「閑話休題」の対義語にはどのようなものがある?
「閑話休題」は、本題から話が脱線するときに、間違って使われることが多いことは前述しました。では反対に話を脱線させるときに用いる言葉をみていきましょう。
「余談ですが」
「余談」を辞書で調べてみると、以下のようにあります。
用件以外の件。本筋を離れた話。(<小学館 デジタル大辞泉>より)
つまり、「雑談」や「ついでに言う話」という意味です。そのことから、「余談ですが」は、本題から話が逸れる際に用いる表現。「あまり本件とは関係のない話ですが」というニュアンスで使い、本題に対して重要性や関連性が少ないことを伝えます。
(例)余談ですが、そのレストランはワインの種類がとても豊富なんです。
「ちなみに」
「ちなみに」は漢字で「因みに」と書き、「関連すること」や「つながりのあるもの」という意味。全く話が逸れるというよりは、本題に関連した事柄を補足したい時に使います。
主に会話の中で用いられる言葉ですが、敬語表現ではありません。目上の方など、使う相手によっては「蛇足ですが」や「付け加えますと」などと言い換える方が良いでしょう。
(例)ちなみに、こちらが先日弊社が発表した商品です。
「ついでに」
「ついでに」とは、「何かをする際に、そのタイミングを使って一緒に物事をおこなうこと」をいいます。会話の中では、「ついでながら」や「ついでに申しますと」などと、本筋の話に情報を付け足していう際に用いることが多いでしょう。
漢字表記は「序でに」。漢字で表現することは少ないですが、いざという時のために覚えておきたいですね。
(例)ついでに申しますと、私がおすすめするのはこちらの商品です。
「閑話休題」の英語表現とは?
「閑話休題」のように、話を本題へと促す際に用いる英語表現をチェックしていきます。
「now」
「now」は直訳すると「今」。文の冒頭に「Now ,〜」とすることで、「さて」や「ところで」という意味合いになり、本題を切り出すことを表現できます。
(例)Now, let’s get down to the main topic. (閑話休題、本題に入りましょう)
最後に
ビジネスシーンでは、様々な話題で相手とコミュニケーションを図ることがあると思います。その中で、本題へと話を導きたい時に「閑話休題」を使うことで、スムーズに話題を切り替えることができるでしょう。また、「閑話休題」は、誤って使いがちな表現です。正しい意味や使い方を理解しておきたいですね。
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