「思惑(おもわく)」の例文
「思惑(おもわく)」を「思うところ」の意味で使う場合の例文は以下のとおりです。
・たくさんの方々の援助によって、【思惑】通りに物事が進んだ。
・成功する見込みがあったが、【思惑】が外れて計画は頓挫した。
・プロジェクトを進めるにあたって、メンバーにはそれぞれ【思惑】があるはずだ。
「思惑(おもわく)」を「他者の考え」の意味で使う場合の例文は、以下を参考にしてください。
・他人の【思惑】に意識が向いてしまい、何をしても失敗に終わってしまう。
・世間一般の【思惑】を心配しすぎるあまり、やるべきことに集中できない。
・何かを成し遂げるなら、周囲の人々の【思惑】に振り回されず、すべきことだけを考えなければいけない。
「思惑(しわく)」の例文
「思惑(しわく)」の例文には以下が挙げられます。
・【思惑】を断ち切るための最善策を考える。
・「自分の利益を優先したい」と【思惑】にまみれるのはよくあることだ。
・物事を進める際に【思惑】が妨げとなり、すべきことだけに集中できない。
・彼は思惑にまみれている。【思惑】を打ち消すために、早く修行を行うべきだ。
・生まれながらに持っている【思惑】を正しい修行で断ち切りたい。
「思惑(おもわく)」を使った言い回し
「思惑」を「おもわく」と読む際は、後ろに言葉を付け足して使うケースが多いです。主な言い回しには以下が挙げられます。
・思惑が外れる
・思惑違い
・思惑通り
・思惑話
・思惑売り
・思惑買い
「思惑が外れる」や「思惑違い」は、物事が予想通りに進まないことを表します。反対に、「思惑通り」は狙い通りに物事が進む様子です。「思惑話」とは、本来の目的を隠しながらする話です。
「思惑売り」と「思惑買い」は投資の世界で用いられます。前者は相場の値下がりを予測して早めに売り出すこと、後者は相場の値上がりを予測して早めに買うことです。
「思惑」の類義語は「期待」「修惑」など
「思惑(おもわく)」には類義語が多くあります。主な表現を以下にまとめました。
・期待
・予想
・目算
・心積もり
・胸の内
・心の内
・本音
・心当て
・見込み
「期待」の意味は、あることが実現すると望みをかけて待つことです。「予想」は将来起こることについてあらかじめ見当をつけること、「目算」は見込みや目論見(もくろみ)を意味します。
「心積もり」は前もって心の中で考えることです。「胸の内」は「胸中(きょうちゅう)」ともいい、「心積もり」のように心の中で思っていることを意味する表現です。
「心の内」は胸の内に響きが似ていますが、嘘偽りのない心や本心というニュアンスをもちます。「本音」も意味が似ており、本心から出た言葉を表す際に使われます。「心当て」は心だのみや当て推量を意味する言葉、「見込み」は先行きの予想や将来の可能性を指す言葉です。
一方、「思惑(しわく)」には「修惑(しゅわく)」という類義語があります。「修惑」も仏教用語で、「思惑(しわく)」と同じく「煩悩」を意味する言葉です。
まとめ
「思惑」の読み方は「おもわく」と「しわく」の2つです。前者は意図や評価、他者の考えなどを指し、後者は人が生まれつき持っている煩悩を指します。どちらで読むかによって意味が異なるため、使い方を誤ると意図が伝わらない可能性があります。
「思惑」の2つの読み方を理解したうえで、読み方ごとの意味の違いや使い分け方を整理しておきましょう。
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