次郎にも太郎にも足りぬ
「次郎にも太郎にも足りぬ」も、中途半端なさまを表す言葉です。太郎であれば長男、次郎であれば次男というイメージを持つ方もいらっしゃるでしょう。そこから、太郎を1番、次郎を2番に例えられます。
「次郎にも太郎にも足りぬ」は、言い換えると「2番にも1番にも届かない」となります。1番でも2番でもない、中途半端な3番目以降を表すことわざです。
「あちらを立てればこちらが立たず」
「あちらを立てればこちらが立たず」は、人間関係を表す際によく用いられる表現で、両者に納得してもらえる解決策が出せずにいるさまを指します。
一方に合わせて対応をすれば、他方で不満の声が上がるなど、人間関係のジレンマを表現している言葉です。中途半端な態度を取ってしまえば、板挟みになるような場合に使えるでしょう。
「帯に短し、襷に長し」の使い方と例文
「帯に短し襷に長し」は、中途半端で役立たずなことを話す際に使えます。どっちつかずで使い物にならない物を指して使うのはもちろん、知識や能力が足りない状況を指しても使える言葉です。
ここからは、「帯に短し襷に流し」の使い方のポイントと、自然に使いこなすヒントになる例文をご紹介します。使い方をマスターすれば、きっと語彙力アップできるはずです。
中途半端で役立たないことを指して使う
どっちつかずな状態を指して使うのが、「帯に短し襷に長し」です。
せっかく購入したものが、中途半端で使い物にならない場合も、「帯に短し襷に長し」を使って表現できます。例えば、真冬に着るにはは寒すぎ、春に着るには暑すぎて、なかなか着られないコートなどを表現することができるでしょう。
また、知識や能力の不足を指して使う場合は、自分にちょうどよいレベルの参考書が見つからないなど、ピッタリのものが探せない状況を言い表すことができます。
「帯に短し襷に長し」を使った例文
例文に多く触れることは、表現を実際に使ってみる自信につながります。「帯に短し襷に長し」の例文をご紹介します。
例文
・中学生の息子用に購入したマスクが帯に短し襷に長しで、彼には大きすぎて私には小さすぎた。
・まさに帯に短し襷に長しで、求めている難易度の問題集を見つけるのに苦労した。
・私の英語力は日常会話は問題なくても、まだまだビジネスでは通用せず、帯に短し襷に長しといったところだろう。
まとめ
「帯に短し襷に長し」は、帯にするには短く襷にするには長すぎる布からできた言葉で、中途半端で使い物にならないことを意味します。あまり普段耳にしない表現かもしれませんが、意外に使い勝手のよい言葉でもあります。類似表現とのニュアンスの違いを理解しながら使いこなしてみましょう。
日々努力を積み重ねて、どっちつかずな状況を打破しようと考えている時に、今回ご紹介した「帯に短し襷に長し」という言葉を思い出してみてくださいね。
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