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2022.07.27

「豹変」の本当の意味と使い方とは? 語源から豹変しやすい人の特徴までを解説

 

「最近、彼の態度が豹変した」など、身近な人に対して「豹変する」という言葉を使う時もあるでしょう。今回は「豹変」の語源や使い方、豹変する人の特徴例などを解説します。

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「豹変」とは?

まず、「豹変」の読み方と意味、語源から見てみましょう。

豹変意味使い方類語言い換え

読み⽅と意味

「豹変」は、「ひょうへん」と読みます。意味を辞書で調べてみると、以下の通りです。

人の態度や性行ががらりと変わること。本来はよいほうへ変わるのに用いたが、現在では、よくないほうへ変わる意味でいうことが多い。(<小学館デジタル大辞泉>より)

語源は?

「人の態度や性行ががらりと変わること」という意味を表す「豹変」。この言葉に、なぜ動物の「豹」という文字が使われているのしょうか? 語源からその理由を説明します。

「豹変」の語源は、中国の『易経』に出てくる句「君子豹変す、小人は面を革(あらた)む」からきています。「豹の斑文がくっきりしているように、君子ははっきりと過ちを改める」という意味。動物の「豹」の姿を思い浮かべてみてください。美しい黄金色の毛並みに映える黒い斑点の模様は、ゴージャスですよね。秋になると、豹は毛が生え変わり、斑紋がくっきりと美しくなります。その様子を「人の態度が一変すること」に例えたのです。

本来の「君子豹変す」は、「優れた人間は、過ちは直ちに改め、速やかによい方向に向かうこと」を表す、よい意味の言葉です。しかし現在では「今までの態度を変えて、主義も思想も捨ててしまう」と、どちらかといえばマイナスな意味での使い方の方が一般的に。現在使われることが多い「豹変する」は、元々の意味とは違うことを押さえておきましょう。

豹変意味使い方類語言い換え語源由来

「豹変」の使い⽅を例⽂でチェック

前述の通り「豹変」は、今はネガティブな表現で使われることが多いよう。使うときには、誤解されないよう注意が必要です。使い方を例文でチェックしましょう。

1:順調に話が進んでいた取引先の態度が、豹変した

これまで何の問題もなく関係性がよかった人同士で、どちらかの態度がいきなり変わった時、「豹変した」と捉えます。思ってもみないことだけに、理解しにくく受け入れられない気持ちがうかがえる一文です。批判や否定するだけでなく、冷静に事実からその原因を探ることが重要ですね。

2:結婚した途端、夫が私に見せる姿の豹変ぶりに驚いた

以前と比べて、人の態度や性質が大きく変わる様子を「豹変ぶり」と表現します。人の態度や性行ががらりと変わったことを受けた結果、自分がどのように感じたか、考えたかを表すことができます。

3:相手によって態度が豹変する人は信用できない

「豹変する」を一般的なこととして用いた例文。人が「豹変する」のは特別なことではありません。自尊心が傷つく場合や立場が危うくなる場合などに、豹変するケースも。その人が置かれた状況を理解することも大切かもしれません。

類語や言い換え表現は?

「豹変」の類語には、「急変」「様変わり」「手のひらを返す」などが挙げられます。いずれも共通するのは「豹変」の「変」の文字にある「変わる」ということ。それぞれの意味やニュアンスを見てみましょう。

1:急変

「急変」は「状態が急に変わる」ことや「急に起こる普通とは違う事柄」を指す言葉。「病状が急変する」「事態の急変に備える」などと使えます。

2:様変わり

「様変わり」は、「様子や情勢がすっかり変わる」こと。全く変わるニュアンスとしては、「豹変」は、「この街も、様変わりした」などといいます。また、市場取引で、相場のようすが急騰して活気づいてきた場合なども「様変わり」を使います。

3:手のひらを返す

 「手のひらを返す」は、「それまでの評価や態度を一変させる」こと。人の態度の変化だけに使います。状況や環境が変わったことには使わないので、誤用しないように注意しましょう。

「豹変」する人に見られる特徴

「豹変」は人の態度の変化に使う言葉です。これまで付き合いのあった人が「豹変する」と、正直戸惑うところ。そこで、「豹変」しやすい人の特徴を知っておくと、翻弄されすぎずに済むかもしれません。4つの特徴を紹介します。

豹変意味使い方例文言い換え類語対義語

1:損得感情が大きい

ビジネスシーンでも、自分にとっての損得に敏感な人は少なくありません。自分が得をすることを優先し、周囲の状況や人間関係などを考えることは後回しにしがち。自分の意に沿わないことは受け付けず、自分の主張を通すために豹変すると考えられます。

2:極端に負けず嫌い

極端に負けず嫌いな人は「豹変する」可能性もあるよう。自分が優位な時は機嫌よく振る舞うことができても、優位な状況が脅かされそうになると、手のひらを返したように冷たくなったり、不機嫌になったりすることも。負けず嫌いの人への対処も配慮する必要があるでしょう。

3:思いつきで行動

例えば、ワンマンな上司が一旦出した命令を、すぐに一転することがビジネスシーンでは起こり得ます。「朝令暮改」などといわれますが、部下からすると受け入れられない気持ちになることも… 。

思いつきで行動する人に対して、理解し難いと感じるため「豹変」すると受け取ってしまうと考えられます。その時は、真意を確認すること、コミュニケーションの取り方を改善することが重要でしょう。

4:コミュニケーションが安定しない

自分の考えや意見をうまく伝えられないことも、よく見られる特徴の一つ。表面的に受け入れているように見えても、「どうしても納得できない」と考えると感情をぶつけてしまう面も。

ビジネスシーンでは、立場を超えても安心してコミュニケーションがとれる環境を整えることも大切かもしれません。

 「豹変する」の英語表現は?

「豹変する」は、英語でどのように表現できるでしょうか。例文で見てみましょう。

1:Boss was surprised at the sudden change in you.(上司はあなたが豹変したことに驚いた)

「豹変する」を「突然、変わる」との意味でとらえると、「sudden change」として表すことができます。「sudden」は「突然」、「change」は「変わる」という意味。イメージしやすい単語の組み合わせです。

2:Wise men are quick to adapt themselves to circumstances.(君子は豹変す)

英語表現の「君子は豹変す」にあたる言葉です。直訳すると「賢明な人は変化した状況に容易に適応する」、すなわち「賢者は間違いをすぐに認識して修正する」という意味に。

最後に

ビジネスシーンでも家庭内でも、自分が関係する人が「豹変する」時は、正直戸惑います。「豹変」という言葉が人に対して使う言葉であることからわかるように、実は人間だからこそ、生じる出来事なのかもしれません。自分も相手も大切に、どんな時も人を思いやることだけは忘れないようにしたいところです。

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