厳しい社内規定やノルマがある
社内規定は、職場の環境をよくするために必要なものではありますが、あまりにも厳しいと息苦しさを感じます。特に営業職についている人は、高いノルマを課せられてストレスフルな状態に陥ることもあります。ノルマが高いほど、職場でも家でも仕事のことが頭から離れず、気が休まりません。
ノルマをクリアするために残業を余儀なくされるケースもあり、ストレスがたまる一方です。
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ストレスフルになりやすい人の特徴
ストレスフルになりやすい人に共通する特徴は、いくつかあります。その中から、3つをピックアップしました。
責任感が強く、完璧主義
責任感が強い人は、頼まれた仕事を断るのが苦手です。本当はやりたくない残業や休日出勤も、責任感に駆られて引き受けてしまうこともあります。
責任感が強い人の中には完璧主義の人も多く、「失敗は許されない」と自分で自分を追い込み、ストレスフルな状況をつくってしまいがちです。完璧を追い求めるほど、柔軟性や適応力も低下します。
物事が円滑に進められず、さらにストレスがたまるという悪循環に陥りがちかもしれません。
気持ちの切り替えができない
ストレスフルになりやすい人は、一度イライラしたり落ち込んだりすると、いつまでも引きずってしまいます。家庭内で何かあったときは職場でもモヤモヤが続き、家に帰ってからも職場での失敗や不満が頭の中をぐるぐる巡って、常にストレスフルな状態に…。
気持ちの切り替えが苦手な人は、鬱屈した気持ちを溜め込んでしまうことも。「言ったら嫌われるかも」「どう言えばいいかな」と悩んでいるうちに、伝える機会を逃しがちです。結局気持ちを消化できないまま悶々と過ごし、どんどん気が滅入ってしまうこともあります。
断ることができず、一人で抱え込む
依頼を断れないタイプの人は、悩みを一人で抱え込んでストレスをため込みやすい傾向があります。本当はいっぱいいっぱいでも、頼まれると「期待に応えなきゃ」とつい引き受けてしまうことも。途中で「やっぱり無理かも…」と思っても、誰かに助けを求めるのが苦手です。求められた仕事をこなせなければ、結果として自分の評価が下がり、さらに強いストレスに見舞われてしまいます。
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ストレスフルな状況を抜け出すには
ストレスフルにならないためにも、ストレスをため込まない習慣を身につけることが大切です。ここでは、そんな習慣を4つ紹介します。自己管理に気をつければ、時間にも心にも余裕ができてストレスフリーな状態に大きく近づきます。ストレスを発散するための息抜きも仕事のうちと思って、意識的に取り入れましょう。
困ったときは周囲の人に頼る
自分の能力では対処できない仕事は、最初から引き受けないようにするのが、自分だけでなく周囲のためにもなります。
周囲へのサポートを依頼することに抵抗がある人もいますが、周囲の力を適切に借りることも、立派なビジネススキルなのです。引き受けてみたもののやっぱり無理だと感じたら、周囲に助けを求めることも必要。
できるだけ周囲に迷惑をかけないためにも、また仕事でより良い成果を上げるためにも、まずは自分の抱えている仕事量とペース配分を常に把握しておきましょう。把握が出来ていると「今は忙しいから無理」とはっきり断ることができる上、無理なく仕事をこなせるようになり、ストレスがたまりません。
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ストレス解消方法を身につける
ストレスをため込まないようにするためにも、日ごろから心身の状態に目を向けるクセをつけましょう。ストレスフルになりやすい人ほど、心のSOSを見て見ぬふりしてキャパオーバーに陥りがちです。
少しでも疲れていると感じたら、趣味や運動など自分に合った方法でストレスを発散してはいかがでしょうか。仕事の合間に甘いものを食べて、息抜きを図るのも手です。コンビニのちょっと贅沢なスイーツを、コーヒーと一緒に食べるだけも気分が晴れるかもしれません。
また、気の置けない仲間と、愚痴を言い合うのも、立派なストレス解消法。おしゃべりをして「すっきりした! 」と感じることで、心のバランスがとれるようになります。
呼吸を整える
ストレスフルな状態に気づくと、メンタルを何とかしようと考えがち。心と身体は密接な関係にあるため、実は心が疲れているときは、身体を整える方が効果的なこともあります。ストレス状態というのは、自律神経のひとつである交感神経が優位で興奮状態であるということ。興奮をおさめるためには副交感神経を優位にする必要があります。
そこで、すぐにできるうえに効果が高いのが「深呼吸」。ゆっくり3カウント数えながら鼻から息を吸い、ゆっくり6カウントで口から息を吐く。これを4セットやるだけで気持ちが落ち着きます。できれば、2~3時間に一度、深呼吸をする習慣をつけてみましょう。ストレスフルな状態が緩和されていきます。
記録をつける
なんとなくストレスを感じる… という状態だと、改善方法も見えづらいもの。日々のストレスを記録してみましょう。「ストレスと感じた出来事の発生日時と簡単な状況」「その時の気持ち」「ストレス度合いを点数化。最小が1、最大が10だとして、直感で判断」の3点を記録します。
記録をつけるだけで、状況を冷静に捉えることができるようになり、ストレスに飲み込まれづらくなります。また、記録を見直すことで、自分のストレスパターンが見えてくるので、適切な対策を立てることができるようになってきます。
最後に
ストレスは、生きている限り感じてしまうもの。ストレスになってしまう自分を責めるのではなく、ストレスと上手に付き合っていく方法を身につけていきましょう。今すぐできることは「深呼吸」。呼吸を整えて、健やかな日々を過ごせると素敵ですね。
TOP画像/(c) Adobe Stock
監修
キャリアコーチ 菊池啓子(きくち・ひろこ)さん
2003年から企業研修トレーナー・人材育成コンサルタントとして活動。国家資格キャリアコンサルタント。研修登壇回数は年間100回を超え、これまでに5つの大学でキャリアデザインを教える。現在「社外上司」として多くのビジネスパーソンの悩みに寄りそい成長をサポート。趣味は出張先での御朱印集め。家族は夫と猫2匹。
X:@lotus_kikuhime
ライター所属:京都メディアライン
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