3:粉骨砕身
「粉骨砕身(ふんこつさいしん)」とは、骨を粉にし、身を砕くほどに精一杯努力することという意味です。漢字だけを見ても、何となく意味が伝わってきますね。また、「身を粉にする」という表現も、この「粉骨砕身」と同じような意味を持つことで知られています。
対義語にはどのようなものがある?
では、「我武者羅」の対義語にあたる言葉にはどのようなものがあるのでしょうか? それぞれの意味について見ていきましょう。
1:熟慮断行
「熟慮断行(じゅくりょだんこう)」とは、十分に考えたうえで、思い切って実行に移すという意味です。慎重・計画的という意味を汲み取ることができるため、後先のことを考えずに突き進むという意味を持つ「我武者羅」とは対照的な言葉であるといえるでしょう。
2:千思万考
「千思万考」は「せんしばんこう」と読み、あれこれと思いを巡らせて念入りに考えることを意味します。あらゆることに対して深く考えるという意味を持つ「千思万考」も、目標を目指してひたすらに突き進むという意味を持つ「我武者羅」とは対照的な言葉であることが分かります。また、「千思万考」を「千思万慮」ということも。
英語表現は?
先述の通り、「我武者羅」には複数の意味が含まれているため、文意に合わせて英訳する必要があります。
例えば、後先を考えない・強引に突き進むという意味として「我武者羅」を英訳する場合は、reckless(向こう見ずな・無謀な)、hell-bent(夢中になって・猛スピードで)、一生懸命に頑張る・努力するという意味として英訳する場合は、hard(熱心な)、seriously(真剣に)などの英単語が挙げられます。
1:It was reckless of you to go there alone.(一人であそこにいくなんて、君は我武者羅な人だ)
2:He is very hell-bent on winning that game.(彼は、その試合に勝つことに非常に我武者羅だ)
3:She worked very hard.(彼女は我武者羅に仕事に取り組んだ)
最後に
今回は、「我武者羅」の意味や言い換え表現、正しい使い方などを紹介しました。「我武者羅」には、目標に向かって後先を考えずに突き進むという意味のほかに、ひたむきに努力するという意味も含まれています。地域によって、異なる意味として「我武者羅」が使われているのも興味深いところ。
よく知られた言葉ではありますが、普段あまり使うことのない「我武者羅」。夢中になって物事に取り組んでいる様子や、一生懸命に頑張っている様子を表現する際に、ぜひ使ってみてください。
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