すそ上げテープの使い方とは?
すそ上げと聞くと、なんとなく手間がかかるイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。すそ上げテープを使用することで、裁縫に慣れていない人でも簡単にすそ上げできます。
まずは、すそ上げテープの使い方から押さえておきましょう。
1.テープを生地に置く
まずは、すそ上げする丈を決めていきます。すそ上げしたいズボンやスカートを穿き、鏡を見ながら丁度いい長さまですそを折り返しましょう。すそ上げする丈が決まったら、まち針やクリップで生地がズレないように固定します。
すそ上げテープを用意し、折り返したすその端に沿わせるように置いていきます。テープはアイロンの熱が加わると少し縮むため、2〜3cmプラスした長さでカットするのがおすすめです。
テープの長さが決まったら、テープを水に浸し、軽く絞ります。商品によっては水で濡らさないものもあるので、説明書を確認しましょう。再度ズボンのすそに沿わせてテープの接着面を置けば、準備は完了です。
2.アイロンを当てる
テープの上にあて布を置き、上からアイロンを押し当てます。
アイロンの温度は140〜160℃が目安となっていますが、生地によって適した温度は異なるため、必ず洗濯表示を確認しましょう。高すぎる温度でアイロンをかけると、生地を傷めてしまうので注意が必要です。
そしてアイロンを生地の上で滑らさず、上から体重をかけて10~20秒程度ギュッと押し当てます。テープにまんべんなく熱が行きわたるよう、アイロンの位置をずらしていきましょう。
片面が終わったらズボンを裏返し、反対側にもあて布ごしにアイロンをあてていきます。粗熱をとり、テープがしっかりついているのを確認できたら完成です。
すそ上げテープの選び方
すそ上げテープとひと口にいっても、接着方法やテープのタイプはさまざまです。使い勝手のよいすそ上げテープを見つけるために、チェックしたいポイントについて解説します。
生地に合わせて選ぶ
すそ上げテープと生地との相性が悪いと、生地の表面が凸凹になったり、剥がれやすくなったりする場合があるため、生地に合ったテープを選びましょう。すそ上げテープは主に以下の3タイプが販売されています。
●薄地用
●厚地用
●ストレッチタイプ
薄地用は生地の表面にひびきにくいのが特徴で、スラックスや夏物のスカートなどに適しています。布と同じ色のテープを選ぶと、テープが透けて見えません。
厚地用はデニムパンツや作業着に適しています。薄地用と比較して接着力が強く、洗濯や生地の重みでも剥がれにくいのが特徴です。ただし、アイロンの温度や接着時間が短いと剥がれやすくなるため、説明書をよく確認してから接着しましょう。
ストレッチタイプはスポーツウェアやジャージのように、伸縮する生地に適しています。ゴムのような質感なので、生地の動きに合わせてテープも伸び縮みします。幅の広いテープなら、運動時の擦れで破れやすいひざ部分の補修にも使えるため、生地の色味に近い色のテープを持っておくのがベターです。
接着方法で選ぶ
すそ上げテープは接着方法によって使い勝手が異なるので、目的や使用する生地に合うものを選びましょう。主な接着方法は以下の二つです。
●アイロン接着タイプ
●アイロン不要タイプ
アイロン接着タイプは一般的に広く使われています。熱で溶ける接着剤がテープについており、アイロンを当てることで生地を接着する仕組みです。接着力が高く剥がれにくいため、洗濯頻度が高い衣類への使用がおすすめです。
アイロン不要タイプはテープに粘着性があり、両面テープのように貼って使用します。アイロンを使用できない革製品や、サテン生地などにおすすめです。手軽に使えるのが魅力ですが、耐久性はアイロン接着タイプよりやや劣る傾向にあります。外出先でサッとすそを補修したいときに役立つので、緊急時用に一つ持っておくと重宝するでしょう。
両面か片面かで選ぶ
すそ上げテープは、接着面が片面か両面かの二つに分かれます。
両面接着タイプは、ズボンやスカートのすそ上げに広く使われるタイプです。生地と生地の間にテープを挟み込んで接着するため、テープが見えなくなり、きれいに仕上げられます。ただしアイロンをかけながらテープの位置を調整する必要があるため、慣れていない人にはやや難しく感じるかもしれません。
片面接着タイプは、折り返したすその端と本体の生地との境目を、上からテープで貼り合わせるように使用します。テープが表面に出ているので位置が分かりやすく、作業しやすいのがメリットです。ただし表面にテープが見える分、目立ちやすくなります。なるべく生地の色味に近い色のテープを選ぶようにしましょう。
おすすめのすそ上げテープ
「どのすそ上げテープを選べばいいのか分からない」という人は、おすすめの商品からチェックしてみましょう。すそ上げテープのなかでも、とくに使い勝手のよいスタンダードな商品を紹介します。
