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【目次】
「アドバンテージ」はスポーツの種目やビジネスで意味が異なる
さまざまなシーンで使われる、「アドバンテージ」。特に、スポーツの試合などでよく耳にしますよね。話の流れや文脈から、何となく意味の把握はしているけれど、実はよくわからないという人もいるでしょう。
「アドバンテージ」はビジネスシーンでもよく登場する言葉ですので、意味などを押さえておきたいところです。
辞書で調べた「アドバンテージ」
【アドバンテージ】
1:有利であること。優位にあること。⇔ディスアドバンテージ。
2:テニス・卓球で、ジュースのあと1ポイントをリードすること。バンテージ。
3:ラグビー・サッカーなどで、反則行為があっても、プレーを中断することが反則された側に不利になると主審が認めた場合、プレーを続行させること。アドバンテージルール。
(出典:小学館 デジタル大辞泉)
上記からもわかるように、「アドバンテージ」はシーンやスポーツの種目により使い方が変わります。日常やビジネスシーンでは「優位性がある」という意味で使われることがほとんどです。
また、「アドバンテージ」は英語表記にすると〝advantage〟 。優位や優勢、利益、利点などといった意味があります。そのため、「利益」というニュアンスで「アドバンテージ」が使われるケースも。
スポーツの「アドバンテージ」とは
ここからは、シーン別の「アドバンテージ」について見ていきましょう。まずは、種目により異なる、スポーツでの使われ方を紹介します。
テニス・卓球
ゲームやセットに勝つために必要な得点より、1ポイント少なくて双方が同点のときを「ジュース(デュース)」といいます。その際、どちらかが1ポイントリードするのが「アドバンテージ」です。
また、テニスでは、ジュース後にサーブした人が得点することを「アドバンテージサーバー」と表現します。
ラグビー・サッカー
ラグビーやサッカーでは、試合中に反則行為が発生しても、状況などを加味して反則された側が有利であると主審が認めた場合、プレーを続行させることを「アドバンテージ」といいます。
野球
野球における「アドバンテージ」は、プロ野球でよく使われます。プロ野球では、リーグ戦が終了するとクライマックスシリーズが始まります。このシリーズの勝者がその年の日本一になるわけですが、これに出場できるのは、セ・パ両リーグの1~3位チーム。2位と3位のチームがまず試合を行い、その試合の勝者がリーグ優勝したチームと対戦します。
つまり、リーグ優勝したチームは、クライマックスシリーズにおいて最初から1勝を有している扱いになるということ。これを「アドバンテージ」と表します。
ビジネスの「アドバンテージ」とは
ビジネスにおける「アドバンテージ」についても見ていきましょう。スポーツとは意味や使い方が少し異なります。
意味は主に「優位性」
「優位性」というのは、他社と比較して秀でていること。何かに対して優勢な立場にあるということを表します。そのため、単純な強みやメリット、長所という意味とは若干ニュアンスが異なるので、注意してください。
使い方を例文で紹介
《例文》
・実績と経験を積んでいる人材が多いのは、当社の大きなアドバンテージだ。
・当社のSNS運用における実績がアドバンテージとなり、案件を勝ち取った。
・これまでの研修で学んだことを確実に生かすことができれば、アドバンテージを発揮できるだろう。
いずれも他社あるいは他者と比較し、優位性がある、有利であるという場合に「アドバンテージ」を使います。
「アドバンテージ」似た言葉を例文とともに紹介
「アドバンテージ」と似た言葉について見ていきましょう。〝有利〟〝利益〟という意味を持つ言葉について、例文を交えて紹介します。
「メリット」
「有利な点」や「好都合な点」を表す「メリット」。英語ですが、日本でもすっかり浸透している言葉です。「有利」という意味から、「アドバンテージ」と似た意味を持つ言葉であることがわかります。
《例文》
・この商品の大きなメリットは、ワンアクションで操作が完了することだ。
「プロフィット」
「プロフィット」は、「儲け」や「利益」を表します。この言葉は、主に経営上の利益(金銭)のことを指すため、使われるのはビジネスシーンが多いでしょう。
《例文》
・決算報告によると、新規事業のプロフィットは順調に伸びている。
「ベネフィット」
「ベネフィット」は、「利益」や「恩恵」という意味。この言葉は、会計的な利益のみならず、快適さや便利さなど、数値化しにくい利益も含みます。
《例文》
・マーケティング戦略の策定において重要なのは、ブランドが提供するベネフィットを明らかにすることだ。
「アドバンテージ」の対義語・対照的な言葉は
「アドバンテージ」と対照的な意味を持つ言葉も紹介します。
「ディスアドバンテージ」
「不利であること」や「劣位にあること」を表すこの言葉は、「アドバンテージ」の対義語とされています。打消しを意味する「ディス」が「アドバンテージ」の前につくことからも、真逆の意味を持つ言葉であることがわかりますね。
《例文》
・英語力の低さが私のディスアドバンテージだが、コミュニケーション力で乗り切りたい。
「ビハインド」
試合などで負けていること、後ろにあることを意味する「ビハインド」は、スポーツの試合でよく使われる言葉です。たとえば、0対2で負けている状態だと、「2点ビハインド」のように表現します。
《例文》
・チーム力の差を考えると、2点ビハインドは重荷である。
よく知らない言葉を調べると、語彙力が上がる
社会に出ると、語彙力を上げる必要性を感じるシーンも多々。しかし、すぐに身につくものではないというのは、多くの人が感じているでしょう。
語彙力を上げる方法にはさまざまなものがありますが、言葉をインプットするということが欠かせません。SNSやネット、雑誌などを見ていて、「この言葉はよく知らないな」と思ったら、サッと調べてみるというのも、インプットになるでしょう。
語彙力を上げるには、ちょっとしたことを意識することが大切。ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
最後に
「優位性」や「有利」を意味する「アドバンテージ」は、ビジネスシーンだけでなく、スポーツ中継などでもよく使われています。スポーツでは種目により意味や使い方が異なるので、ぜひ違いを押さえておきましょう。
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