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2023.08.15

「既成事実」とは?言葉の意味・使い方・言い換え表現・反対語をまとめて解説!

 

既成事実(きせいじじつ)とは、すでに事実が成り立っており、認めざるを得ない状況に対して使われる言葉です。本記事では、既成事実の意味や使い方、言い換え表現などを解説します。本記事の内容をもとに、既成事実という言葉についてより深く学んでいきましょう。

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「既成事実」とは?

既成事実と聞くと、あまり良いイメージを持たない方もいらっしゃるかもしれません。どちらかといえば、ネガティブな表現と解釈される四字熟語ですが、いったいどのような意味で用いられるのでしょうか。本章では、既成事実の正しい意味や恋愛・ビジネスシーンでの使われ方を紹介します。どのようなニュアンスが含まれている言葉なのか、本章で確認しましょう。

虫眼鏡を使う女性 イラスト

■「既成事実」の意味

「既成事実(きせいじじつ)」とは、すでに成立しているため、受け入れるしかない事柄に対して使われる言葉です。「既成」は文字通り、すでに成立しているといった意味を持ちます。

既成事実の意味を正しく理解するためのポイントは「認めざるを得ない」といった意味合いを含んでいる点です。逆にいえば、認めたくない事柄でも、すでに成立している以上は認めざるを得ないと解釈できます。なお辞書に書かれている解説は以下のとおりです。

すでに起こってしまっていて、承認すべき事柄。

<小学館 デジタル大辞泉より>

■恋愛における「既成事実」

既成事実は、恋愛においても使われる言葉です。一般的には交際や結婚などに対して、使用されることが多いでしょう。たとえば「結婚を反対されている中で、婚姻届を出して既成事実を作った」のように用いられます。すでに婚姻届が提出されていれば、2人が結婚していることは誰もが認めざるを得ない「既成事実」となるでしょう。

■ビジネスにおける「既成事実」

既成事実はビジネスシーンでも活用できる言葉です。具体的には、書類に印鑑が押されていたり署名があったりする場合でしょう。ビジネスにおいて署名や捺印は、相手から承諾を得たことの重要な証拠です。いくら反対しても、すでに承諾されたという事実があれば、認めざるを得ないため、このような事柄を既成事実と表現します。

「既成事実」の使い方

既成事実という四字熟語の使い方は、大きく2つに分けられます。1つ目は「既成事実を作る」といったもの。これは認めざる得ない状況を作ることを指しています。2つ目は「既成事実化する」というものです。こちらは、すでに事実はあるものの「周囲が認めることでようやく、周知の事実となる」といった意味で用いられます。

半を押す男性の手元

〈例文〉

既成事実という言葉を、文章の中で使用する場合は、以下のような例文を参考にしてください。

・彼はいつも、物事を既成事実化させることで、自分の思い通りに動かすという手段を使う

・私は既成事実を作ることで、課長に自分の成績を認めさてもらおうと考えた

・部長から「この仕組みを既成事実化させろ」という指示が出た

・彼女は既成事実を作ることで、彼と結婚するつもりだ

 

〈会話例〉

会話の中で「既成事実」という言葉を使う場合は、以下のようになります。

Aさん「新しいプロジェクトチームはどうですか」

Bさん「それが、なかなかチームのメンバーがまとまらないんだ」

Aさん「それならまずは、Bさんが積極的にチームを取り仕切って、プロジェクトリーダーとしての既成事実を作ってしまうのはそうでしょうか」

 

「既成事実」の言い換え表現

既成事実と似た意味で使われる言葉は、他にもいくつかあります。本章で既成事実の「言い換え表現」として紹介するのは、以下5つの言葉です。言葉の意味はもちろんのこと、既成事実と異なるニュアンスが含まれている場合は合わせて解説していきます。

FACTと書かれた単語カード

1.「恒常化」

「恒常化」とは望ましい状態を維持しており、特段、変化がない様を指しています。ポイントは「この状態が当然である」といった共通認識があることです。状態を否定する理由がないといったニュアンスが含まれています。誰もが当然のこととして受け入れる、つまり認めている事実といった意味で、恒常化と既成事実は似た表現なのです。

2.「事後承諾」

「事後承諾」とは、結果が出た後に承諾を得ることです。通常は、あらかじめ許可を得てからアクションを起こすものです。しかし事後承諾の場合は、先に行動を起こし、後から報告します。すでに動き始めているため、相手は承諾せざる得ない状況に陥るでしょう。

事後承諾は強制的な手段であり、周囲からの信頼を失う可能性もあります。どうしても必要な場合を除いては、極力避けるべき手段です。

3.「正真正銘」

正真正銘とは、たしかに真実であることを指す言葉です。疑う余地がなく、事実と認めざる得ない事柄に対して「正真正銘〇〇だ」と使用します。「正真」と「正銘」はどちらも、真実という意味を持ちます。同じ意味の熟語を組み合わせることで、より事実であることを強調している表現です。

なお正真正銘は、基本的に「しょうしんしょうめい」と読みますが「しょうじんしょうめい」と読まれる場合もあります。

4.「ファクト」

ビジネスシーンにおける「ファクト」とは、業務で使用する情報が真実であることを証明するものです。「根拠」とも言えるでしょう。すでに確認されている事実に基づいた情報なのか、その正確性を担保する意味で必要不可欠です。またファクトがしっかりと確認されていることで、相手に対して誠実さを伝えるといった目的でも使われます。

5.「現状追認」

「現状追認」とは、特定の物事が進行中であることを踏まえて、承認することを指しています。事実を受け入れるといったニュアンスは、既成事実と同様です。しかし現状追認の場合は、事実を受け入れる側が使う表現であり、既成事実は事実を作る側が使用する言葉です。現状追認の場合は、すでにある事実をどのように受け入れるかも重要となります。

「既成事実」の反対語

既成事実という四字熟語には、明確な対義語は存在しません。意味合いが真逆の意味としては「認められない」「納得(同意)できない」といった表現になります。

サイコロが並んだ様子

「既成事実」を正しく使おう!

既成事実という言葉について解説しました。たとえ認めたくない事柄でも、事実は変わらないことから「認めざる得ない」といった意味で用いられる言葉です。少しネガティブな表現ですが、時には既成事実が必要なケースもあるでしょう。本記事の内容を参考に、本当に既成事実化しなければならないのか見極めながら、賢く利用してみてください。

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