Clover「ロングすそ上げテープ」
たっぷり2.2m入っており、男性用のスラックス2着分のすそ上げに対応できます。すそが長いフレアスカートやワイドパンツにも対応できるため、一つ持っておくと重宝するアイテムです。
カラーバリエーションも豊富で、ベーシックな色合いの服に使用できるのも魅力。水洗い・ドライクリーニングどちらにも対応しているため、スーツや制服のズボンなど家族みんなの衣類に使えます。
商品名:Clover「ロングすそ上げテープ」
ニトムズ「アイロン接着テープ」
すそ上げテープはアイロンをかけると硬くなりがちですが、ニトムズの「アイロン接着テープ」は、生地のシルエットを変えず、やわらかな質感に仕上がるのが特徴です。
通常タイプと強力タイプがありますが、接着力が強い強力タイプは、キルティングやデニムのような厚地にも使用可能。ドライクリーニングのほか、洗濯にも対応しているので、入園・入学グッズなど耐久性を必要とする小物への使用にもおすすめです。
商品名:ニトムズ「アイロン接着テープ」
AMC.CO.「すそあげテープ ストレッチタイプ」
ストレッチ性のあるすそ上げテープなので、柔軟でやわらかな風合いに仕上がります。幅30mmの幅広タイプなので、すそ上げテープに慣れていない初心者でも扱いやすいのが特徴です。
撥水加工が施されたテープなので、雨の日のスポーツでも安心。カラーバリエーションも豊富なので、体操服やジャージ、ストレッチパンツのすそ上げはもちろん、破れやすいひざの補修・補強に役立ちます。
商品名:AMC.CO.「すそあげテープ ストレッチタイプ」
アイロン不要のすそ上げテープ
「手軽にすそ上げしたい」という人は、アイロン不要のすそ上げテープがおすすめです。すそ上げに慣れていない人でも使いやすい商品を紹介します。
コモライフ「お手軽裁縫テープ」
アイロンやミシン不要で接着できる、お手軽なすそ上げテープです。布のほかに皮・紙・木材・ゴムなど、さまざまな素材に使用できるため、すそ上げだけでなく工作にも使用できます。
テープの幅は約10mmの細めタイプなので、子どものズボンや入園グッズなど、細かい箇所にもサッと貼りやすいのが特徴。子どものいる家庭や、よく工作をする家庭におすすめのすそ上げテープといえます。
商品名:コモライフ「お手軽裁縫テープ」
カワグチ「水に強い布用両面テープ」
カワグチの「水に強い布用両面テープ」は、耐久性に優れており、洗濯しても剥がれにくいのが特徴です。カフェカーテンのように、汚れやすい場所で使用するカーテンの長さ調整に使用すれば、いつでも洗濯できてきれいに保てるでしょう。
また、金属・ガラス・プラスチックにも対応しているため、工作やハンドメイドなどに使用するのもおすすめ。さまざまな用途で活用できる、汎用性の高いアイテムです。
商品名:カワグチ「水に強い布用両面テープ」
強力な接着力のすそ上げテープ
「とにかく剥がれないようにしたい」という人は、接着力の強いすそ上げテープをチェックしてみましょう。これまでのすそ上げテープの接着力では、なかなか満足できなかった人に、おすすめの商品を紹介します。
SHICHANG「強力すそ上げテープ」
約2kgの引っ張り強度を誇る、強力タイプのすそ上げテープです。厚地の衣類はもちろん、カーテン・テーブルクロス・ベッドカバーなど、生地量が多く重量のあるアイテムにも使用できます。
テープが剥がれてきた場合は、再度アイロンを上から当てることで接着力が復活します。テープを買い足す手間がかからず、経済的なのもうれしいポイントです。
商品名:SHICHANG「強力すそ上げテープ」
八商商事「裾上げテープ 男のハガレンダー」
スラックスのすそ上げ用に販売されている「裾上げテープ 男のハガレンダー」は、時間の無い会社員でもスマートにすそ上げできるよう、耐久性を高めたすそ上げテープです。引っ張り強度は約2kgなので、日常生活のなかでは剥がれにくくできています。
また、カラーはグレー・クリーム・ダークグレー・ ネイビー・ブラックの5色展開なので、どんなスラックスにもマッチするでしょう。
商品名:八商商事「裾上げテープ 男のハガレンダー」
SUN MIRAI「裾上げテープ W」
「粘着芯テープ」と「すそ上げテープ」をセットにすることで、より接着力がパワーアップしているのが特徴です。まず両面接着タイプの粘着芯テープを貼り、すそ上げの位置で固定します。次に片面接着タイプのすそ上げテープを上から貼ることにより、ダブルで生地を固定します。
外出先で表面のすそ上げテープが剥がれてきても、粘着芯テープが生地を支えているため、すぐにすそが剥がれてくる心配がありません。失敗したくない日のスーツやスカートに使用するのがおすすめです。
商品名:SUN MIRAI「裾上げテープ W」
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