修羅場
「修羅場(しゅらば)」の意味は以下の通りです。
1 血みどろの激しい戦いや争いの行われる場所。2 人形浄瑠璃・歌舞伎・講談などで、激しい戦いや争いの演じられる場面。(<小学館デジタル大辞泉>より)
もともとは仏教に由来し、戦いの神阿修羅と帝釈天が争う場面から生まれた言葉です。しかし現在では、彼女に浮気現場を目撃され口論になったり、三角関係になってしまうなどの男女間の痴情のもつれを表すのが一般的となっています。
《例文》
・昨日居酒屋でカップルの修羅場を見てしまった
・敏腕刑事である上司は、数々の修羅場をくぐり抜けてきたらしい
罵り合い
「罵る(ののしる)」の意味は、以下の通りです。
1 ひどい言葉で悪口を言う。声高に非難する。罵倒(ばとう)する。2 わめき立てる。大声で言い騒ぐ。(<小学館デジタル大辞泉>より)
お互いがひどい言葉で悪口を言い合ったり、激しい口喧嘩をすることを「罵り合い」と言います。「罵」という漢字には、「大声で相手を非難する」という意味があることから、特に悪口による喧嘩の時に使われる表現です。
ちなみに、「罵」を使った熟語には「罵言(ののしる言葉)」や「罵倒(激しい言葉でののしること)」、「罵詈(口汚くののしること)」など。いずれもあまり前向きな意味ではありません。
《例文》
・仲の悪かった二人は、顔を合わせた途端口汚く罵り合った
・リング上では、プロレスラーたちの罵り合いが始まった
小競り合い
「小競り合い(こぜりあい)」の意味を見ていきましょう。
小さなもめごと。ごたごた。(<小学館デジタル大辞泉>より)
「小競り合い」とは、「小さなもめごとや些細な喧嘩」のこと。例えば、同じ社内で営業成績を競い合うことになった時や、電車で肩がぶつかってちょっとしたトラブルになった時などに使用します。ほんの些細なことがきっかけで、いざこざが起きてしまう場面が想像できるでしょう。
《例文》
・隣の家では、遺産をめぐる小競り合いが起きたらしい
・兄と喧嘩をしていたら、「また小競り合いが始まった」と母に呆れられた
英語表現とは?
「泥仕合」を英語で表現する場合は、「泥」や「悪口、中傷」などを意味する「mud」を使ってみましょう。「mud buttle」や「mud-slinging」などを使うと、文章をうまく組み立てることができます。
《例文》
・In the House of Representatives election, Mr. Sato and Mr. Tanaka’s mud battle began.(衆議院選挙では佐藤さんと田中さんの泥仕合が始まった)
・The errors between the players continued, and it gradually becames mud battle.(選手同士のエラーが続き、だんだん泥仕合になってきた)
・Let’s get out of my way before it becomes a mud-slinging.(泥仕合になる前に、私の方から手を引こう)
最後に
「泥仕合」の正しい意味や使い方は押さえられましたか? スポーツなどの勝敗を競う場面で使われることが多いことから、いつの間にか「泥試合」という表現が浸透してしまっていますが、本来は「泥仕合」が正しい表記です。
「同じことをお互いに仕掛け合うこと」と覚えておけば、正しい意味合いを理解して使うことができるでしょう。くれぐれも「泥仕合」に発展しないよう留意してください。
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