書類整理、苦手意識はありますか?
日々オフィスや自宅に届く書類。後から確認しようとどこかに置いたまま、つい溜め込んでしまい、気がつけば山積みになっているということはありませんか? こうなると、必要な書類がなかなか見つからず、イライラしてしまって悪循環ですよね。
書類整理が苦手という人は多いですが、それはやり方を知らないからかもしれません。書類整理ができていれば、部屋やオフィスは思う以上に整い、探しものでイライラするという時間も減らすことができます。
どんどん溜まる書類を整理するにはどうすればよいか、悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
人が1日に探しものに充てている時間は?
文具メーカーの「KOKUYO(コクヨ)」が行った、2022年1月の独自アンケートによると、人が仕事中に「探し物」に充てている時間は1日平均13.5分、年間換算すると54時間であることがわかりました。
また、同社が2017年に実施したビジネスパーソンが書類を探す時間についての調査では、1日のうち書類を探す時間は平均約20分、年間換算で80時間という結果に。
参照:コクヨ ステーショナリー|書類整理が苦手な人にこそ知っていただきたいファイルの使い方
参照:コクヨ|書類を探す時間は“1年で約80時間”
書類整理、基本の5ステップって?
書類整理には基本となる手順があります。これに沿って行うことで、効率よく書類の整理ができるので、ぜひ試してみてください。
ステップ1:書類をすべて出す
まずは書類をすべて出し、内容を確認していきます。トレイや箱をふたつ用意し「要保管」「処分」のように分け、内容を確認したら該当のトレイに入れていくとよいでしょう。処分してもいいけれど、もう少し残しておきたいと思うものは、「要保管」に入れます。
なお、「処分」に入れた書類は、すぐに捨てないことをおすすめします。大切な書類が紛れ込んでいるかもしれません。捨てるのは、脳が疲れていない状態で、再度確認してから。オフィスであれば誰かにダブルチェックをお願いするのもひとつの手です。
また、オフィスの場合は保管ルールや年限が定められていることがほとんどです。保管や廃棄は、会社のルールに従ってください。
ステップ2:分類する
次は、残す書類を分類します。使う頻度別に分けていくと、整理がしやすいですよ。分け方としては、「使用頻度が高い・すぐに使う」「時々必要」「あまり使わない」の3つがおすすめ。これ以上増やすと、分類しづらくなるかもしれません。
マニュアルや制度に関する書類は、「時々必要」に分類するとよいでしょう。
ステップ3:見出しをつける
次に、書類に見出しをつけていきます。付箋やインデックスシールなどに、何の書類かわかるように見出しを書いていきます。
このとき、見出しである程度見分けがつくようにしておくと、あとで探す際に便利です。書類の種類や業務別で色分けするといいですね。
ステップ4:定位置を決める
見出しが終わったら、次はそれぞれの書類の「住所」を決めていきます。住所を決めることで、元の場所に戻しやすくなり、探す手間も省けます。
住所を決める際は、その書類を使うときどのように人が動くのかをイメージするのがおすすめ。作業動線とはまったく異なる場所に保管するのは、人によっては負担に感じるということも。可能であれば、動線の中、もしくは延長上に保管場所があるとベターです。
ステップ5:共有する・見直す
書類の住所が決まったら、家族やオフィスのメンバーに共有しておきましょう。オフィスであれば、各書類の保管場所を表にするのもいいですね。
書類は、定期的に見直すことが大切です。書類は日々増えるもの。定期的に整理し直し、量を減らしていくことをおすすめします。オフィスであれば、期間を決めて書類保管の仕方を見直すことで、書類整理の回数を減らせるということも。書類が溜まり過ぎないうちに、しっかりと見直しをするようにしてください。
書類整理、知っておきたいポイントは?
書類整理をするうえで、知っておきたいポイントを紹介します。
直感的な整理を
書類整理で大切なのは、「パッと見てわかる」という直感的な整理の仕方をしているかどうかです。たとえば、色。見出しやファイルを同じ色で統一する人も多いですが、ほかの人からしたら、わかりづらいということがあるかもしれません。
書類の重要度やステータスによって色を変えておくと、一気に判別しやすくなります。たとえば、よく使う書類は青のファイル、重要書類は赤のファイルのように分けておくと、ファイルや見出しの色だけで保管場所がわかり便利です。
子供のいる家庭であれば、学校で必要な書類は赤、習い事は黄色のように分けると、子供もすぐに判別できます。
アイテムは買いやすく、わかりやすいものを
収納用の文具を使う場合は、シリーズで販売されているものを使うと、後から買い足しがしやすく便利です。また、もし気に入った文具があれば、少し多めに買っておくのも。
見出しに「ピクトグラム」を使うのもおすすめです。ピクトグラムとは、「特定の言語を使わない・分からない場合でも、誰にでも情報を伝えられるように簡略化されたデザイン」のこと。ピクトグラムは非常口やトイレを示すマークに使われているため、見たことがある人も多いはず。一目で用途がわかり、文字を読む手間が省けるため、子供でもすぐに判断がつきます。
インターネット上で無料素材として配られているピクトグラムもあるので、ぜひチェックしてみてください。ただし、使用に関する条件をよく確認してから使うようにしましょう。
「終わり」を決めておく
各書類の「終わり」を決めておきましょう。そうすることで、書類の量が過剰に増えるのを防ぐことができます。処分予定日を大きめの付箋に書き、書類などに貼っておくといいですね。月別に色分けしておくと、見分けがつきやすいはずです。
あまり目を通さない書類は、デジタル化を
あまり目を通さない書類や、後で読むつもりの書類は、デジタル化してみましょう。紙を減らすことができ、スペースの節約にもつながります。
また、「とりあえず保管」だけれど、紙ベースで残す必要がない書類も、デジタル化がおすすめ。書類をデジタル化するにはいろいろな方法があり、アプリなどで簡単にできます。
最後に
書類整理を苦手と思う人は多いでしょう。しかし、書類整理を怠ると、必要なときに見つからないなど、かえって面倒になることも。書類整理は、基本とポイントを押さえて行えば、それほど大変ではありません。ぜひ1度チャレンジしてみてください。
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