「色っぽい」とはどういう意味?
「人を惹きつける魅力がある」ということ
「色っぽい」とは「人を惹きつける魅力がある」ということ。
グラマラスでセクシーな見た目の人を「色っぽい」というイメージが強いかもしれませんが、色っぽい人というのは単に外見のセクシーさだけでなく、仕草や雰囲気といった内面から湧き出るような魅力もあります。
色っぽい女性に共通する特徴
肌がきれい
モデルの稲沢朋子さんは、肌にツヤが生まれることで女性らしいかわいい色気が漂うと言います。
「もともと乾燥しやすい肌に加えて、30代後半からは敏感に傾くことも。それまでのようにメイクだけではカバーしきれないと感じたころ、スキンケアを見直しました。試行錯誤してたどり着いたお手入れは『汚れは優しく、しっかり落とすこと。そして肌の内側から保湿すること』で、まず肌のツヤがよくなりました。スタートの遅い早いは関係なく、スキンケアできちんと手をかければ確実に肌は変わると実感もしました。肌にツヤが生まれるだけで女性らしいかわいい色気が漂いますし、自然とポジティブな気持ちになれます。ベースメークが手軽で済むから空いた時間でコーヒーを飲む余裕も!子育てや仕事で忙しいときこそ、そういう少しの余裕って大切で、それが内面の充実感やいきいきとした表情になってツヤ肌の魅力をさらに高めると思います」(稲沢さん)
しぐさや話し方がおっとりしている
元・銀座のNo.1ホステスの勝友さんが言うには、大人の女性としての色気を醸し出すために重要なのは「焦らず」「慌てず」「騒がず」なのだそう。おっとりした「しぐさ」や「話し方」が、そのなんとも言えない大人の色香を感じさせるのかもしれません。
「たとえどんなに急いでいたとしても、相手にせわしない印象を与えるのはNG。余裕のない女性に、魅力は感じられません。動く前に、まずひと呼吸置いて、“少しだけゆっくり”を心がける。それから、ドアを閉めるときや、テーブルにグラスを置くときなど、何をする場合でも、なるべく音を立てないこと。会話をするときも、できるだけゆっくりと。声のトーンも、意識的にやや低めにしています」(勝友さん)
勝友さんがよく取り入れているというのが“クロスの法則”なのだそう。この中でも代表的なしぐさが次の3つ。
●脚を組む
●右手で左耳に髪をかける
●右にあるものを左手で取る
体全体、あるいは手や脚をクロスさせることで、女性らしい体の曲線が際立ち、男性が思わずハッとする…というのが、この“クロスの法則”のからくりなんだそう。ただし、即効性があってもその分注意点も。
●脚を組むのはよいが、腕を組むのはNG(腕を組むのは拒絶・警戒・威嚇の意味あり)
●料理の上では手をクロスさせない(これは単なるマナー違反)
●オンタイムでの乱用は避ける(仕事シーンでの過剰な色気はマイナスに)
●同性が多いところでは控えめに(媚びた女という印象を与えがち)
このテクニックはTPOをわきまえて使うのが良さそうです。
自分らしい香りを纏っている
不思議な魅力を持つ勝友さんは、香りは自己演出に効果的だと言います。手首につける香りの他に、自分と距離の近い人にだけしかわからない、少しセクシーな香りを足首につけているそう。
「香りは私にとって、とても大切なものです。たとえば、ふとした瞬間に、ただよってきた香りで、懐かしい記憶が、思わずフラッシュバックしてくることってありませんか?子供のころの食卓の風景とか、過去におつきあいしていた男性との思い出とか…。たとえばその人の、姿形はぼんやりとしか思い出せなくても、香りの記憶は何年たってもリアルに残っていて、懐かしい気持ちを呼び起こされたり…。香りと記憶って、深くつながっていると思うんです。だから、自分がまとう香りにも、こだわっています」(勝友さん)
「手首には常に、二種類の香りをつけていますが、実は、足首にも、また別のフレグランスをレイヤードしているんです。手首につける香りは、自分自身はもちろん、周囲の誰もが心地よく感じられる、清潔感のあるもの。対して、足首につける香りは、自分と距離が近い人にだけ、たとえば脚を組み替えたときなどにだけわかる、少しセクシーなものを、ほのかに香る程度に、ほんの少量…」(勝友さん)
