【目次】
・そもそもお金が貯まらない人の特徴
・お金が貯まらない原因って?
・手軽にできる貯金の方法
・お金を貯めるコツも紹介
・夫婦で貯金をするなら
・無理をしない賢い節約方法
そもそもお金が貯まらない人の特徴
収入が多い人がたくさん貯金しているとは限りません。ゆとりのある生活をしているのになかなかお金が貯まらない人もいれば、収入は低くてもやりくりを工夫して、しっかりと貯めている人もいます。なぜお金があるのに貯金できないのか、お金が貯まらない人に共通する特徴を見ていきましょう。
面倒くさがり
毎日何にどれくらいお金を使ったのか管理するのは、意外に面倒な作業です。このため面倒くさがりな人はついどんぶり勘定になり、細かな出費を気にしません。お金の管理ができなければ自分の浪費癖に気付かず、お金を貯めようとする意識も低くなります。また、面倒くさがりな人ほど手間をお金で解決しようとします。便利なものやサービスがあると、本当に必要かどうかに関わらずお金を使ってしまうのです。出勤前にカフェのコーヒーをテイクアウトしたり、近くのコンビニATMで手数料を払ってお金を引き出したりするなどは、工夫すれば使わなくても済むところにお金を使っている例と言えます。面倒だからとつい便利な物事にお金をかけてしまい、貯金する余裕がなくなります。
倹約についてファイナンシャルプランナーに聞いてみた!お金持ちの行動習慣に学ぶお金の貯めかた
セールという言葉に弱い
貯金ができない人は「セール」「割引」「お得」などの宣伝フレーズに弱い傾向があります。定価で買うより割引価格で買う方が、お金を節約できた気分になるのは確かです。ただし「安いから」という理由だけで必要のないものまで買うのは、節約とはいえません。まだ使えるものがあるのに新しいものを買っても、どちらも使いこなせず無駄になってしまいます。たまにセールで買い物を楽しむ程度なら構いませんが、セール品につられて買い物するクセがある人は要注意です。必要なものを必要なときに買うスタイルの方が節約効果が高く、お金も貯まりやすくなります。
お金が貯まらない原因って?
貯金しようと意気込んでみても、なかなか貯められないのはなぜでしょうか。お金が貯まらない原因について詳しく見ていきましょう。
毎月の支出が分かっていない
貯金するには、毎月使えるお金の中から「貯金用のお金」を確保する必要があります。家計に余裕があれば余った分を貯金できますが、そうでない場合は今までの支出を見直し、無駄な出費を貯金に回すのが基本です。毎月何にいくら使っているのかが分からないと、無駄な出費に気付けません。しかし実際には、家賃や光熱費などの固定費はある程度分かっていても、日々の買い物や外食、レジャーに使う金額までは把握できていない人も多いのではないでしょうか。毎月の支出が分からず、いつの間にかお金がなくなってしまう状態では、なかなか貯金することはできません。
固定費の無駄が多い
固定費が無駄に高いのも、お金が貯まらない原因の一つです。収入に対して固定費の割合が高い人は、他のことに使える「可処分所得」が少ないため、貯金するゆとりもなくなります。可処分所得とは、家計収入から必要な税金や保険料などを差し引いた額のことです。固定費にも絶対に減らせないものと、工夫次第で減らせるものがあります。住宅ローンを借り換えたり、保険会社や携帯電話会社の契約を見直したりするだけでも固定費の削減は可能です。固定費の無駄に気付き、適切に対応できれば貯金する余裕も生まれます。
手軽にできる貯金の方法
一口に貯金といっても、貯金箱から銀行積立までさまざまな方法があります。手軽に始められる貯金の仕方を見ていきましょう。
貯金1000万を達成するために|NG行動や賢く貯める方法をご紹介
500円貯金・お釣り貯金
現金派の人には、500円玉貯金やお釣り貯金がおすすめです。1日の終わりに財布の中にある小銭を貯金箱に入れるだけでよいので、それほど負担になりません。細かい支出管理が面倒な人でも続けやすく、楽しめるのもポイントです。特に500円玉貯金は人気の方法で、専用の貯金箱もたくさん販売されています。500円玉を手に入れるために、わざわざ1000円札や1万円札で支払う人もいます。毎日500円も貯められないという人は、100円玉や10円玉など無理のない範囲で挑戦してみましょう。お釣り貯金の場合は、買い物時にお釣りとして受け取った小銭を全て貯金箱に入れます。財布が軽くなり、お金も貯まるので一石二鳥です。小銭を入れておく貯金箱は何でもよいですが、貯まっていく様子が見える透明なものや、簡単にお金を出せないものにすると長続きします。
