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2023.05.18

「不躾ながら」の意味とは?由来や言い換え表現・ビジネスシーンでの例文をご紹介

 

メールなどで重要な事柄を確認してもらうケースでは「不躾ながらメールにて」といった表現を用いることが多くあります。本記事では言葉の由来や言い換え表現、ビジネスシーンでの例文をご紹介します。適切な使い方で、相手への敬意を伝えましょう。

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「不躾ながら」の意味とは?

相手に何かをお願いするときや、何かのお礼・謝罪のメール(手紙)を送る際、冒頭に「不躾ながら」と記載することがあります。

本章では「不躾ながら」という言葉の意味や由来、適切な使い方について解説します。本文を読み進めることで、言葉の奥深さや魅力に触れられることでしょう。相手に対して失礼のないように、よく確認してください。

pcを前に疑問を抱えている様子の女性

■言葉の意味

「不躾」という言葉は、自身の言動に対して謙遜する際に用いられることが一般的です。例えば、「不躾で申し訳ありませんが」と言う際、それは「大変失礼で申し訳ありませんが」という意味を持ちます。

ただし「あなたは随分不躾ですね」と他者に対して使うことは稀であり、目上の方から「君は随分と不躾だね」と指摘された場合、相手を怒らせた可能性が考えられます。

■言葉の由来

「不躾」は「ぶしつけ」と読み、「礼に欠けること」「無作法なこと」あるいは「その様子」を意味します。礼儀に反する、遠慮のない行動や振る舞いを指す言葉であり、また、相手が驚くような無礼な行為にも用いられます。

「不躾」は「不仕付け」とも表記されることがあります。その理由は、「仕付け」が「躾」の語源だからです。「仕付け」とは、裁縫で「縫い目や折り目を整える仮止め」を意味する言葉で、そこから「不躾」が生まれました。

■使うシーン

「不躾ながら」という言葉は、依頼やお断りなどの際にクッション言葉として活用されます。これにより、表現が丁寧でやわらかい印象を与えることができます。

相手に急なお願いや迷惑をかける可能性のある場合に「不躾ながら」を使用することが適切です。お礼や謝罪においてもクッション言葉として使用できます。直接会って伝えるべき挨拶やお礼、謝罪をメールで伝える際に、メールでの対応に対する非礼を謝罪する意味で活用されます。

「不躾」の類義語

本章では「不躾」と同様の意味を持つ類義語についてご紹介いたします。

それぞれの言葉「無礼」「僭越」「非礼」「無作法」「失礼」がどのような意味や場面で使われるのかを詳しくご紹介。基本的には「不躾」と似た意味で使われる言葉ですが、なかにはニュアンスが少し異なるものもあります。

pcを前に悩んでいる男性と女性

言葉のニュアンスを理解し、適切に使い分けるために、ぜひ参考にしてください。

■無礼

「無礼」とは「ぶれい」と読み、「礼儀に反する行為や発言」という意味を持ちます。傷つくほどの言動が含まれ、その事態に対して謝罪する際に用いられる表現です。例文としては「無礼な行為をどうかお許しいただきたく存じます」といった使われ方をする言葉です。

ニュアンスとしては「不躾」よりもストレートで、より強い表現とされています。

■僭越

「僭越」は「せんえつ」と読み、「自分の地位や立場を超えた行為や態度」といった意味で使用されています。「僭越ながら」という表現は、「不躾ながら」と同様の意味で使用されることが多い表現です。

本来の意味で「僭越」は「高慢」や「傲慢」に似た言葉とされています。「不躾」との間に若干の違いがあることに注意が必要です。スピーチや挨拶の際には「僭越ながら」と前置きすることが適切です。

■非礼

「不躾」や「無礼」を超える、さらにひどい行為や発言に対して用いられる言葉が「非礼」です。「礼儀に反すること、またその様子」といった意味を持ちます。ビジネスの場面で、取引先への謝罪の際には頻繁に利用される言葉です。

「今回の数々の非礼につきまして、誠に申し訳ございませんでした」といった使い方をしています。

■無作法

「無作法」という言葉は「ぶさほう」と読みます。「礼儀作法を無視すること」を意味する言葉であり、「無作法な行為をおこなう」といった形で用いられる言葉です。

ただし「無作法」は、プライベートで使われるケースが多く、ビジネスの場面ではあまり使われることはありません。あくまでもプライベートでお世話になった人へ使うようにするのが無難です。

■失礼 

「失礼」という言葉は、「しつれい」と読み、「礼儀や作法に反する行為をすること」を意味します。

「失礼」は「不躾」と同様、「失礼ながら」という形で、無礼な言動への謝罪を示すことができます。これらの言葉は互いに言い換え可能ですが、「不躾」はより堅い表現とされるため、社外の方に対しては「不躾」を用いることが一般的です。

「不躾ながら」をより丁寧にするには?

「不躾ながら」という表現は、そのままでも十分丁寧な言い回しです。しかし言葉を足すだけで「不躾ながら」よりも、さらに丁寧な表現に変えることもできます。

「不躾ながら」とともに用いられる言葉として、本章では「存じますが」「恐縮ですが」「恐れ入りますが」といった言葉をご紹介します。相手への敬意をさらに高めることができるため、ぜひ参考にしてください。

閃いた様子の女性と男性

■「存じますが」をつける

「不躾」と合わせて「思う」の謙譲語である「存じる」を組み合わせると、より丁寧な敬語表現になります。続けて述べると「不躾とは存じますが」と表現することができます。例文としては「お忙しい中、不躾とは存じますが、どうかご回答をお願い申し上げます」などです。

「不躾ながら」と述べるよりも、一段丁寧な印象を与えることができるので、ぜひ試してみてください。

■「恐縮ですが」をつける

「不躾なお願い」とする場合の礼儀正しい表現として、「不躾なお願いで恐縮ですが」といったフレーズがあります。

他にも「不躾なお願いでございますが」や「不躾なお願いにもかかわらず」、さらに「不躾なお願いで申し訳ございませんが」といった、さまざまな言い方が存在します。使用する場面に応じて、適切な表現を選びましょう。

■「恐れ入りますが」をつける

「不躾なお願いで恐縮ですが」に似た表現として「不躾なお願いにて恐れ入りますが」といったものもあります。「恐れ入りますが」といったクッション言葉を挟むことで、円滑な依頼ができるでしょう。

例文としては「不躾なお願いにて恐れ入りますが、ご指導を賜りたくお願い申し上げます」などが挙げられます。

ビジネスシーンでの例文

ビジネスシーンで用いる「不躾ながら」の例文は、以下のとおりです。

・ご多用のところ不躾なお願いにご対応いただき、大変ありがたく存じます。

・大変なご負担をおかけします。不躾なお願いにもかかわらず、ご承諾いただきありがとうございます。

いずれもよくあるシチュエーションですが「不躾なお願い」とは「交渉によっては可能なお願い」であることが理解できます。

「不躾ながら」を正しく使おう!

カフェのテーブルでpcの操作をする女性

本記事では「不躾」の類義語について解説し、さらに「不躾ながら」を丁寧に表現する方法についてご紹介しました。

敬体で表現する際には、言葉遣いやクッション言葉をうまく活用することで、相手に失礼がないよう配慮することが大切です。適切な言い回しと礼儀を心がけることで、より良い関係を築くことができるでしょう。

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