洗濯機のサイズと容量
洗濯機を買い替える際は、洗濯機本体のサイズと、洗濯できる容量をチェックすることが重要です。本体サイズを確認するときのポイントや、家族の人数に合った容量の考え方を解説します。
本体サイズのチェックポイント
購入を検討している洗濯機があるなら、メーカーのサイトにある製品情報や、取扱説明書の寸法図で本体サイズを確認できます。無料会員登録が必要なメーカーもあるので、必要に応じて登録しましょう。
洗濯機の本体サイズは、「高さ×幅×奥行き」で表されるのが基本です。あらかじめ設置スペースを測り、洗濯機から壁まで2~3cm空く本体サイズのものを選びましょう。余裕があると、稼働するときに発生する熱や振動を逃がせます。
サイズを確認するときは、フタを開けたときの最大寸法までチェックすることが大切です。
●縦型洗濯機:上部にフタの開閉をスムーズに行うスペースがあるか、水道の蛇口がフタの邪魔になる場所にないか
●ドラム式洗濯機:フタが右開きか左開きか、前部にフタの開閉をスムーズに行えるスペースがあるか
実際に使ったときのイメージを持って、快適に使えるサイズの洗濯機を見つけましょう。
人数で変わるおすすめの容量
洗濯機の容量は、家族の人数と洗濯物の量で考えます。
1人分の洗濯物の量は、1日に約1.5kgといわれます。3~4人家族で、服を汚しやすく洗濯物の量が多い子どもがいたり毛布を洗いたかったりする場合は、余裕のある7~9kgの洗濯機がおすすめです。
5人以上の家族や、多くの洗濯物をまとめ洗いしたい人は、10kg以上の大容量洗濯機が向いています。家族の人数と自分のライフスタイルを考えて、容量を決めましょう。
なお、1人暮らしや大人の2人暮らしなどで洗濯物の量が少ない場合は、6~8kgがおすすめです。毎日洗濯をせず、まとめ洗いをしたい・シーツも洗いたいという場合は、8kg以上の洗濯機を選ぶと余裕ができるでしょう。
洗濯機の買い替え前に見たいポイント
新しい洗濯機を買うときは、搬入経路と設置場所の確認も大切です。見落としてしまうと搬入できなかったり、設置できなったりする可能性もあるので、しっかりチェックしておきましょう。
搬入経路の幅
洗濯機を新調したら、設置場所まで搬入する必要があります。洗濯機は大きく小回りが利かないため、経路の幅によっては通れないケースもあることに注意しましょう。
洗濯機を設置場所まで搬入するとき、必ずしも幅に余裕がある通路のみを通るわけではありません。特に廊下やコーナーの幅は、しっかりと確認しましょう。確認を怠ると、狭い通路の曲がり角を通れず、設置場所に搬入できなくなる可能性があります。
搬入経路の幅は、狭いところで洗濯機の横幅または奥行きプラス10cmあれば通常は問題ありません。ただ、設置場所までの状況によっては搬入が難しいこともあるので、不安な場合は見積もりを依頼するのがおすすめです。
設置場所の状況
洗濯機を設置するとき、排水口の位置も重要なポイントになります。排水口の位置によっては、別売りのパイプやキットが必要となります。
洗濯機の横もしくは後ろなど、洗濯機本体で隠れない位置に排水口があるときは、別売りキットは不要です。洗濯機に付属している排水ホースを、そのまま使用できます。
排水口が洗濯機の真下にあり、本体で隠れてしまう場合は別売りキットが必要。接続できるからといって付属のホースだけで無理に設置すると、排水ホースが破損する原因に。
また、洗濯機を設置する場所に「防水パン」がある場合は、サイズの確認が欠かせません。防水パン内に洗濯機を置くことになるので、あらかじめ防水パンの内寸を測ってから洗濯機を選びましょう。
蛇口の位置と形状
洗濯機に注水するには、蛇口にホースをつなぐ必要があります。しかし、洗濯機と蛇口の位置があまりに近いと、ホースの根元部分は硬くて曲がらないために、取り付けできないケースも少なくありません。事前に蛇口の位置をよく確認し、蛇口とホースの距離に余裕を持たせて設置しましょう。
また、蛇口にはさまざまな種類があります。洗濯機置き場に多く見られるのは、「万能ホーム水栓」「ワンタッチ水栓」「洗濯機用ストッパー付き水栓」です。
ただ、物件によっては、洗濯機用の耐圧設計が施されていない「不適合蛇口」もある点に注意が必要です。そのまま接続してしまうと、水漏れトラブルの原因になりかねません。不適合蛇口でも、多くの場合はアタッチメントを購入して取り付ければ設置は可能。不適合蛇口かどうか分からない、自分でアタッチメントを替えるのが難しいという場合は、業者に見てもらうのも一つの方法です。
タイプ別の特徴も知って買い替えを
洗濯機は、「縦型洗濯機」と「ドラム式洗濯機」に分けられます。それぞれにメリット・デメリットがあるので、予算や使用目的を考慮して購入するタイプを決めましょう。
縦型洗濯機
縦型洗濯機は、洗濯槽の底に配置された羽根を回して水流を作り、衣類を洗う仕組みになっています。メリット・デメリットを見てみましょう。
メリット
●ドラム式に比べて安価
●サイズ展開が多い
●フタが上に開くので省スペースで使える
●洗浄力が高い
デメリット
●衣類が傷みやすい
●水道代がかかる
泥汚れ・油汚れなどの頑固な汚れを落としたい人や、設置スペースが限られている住居におすすめです。
ドラム式洗濯機
ドラム式洗濯機は、洗濯槽が回転して洗濯物を下に落としながら洗う「たたき洗い」が特徴です。乾燥機能が充実したものが多く、洗濯物を早く乾かせるので時短につながります。
近年はドラム式洗濯機を導入する家庭が増えているので、バリエーションも豊富になってきました。ドラム式洗濯機のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
●水・洗剤が少量で済む
●衣類を傷めにくい
●おしゃれなデザインのものが多い
デメリット
●縦型に比べて高価
●サイズが大きい
●正面の扉を開けるための場所が必要
かつてのドラム式洗濯機は「ヒーター式」を採用していたので、消費電力の大きさがデメリットでした。しかし、近年では省電力な「ヒートポンプ式」「ヒートリサイクル」を採用しているものが増えています。
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