先取り貯金で貯める
先取り貯金は給与が振り込まれるときに、決まった金額を先に貯金する方法です。毎月同じ日に引き落としできる銀行の自動積立貯金や、会社の財形貯蓄制度などを利用すれば、誰でも簡単に始められます。手元にあるお金をやりくりして貯金しようとしても、振り込みに行くのが面倒になったりお金が足りなくなったりすると、なかなか続かないもの。先取り貯金なら自分で振り込みに行く手間が省けますし、貯金のために頑張って節約する必要もありません。忙しい人も面倒くさがりな人も、無理なく続けられます。
「へそくり」の語源って?平均額はどのくらい?へそくりを貯める目的・心理・上手な貯め方を紹介
資産運用をする
老後の生活資金など、将来の支出に備えるなら資産運用も検討しましょう。資産運用と聞くと専門知識やまとまった資金が必要なイメージがありますが、近年は初心者でも安心して始められる資産運用制度が充実しています。特に「つみたてNISA」や「確定拠出年金」には税金優遇制度があり、資産形成と同時に節税の効果も得られます。ただし資産運用はあくまでも投資ですから、元本割れのリスクが付きものです。貯金は別に行い、余裕があれば資金運用に回すなど、現在の生活に支障が出ないように注意しましょう。
(参考:つみたてNISAの概要 : 金融庁)
(参考:確定拠出年金制度の概要|厚生労働省)
【投資信託】のおすすめを徹底伝授|初心者向けの選び方や証券会社も紹介
お金を貯めるコツも紹介
貯金の仕方にはコツがあります。なんとなく貯めているだけでは、お金がないときに使ってしまったり、本当はもっと貯金ができることに気付けなかったりします。お金を上手に貯めるコツを見ていきましょう。
貯金の目標額や目的を決める
貯金するならまず、目標額や目的などのゴールを設定しましょう。ゴールが決まっていればモチベーションが高まり、楽しく続けられます。ゴールは「1年以内に○○万円貯める」「貯まったお金で家族旅行する」のように、できるだけ具体的に決めます。自分が欲しいものを買ったり行きたかった場所に出かけたりなど、楽しみにできる目標を設定するのがポイントです。目標に向かってお金を貯めているうちに、貯金そのものが楽しくなってきます。「もう少し貯めてみようか」「また貯金して旅行に行きたい」などと考えるようになり、貯金を習慣化できます。
貯金1000万を達成するために|NG行動や賢く貯める方法をご紹介
家計簿を付ける
家計簿を付けて収支を把握するのも、上手にお金を貯めるコツです。家計簿を付ければ、何にいくら使っているのかがはっきり分かります。必要な出費と無駄な出費を区別して、無駄な分を貯金すれば思ったよりも早くお金が貯まることもあります。ただし家計簿を付けるのがストレスになってしまうようでは、本末転倒です。手書きの家計簿が続かない人は、スマホの家計簿アプリを使ってみましょう。レシートを撮影するだけで記録できたり、銀行口座やクレジットカードと連携して自動的に収支を計算したりする機能があり、面倒くさがりな人でも無理なく続けられます。
毎月の使える金額を決める
お金を貯めるなら、毎月の使える金額を決め、その範囲でやりくりする必要があります。収入から固定費と貯金額を引いた額が、その月に使える金額です。使える金額をオーバーすると、貯金に回すはずだったお金や、今まで貯めたお金に手を付けることになります。食費やレジャー費、衣服費など項目別に予算を決めて、超えないように注意しましょう。余った分は貯金に回す習慣を持てば、より早くお金を貯められます。
浪費癖を治したい!浪費家の共通点とお金が貯まる人になるポイントとは
夫婦で貯金をするなら
1人で貯金する場合は貯金額や貯金の仕方を自分で決められますが、夫婦で協力して貯金するならお互いの理解が必要です。特に共働きの夫婦は家計や口座をそれぞれが管理しているケースも多いので、よく話し合って決めないとトラブルの原因になります。夫婦で貯金するときのやり方や注意点を見ていきましょう。
共働き夫婦の貯金額の平均は?