五感の中でも、嗅覚はより感情的な反応を引き起こすといわれているもの。香りを取り入れた自己演出は、確かに理にかなっているかもしれません。
服よりも下着にこだわっている
勝友さんは、「服はユニクロでも、下着だけは絶対に妥協しない」のだそう。お気に入りのランジェリーは、身につけるだけで女性としての自信がみなぎると言います。
「自分の素肌に直接身につけるランジェリーだから、上下セットであることはもちろん、自分の“今”のボディを、最も美しく見せてくれて、なおかつ気分が上がるデザイン&カラーを選ぶことが大前提。お気に入りのランジェリーは、出かけるとき、身につけるだけで気分が上がり、なんというか、女性としての“自信”がみなぎります。また、今の自分の体に合わないランジェリーは、体型が崩れる原因にもなって怖いので、定期的にサイズを測ってもらって、その都度、買い替えます」(勝友さん)
見えない部分にこだわるからこそ、内からにじみ出る色っぽさがあるのかもしれませんね。
体にメリハリがある
キュッと引き締まった足首や、二の腕やふくらはぎのハリ、メリハリのある体の曲線美など、誰が見ても美しいと感じる体は、程よい筋肉がついているからこそ。色っぽい女性というのは、その体をつくるためのプロセスを自分に課し、自分を律することができる人なのかもしれません。
色っぽい女性になる方法とは
姿勢をよくする
猫背で首が前に出ている女性に色気があると思えるでしょうか。
色気がある女性というのは、常にスッと背筋が伸びた姿勢で立ち振る舞っています。姿勢がいいだけで知的かつ健康的な印象を与えるもの。背骨から首筋まで1本の直線が通ったようなシルエットでいることは、品のよさも感じさせます。
また、まっすぐに前を向いた視線も色っぽい女性を印象づける要因のひとつです。伏せがちな目線よりも、自信のある生き生きとした表情のほうが、魅力を感じますよね。
心に余裕を持ち、ゆっくりした動作を心がける
色っぽい女性というのは常に心に余裕を持っています。
仕事や育児と慌ただしい毎日であっても、どう心地よい環境づくりをすればよいのか、どうストレスを溜め込まずに発散させるかなど、心がいっぱいいっぱいにならないよう考えています。
心の余裕は動作にも表れます。
話すときは一言一言を大切に、何かを差し出すときは片手を添える。こうした言動や動作一つひとつの優雅さと上品さに気を配ってみるのをおすすめします。
ただし、迅速な対応が求められる場面でのんびりしていると、周囲をイラつかせてしまう可能性も。余裕がある動きとただただのんびりした動きは違うので、メリハリある行動を心がけるのがポイントです。
前向きな言動と気遣いを忘れない
ある程度大人になると、顔立ちよりも内面の美しさが目立つようになります。
無表情で暗い雰囲気の美人よりも、シワやシミがあっても生き生きと前向きに暮らしている人のほうが素敵に見えることは多いもの。
外見の美しさを保つ努力も大切ですが、ぜひこうした内面の美しさを養う努力もしてみましょう。
自分よりも周りの幸せを優先し他人を気遣える人は、態度や表情に性格のよさが滲み出ます。こういった人には周囲も協力したいと思うもの。結果的に人間関係が円滑になり物事もスムーズに。そしてより明るく前向きでいることができ、一層魅力が増すはずです。
普段からポジティブな言動、そして周囲への気遣いを忘れないようにしましょう。
自分を肯定する習慣を
色っぽい女性というのは、芯が通っていて自分をしっかり持っています。芯を強く持つためにはまず、自分を信じることが大切。自分の存在を信じるためには、自分を肯定することからはじめるべきです。
「いいところも悪いところもすべて自分の一部」と自分のありのままの存在を受け入れる習慣を作りましょう。
「私はいつも忘れ物ばかりする…」「私はなんてダメな人間なんだ…」など欠点がひとつあるだけで自分自身まで否定することから卒業しましょう。自分を否定しても状況は変わりません。
