利己主義ってどういう意味?
職場などのコミュニティに属していると、さまざまなタイプの方がいらっしゃいます。その中には、利己主義と呼ばれる人もいるものです。
協調性を重んじる人からすれば、チームで雰囲気作りをしようとしているのに、勝手気ままに行動されるとよい気分ではありません。とはいえ、そういった人たちとも関わらない訳にもいかないところ。利己主義の特徴などに、上手く付き合っていく方法を押さえましょう。
まずは、利己主義の意味と対義語についてみていきます。
利己主義の意味
利己主義に含まれる「利己」とは、「自分の利益だけを考え、他者のことを顧みないこと」。一方「主義」とは、「持ち続けている考え・方針・態度」という意味です。つまり、利己主義は「自分のことを優先して考える方針」という意味であるとわかります。
一例ですが、議論や話し合いの場で、自分に都合のよいことばかりをいうような人や考え方を指します。
利己主義と利他主義の違いは?
自分のことを優先して考える利己主義に対し、他人の幸福や利益を図ることを第一とする考え方を「利他主義」といいます。
皆さんの周りに、自分の意見よりも他人の意見を尊重する人や、被災地にボランティアに参加する人がいるでしょう。自分の都合よりも他人の幸せを考えている、自分の時間や資金を使って、困っている人を助けたいとする思想や行動こそ利他主義です。
よく耳にする人物ですと、インドの植民地解放のために非暴力・不服従の徹底を実践した「マハトマ・ガンジー」や、非暴力による黒人の公民権運動を指揮した「キング牧師」が挙げられます。彼らのような、貧困や差別に対しての行動は、まさに利他主義の代表といえるでしょう。
利己主義の人ってどんな人?
自分都合の行動とは、具体的にどのような行動なのでしょうか。利己主義の人の特徴や行動についてみていきましょう。
先述の通り、利己主義は自己中心的な考え方を意味します。極端にいえば、「自分さえ良ければ他人が不利益を被ってもいい」と考えていることが特徴といえます。つまり、物事の良し悪しは「自分にメリットがあるかどうか」。この行動原則を踏まえると、次のような特徴が考えられます。
1.自分が得することを優先する
「自分にメリットがあるか」が重要視しているポイント。そのため、仮に労力のかかる業務だったとしても、それを引き受けることにより信頼を得て評価を上げることができると考えれば、引き受けるような判断をします。
2.目的のためであれば手段を選ばない
利己主義者は、計算高く、どのように行動すれば最も利益を受けることができるかを考えています。相手に悪いと思う行動でも、利益が得られるのであればその行動を選択することも。
3.付き合う人のステータスを気にする
自分に利益を与えてくれる人との関係を重要視する傾向があります。仮に自分より社会的ステータスが高い相手であっても、関係性を作ることで自分のステータスを高めることができ、得だと考えるよう。一方、何か不都合なことがあれば、そっと距離をとる薄情な一面もみられます。
4.物事を勝ち負けで判断する
自分の成功が最優先であるため、自分に都合の悪い相手を敵とみなす傾向があります。特に、敵に対しては攻撃的な面をみせることも。自分の利益のためであれば、相手を今の座から引きずり下ろすよう行動する非情さを見せることもあります。