夫婦共に働いている世帯では、どのくらい貯金しているのでしょうか。総務省統計局が公表している2019年の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」によると、「二人以上の世帯のうち勤労者世帯」の平均貯蓄額は、1376万円です。「世帯主の年齢別」では30代が730万円、40代が1076万円と、年齢が上がるほど貯蓄額も増える傾向にあります。ただしこの金額は「働いている人が1人以上いる世帯」の平均ですので、夫婦共働きかどうかは関係ありません。一方「妻の就業状態・世帯類型別」でみると、夫婦共働き世帯の平均貯蓄額は1308万円と、やや減少します。夫婦のみの世帯は1772万円と多いですが、子ども1人では1267万円、子どもが2人になると1040万で、扶養する子どもが多いほど少なくなるのが実情です。「世帯主年齢別」と「妻の就業状態・世帯類型別」を掛け合わせてみると、30代共働き夫婦の平均貯蓄額は600万~700万円程度と考えられます。
(参考:総務省統計局|家計調査)
話し合いの場を設けよう
夫婦で貯金の目的や目標金額を共有すれば、目標達成に向かって一致団結できます。家計を夫婦が別々に管理している家庭では、まずお互いの収支を明らかにして、それぞれに合った貯金額と貯金方法を決めるとスムーズです。家計の管理を妻が任されている場合でも、勝手に貯金を始めて夫のお小遣いを減らしたり、節約を強制したりするようでは相手に不満が残ります。始める前に「何のために」「どうやって」貯金したいと思っているのかを伝え、相手の意見にも耳を傾けるようにしましょう。
共通口座へ貯める
お金を貯める口座は、生活費や給与振り込み用の口座とは別の口座にします。夫婦共通の貯金専用口座を作ってお互いに一定金額を預けると決めておけば、どのくらい貯まったのかがすぐに分かりますし、貯金できていないときの確認や貯金に手を出してしまわないようにするための対策にもなります。毎月自発的に入金しなければならないのがネックですが、ネットバンキングやスマホアプリなどを活用すれば忙しい人でも手軽に入金ができます。給料日の夜など、入金のタイミングを決めておくのもポイントです。
無理をしない賢い節約方法
毎月の支出を少しでも減らせば、その分を貯金や投資に回せます。ただし節約ばかりしていてはストレスがたまり、生活を楽しめません。無理をしなくてもできる、賢い節約方法を紹介します。
クレジットカードの枚数を絞る
クレジットカードは入会特典やポイントが魅力ですが、たくさん持っていてもメリットはありません。カード会社によって引き落とし日が違うため、家計の管理が複雑になり、余計な手間がかかります。もらえるポイントの種類や料率も異なるので、カードによってはそれほどお得にならないケースも。固定費や買い物の支払いに複数のクレジットカードを使っている人は、メインのカードを決めて集約しましょう。使う枚数を絞れば支払い履歴の管理がしやすく、ポイントも効率よく貯まります。貯まったポイントを航空会社のマイルや電子マネーと交換して、レジャーや買い物代に当てれば家計の節約にもなります。
格安スマホに乗り換える
毎月の支出を確実に減らすためには、固定費の見直しも欠かせません。しかし家賃や住宅ローン、光熱費などは見直すにも限界があり、それほど節約できないのが実情です。固定費の中でも手軽に節約効果が期待されているのが、スマホ代です。NTTドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアと契約している人は、ギガの容量やオプションなど、現在の料金プランを見直すだけでも効果があります。さらに格安スマホに乗り換えれば、月に数千円の節約が可能です。家族全員が乗り換えれば、1カ月で1万円以上固定費を削減できるケースもあります。
コンビニの利用をやめる
お菓子やドリンクなどの少額の買い物も、積み重なると大きな出費です。例えばコンビニで150円の缶コーヒーを毎日買う人は、それだけで月に4500円も使っていることになります。特にコンビニは誘惑が多く、お菓子やパン、雑誌など買うつもりのなかったものまで買ってしまいがちなので注意が必要です。緊急時以外はコンビニの利用をやめ、お菓子やドリンクなどはスーパーで安いときに買う習慣を付けましょう。
あわせて読みたい
▶毎月貯金する約束なのに!夫が守ってくれません【野々村友紀子の目から血が出るくらい納得する相談室】
▶貯金ばっかりしてて、いいのかしら?【働くアラフォー質問箱】