「次からはこうしてみよう」「今回はダメだったけれど確実に以前よりよくなっている」とポジティブに受け止めるクセを、長い時間がかかってもつけていきましょう。
メイクや髪型よりもこだわるべきは質感
元銀座No.1ホステス、勝友さんは、色っぽさは髪型やメイクではなく、髪や肌の〝質感〟に現れるものだ、と言います。
「こだわるべきは、髪型やメイクじゃなく、髪や肌の質感。髪や肌の質感を美しく保つことは、若々しさ、色気、そして、品を表現するうえで、絶対に欠かせないと思っています。
シャンプーは、美容院ですすめられたものか、オーガニックのもので、自分の髪に合うものを選ぶようにしています。私の年ともなると、少しずつ、髪にさまざまな悩みが出てきますし、ヘアケアにお金をかけるべきだと思っています。
スキンケアに関しても、少しでも肌が荒れると、モチベーションがとたんに下がってしまうので、すぐに皮膚科で診てもらい、ビタミン剤を処方してもらいます。スキンケアは、エスティ ローダーとイヴ・サンローラン・ボーテがお気に入り。ただし、肌が化粧品に慣れてしまわないように、定期的にラインごと買い替え、できるだけ毎日、丁寧にケアするのが習慣になっています。ヘアケアとスキンケア、合計でたった15分プラスするだけ。その、毎日の15分の積み重ねが、半年後、一年後、三年後の自分に、必ず表れます。自分のための毎日の15分と思えば、絶対にやりくりできるはず」(勝友さん)
ただただ地道に、わりとあたりまえのことを積み上げていくことが、女のプライドを保ち、色っぽさを感じさせてくれるのかもしれません。
メイクには上品さを
メイクや髪型よりも、肌や髪の質感にこだわるべきだという勝友さん。そんな彼女のメイクは驚くほどナチュラル。だからと言って、トレンドに全く興味がないというわけではないそう。
「自分にとっての自分のベストメイクは、常に更新しています。トレンドは変化していくし、自分自身も年齢を重ねていく。だから、ベストなメイク法は常にアップデートしていくべきだと思います。トレンドは押さえておきたいので、自宅でメイクを落とす“前”に、ファッション誌や美容誌を読み込みながら、あれこれ試します。もちろん、流行りの太眉や赤リップにもチャレンジしてみました。でも、仕上がりの自分の顔が、あまり好きじゃなくて…。
時代遅れ感が出るのは避けたい。ほどよくトレンドも取り入れたい。そこで、そのジレンマを解消するために、トレンドを自分に似合う形で“プチ入れ”することにしたんです。たとえば、いわゆる太眉じゃなく、眉頭の下をいつもより0.5ミリだけ太く描いたり、いつもより少しだけ赤みの強いベージュリップを選んだり…。ほんの些細なことでも、人に与える印象も、自分の気分もだいぶ変わります」(勝友さん)
唇だけ石原さとみと言われたことがある、というだけあって、勝友さんの唇は色の主張はないけれど、上品なぽってり感とツヤで、とても色っぽい。
「ラメやパール感が強いもの、グロスはつけません。それより、もともと唇の上でとろけるようななめらかな質感の口紅を選ぶと、自然なツヤが出て上品な色気を出せるんです」(勝友さん)
また、アイメイクには絶対に「黒を使わない」という勝友さん。マスカラもアイラインも、基本「ブラウン」にこだわっているんだそう。
「黒は目元を引き締める効果が高いぶん、どうしてもきつい印象になってしまう。やわらかく優しそうな印象に仕上げたいから、目元はマスカラもアイラインも、ブラウンと決めています。さらに、今年は黄み寄りではなく、ほんのり赤みを帯びたブラウンを選ぶのが、今どき感をまとう秘訣。
まつげはビューラーで軽く上げて、ボリュームではなく“長さ”を出すことで、まばたきするたびに目元に影が落ちて、いい感じの“憂い”が出るんです。そして、その憂いのある目元を引き立てるのが、ブラウンの隠しアイライン。あくまでも全体のバランスが大切です」(勝友さん)
リップもアイメイクも物足りないくらいで留めておくのが、色っぽさを作る秘訣なのかもしれません。過度なメイクアップは必要ないのですね。