理解力がある人の特徴とは
理解力がある人には、いくつかの共通点があります。「頭がいい」といわれる人の特徴に似ていますが、それだけではありません。
相手の話を聞いて自分なりに吸収できる人や、相手の気持ちになって考えられる人は理解力が高いといえます。

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記憶力がいい
記憶力がいい人は、メモやスケジュール帳に頼ることなく物事を覚えられます。一度仕事の手順を説明しただけで覚えてしまう姿を見ると「この人は理解力がある」と感じるものです。
記憶力がいいとしても、話を聞いた瞬間にすべてを理解しているわけではありません。話を聞いたあと、自分の頭の中で思い出してシミュレーションしています。メモは断片的な情報ですが、はっきりと覚えている内容は頭の中で何度でも繰り返せるのです。
記憶力は、トレーニングによって鍛えられます。暗算やクイズなど、脳を活性化させる作業をしてみましょう。料理や掃除など、順序立てて作業する家事も、記憶力を高めるトレーニングにぴったりです。
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想像することができる
行動には、結果が伴うものです。たとえば不安定な場所にガラスの瓶を置こうとしたとき、想像力を働かせると「落ちて割れるかもしれない」と判断ができます。
自分の行動がどんな結果をもたらすのか、想像力がない場合は理解できません。また、忙しそうな同僚を見たときも同様です。相手の状況を想像すると「今話しかけると迷惑だろうな」と判断できます。
「自分には想像力が欠けている」と感じるときは、自分が相手の立場であったらどう思うかを考えてみましょう。
行動による結果が想像できるかは経験にも左右されます。本や映画などを見て展開を考えるなど、想像力を身につける訓練をしてはいかがでしょうか。
物事を自分の言葉で説明できる
物事を自分なりに理解できている人は、ほかの人に上手に説明ができます。難しい仕事の手順をかみ砕いて後輩に伝えられるなど、仕事でも役立つスキルです。
文章や話の読み取り能力も、理解力の高さに関わってきます。たとえばある物語を読んだときに「主人公は悲しんでいる」と、心情が直接書かれているとは限りません。
話の流れやキャラクターの行動を総合して「彼・彼女は悲しんでいる」と判断できるのは、読み取る能力によるところです。理解力の高い人は「この行動がなぜ悲しんでいると考えられるのか」を自分の言葉で説明できるのです。
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理解力がない人の特徴も
理解力がある人と正反対の特徴を持つのが、理解力のない人です。人の気持ちを想像できない人や、自分のことで手いっぱいな人は理解力がないととらえられることがあります。

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人の話を聞いていない
理解力がある人でも、人の話をまったく聞かずに相手を理解することはできません。自分の中で「この作業はこうするもの」と思い込みで行動すると、相手が求めている内容と違う作業を進めてしまう可能性があります。
「きっと彼女はこう考えているはず」と話を聞かずに決めつけるのも問題です。相手の話を最後まできちんと聞くと、実は違っていたと気付きます。
理解できないのではなく「理解しようとしていない」のが、理解力を低くしてしまう原因です。
自己完結しがち
自分で「理解した」と考えていても、相手が求めるレベルに達していないこともあります。「この書類を早めに仕上げてほしい」と言われたときに、どう捉えるかを考えてみましょう。
「ほかにもしなければいけないことがあるから、先にそちらを着手してから依頼された書類を早めに仕上げよう」と考えることもあれば、「最優先で仕上げよう」と考えることもあるはずです。どちらも一見間違いではありません。
しかし「近日中にその資料を使って会議が行われる」という情報が加わると、話が変わってきます。そのため、相手に「何日の何時までに仕上げればよろしいですか」と確認が必要です。気になる部分をすぐに確認できると、理解力も高まります。
理解力がない原因とは?
なぜ理解力がないのか、その理由を考えてみましょう。多くの人は理解する力があるにもかかわらず、相手を理解するチャンスを逃しています。
「理解力がある人」と思われたいときは、他人に興味を持てないなど理解力の低下につながるポイントを見直すことも必要です。

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