「努力は報われる」ってどういうこと?
誰しもが一度は聞いたことのある言葉、「努力は報われる」。座右の銘として大切にしている人も多いのではないでしょうか? しかし、一方では「苦手な言葉だ」という人も。
本記事では、「努力は報われる」が敬遠される理由について、一緒に考えてみましょう。また、「努力は報われる」に関する言葉や人、報われる努力の方法についても紹介。よく耳にする言葉だからこそ、今一度この言葉について振り返ってみましょう。
「努力は報われる」の意味
「努力は報われる」とは、「辛いことでも、目標に向かって頑張っていればいずれ自分にとってよいことが起こる」という意味で使われます。
努力の内容は、何でもかまいません。自分にとって一生懸命取り組んでいること、磨きをかけようとして熱心に取り組んでいることを主に「努力」と表現します。例えば、スポーツやピアノ、資格の勉強、育児、趣味などが挙げられるでしょう。
また、「報われる」とは「報いる」の受身形で「成したことに対して、それに見合う対価を得る」という意味で使われます。ちなみに、読み方は「むくわれる」「むくいる」です。送り仮名に気を付けましょう。
つまり「努力は報われる」とは「努力の量が多ければ多いほど、それに見合う結果がついて来るのだ」と捉えるポジティブ思考だといえます。
「努力は報われる」が嫌われる理由とは?
「努力は報われる」の意味はおさらいできましたか? やはり、ポジティブなニュアンスが強いように感じられますね。ところが、なかにはこの言葉が苦手、という意見もあります。
それは、努力しても報われない場合も往々にしてあるからです。「努力は報われる」は綺麗事で、世界はそんなに甘くないということでしょう。
例えば、どんなに努力をしてもタイミングひとつでその努力が水の泡に…なんてこともあるでしょう。努力が報われるのは、運やタイミングもうまく重ならなければならないのかもしれません。
「努力は報われる」ことを表現した名言や人を紹介
今では当たり前のように使われている名言ですが、多くの有名人も「努力は報われる」に関する名言を残しています。ここでは、その有名な例について一緒に見ていきましょう。
「努力は必ず報われる。もし向かわれない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない」王貞治(現・福岡ソフトバンクホークス取締役会長)
伝説のプロ野球選手で、現在は福岡ソフトバンクホークス取締役会長を務める王貞治さんの名言です。選手として数々の記録を更新し、WBC第1回大会(2006年)では監督として日本を優勝に導くなど、日本の野球界において非常に重要な人物。しかし、その裏には人知れぬ苦労や努力もあったはず。
今までの功績を通してみると、殊更にこの名言が響きますね。
「Continuous effort – not strength or intelligence – is the key to unlocking our potential.(力や知性ではなく、地道な努力こそが能力を解き放つ鍵である)」ウィンストン・チャーチル(ノーベル文学賞受賞作家)
イギリスの政治家であり、文筆家のウィンストン・チャーチルも、努力することで自身の能力を発揮することができるようになると述べています。努力は一朝一夕で成果が現れるものではありません。忍耐の心を持ち、こつこつと積み重ねてはじめて、成し得られる物事があるのだと、この名文は教えてくれています。
「努力は報われる」を表す四字熟語やことわざ
「努力は報われる」と似たニュアンスを持つ四字熟語やことわざを知っていますか? この機会に、他の表現も押さえておきましょう。
1:一念通天
「一念通天」は「いちねんつうてん」と読みます。「意志を強く持って努力を続けることで、目標を成し遂げることができる」という意味です。「一念」とは、「心にひたすら深く思い込むこと」という意味があり、「通天」は「天に届くこと」という意味を持っています。
ひたむきに思うことで、いつかは天に届く(努力が実る)というニュアンスが、「努力は報われる」と似ています。
2:石の上にも三年
「冷たくてかたい石の上に3年も座り続けていれば、石が温かくなる」ことから、「辛い努力や辛抱も、3年頑張ればやがて報われる」ことを例えた表現です。
報われる努力の方法とは?
努力をするなら、やはり報われたいもの。「努力なんて意味がない」とは思いたくないですよね。しかし、努力の仕方が分からない… という人もいるかもしれません。そこで最後に、努力が実る確率を上げるための方法を紹介します。
1:目標は具体的に
例えば「ダイエットして痩せる!」という目標は漠然としていますよね。闇雲にダイエットを頑張っても、ゴールが見えづらいため、挫折しやすいです。目標はなるべく具体的にしましょう。
「3か月後にマイナス1キロ」という目標を立てたら、達成するために何をしたらよいのかを考えます。例えば「毎日一駅分歩く」「ジャンクフードや揚げ物は食べない」など、自分ができる範囲で具体的にしましょう。
2:「完璧」を目指さない
常に100パーセントで努力しようとすると、うまくいかなかったときに挫折しやすくなります。自分に課す努力のハードルを上げ過ぎないことも大切なポイントです。
始めは簡単にこなせるハードルで設定し、少しずつそのハードルを高めていく方が、時間はかかるかもしれませんが現実的で着実な方法といえるでしょう。
3:ロールモデルをつくる
ここでの「ロールモデル」とは、「自分の目指す人」のことを指します。先に、「目標を具体化する」ことが努力のコツだと紹介しましたが、ロールモデルを立てるのもおすすめです。具体的になりたい像が生まれるので、モチベーションにもつながります。
最後に
本記事では、「努力は報われる」という表現について迫っていきました。努力をすれば、必ず報われるものとは限りません。しかし、努力をしなければ報われることはないのです。ぜひ一度、自身の努力と向き合ってみてはいかがでしょうか。
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