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2025.06.18

「拝見させていただく」は二重敬語! 正しい使い方を例文で紹介

「拝見させてください」

「見せてください」の謙譲語が、「拝見させてください」です。丁寧さを心がけるあまり「拝見させていただいてもよろしいでしょうか」と言うと、二重敬語になりますので注意してくださいね。

例文

・サンプルを拝見させてください

 

「拝見してもよろしいでしょうか」

「拝見してもよろしいでしょうか」は、「見てもいいですか」をより丁寧にして、許可を求めたいときの表現です。相手の物や情報を見ることを控えめに伝えつつ許可を得て、相手への敬意を示す意図が含まれています。ビジネスシーンや目上の方に対して用いるのが適切です。

例文

・参考資料として、過去のデータも拝見してもよろしいでしょうか

 

「拝見できて」

「拝見できて」は、「見る」の謙譲語である「拝見する」に、可能を表す動詞「できる」の過去形「できた」が付いた表現です。相手の物や情報を見ることができたという事実を、相手への敬意を払いながら伝える際に用います。

働く女性

喜びや感謝の気持ちを伴うことが多いのが特徴です。

例文

・貴重な原画を拝見できて、光栄に存じます

類語や言い換え表現にはどのようなものがある?

次に、「拝見」の類語や言い換え表現についても紹介します。

辞書と女性とノートパソコンのイメージイラスト

(c) Adobe Stock

「拝見」の類語
  1. 「拝聴」
  2. 「拝読」
  3. 「拝受」

「拝聴」

「拝聴」の読み方は、「はいちょう」。「先日の講演を拝聴しました」というように、「聴く」という言葉の謙譲語です。

ちなみに、似た言葉は「拝聞(はいぶん)」。辞書には「拝聴」と同じ意味として載っています。

例文

・〇〇様の温かいお言葉を拝聴し、心が励まされました

 

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「拝読」

「拝読」の読み方は、「はいどく」。「先生の本を拝読しました」というように、「読む」を謙遜して表現するときに使います

例文

・先日お送りいただいた企画書を拝読しました。素晴らしい内容で、大変参考になりました

 

「拝受」

「拝受」は「はいじゅ」と読みます。「受け取る」の謙譲語です。メールや資料を受け取ったときに「拝受しました」という使い方をします。

例文

・先日、〇〇様からのメールを拝受しました。ご連絡ありがとうございます

 

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よくある質問

ここからは、「拝見させていただく」という表現に関してよくある質問に答えていきます。

Q1.「拝見させてもらってます」は正しい表現ですか?

A.「拝見させてもらってます」は、文法的には誤りではありませんが、過度に謙譲している印象を与え、やや回りくどいため、より適切な表現を使うべきでしょう。

この表現は、「拝見する(謙譲語)」に、相手の許可を得て何かをするという意味合いの「~させてもらう」と、状態の継続を表す「~ている」が組み合わさったものです。

より適切な表現

・現在進行形の場合「拝見しています」
・許可を得ていることを強調したい場合「承諾を得て拝見しました」
・過去から継続している場合「以前から拝見しています」

Q2.「拝見できました」という言い方はおかしいですか?

A.「拝見できました」という言い回しは、間違いではないものの状況によっては不自然に聞こえることがあります。以下のように言い換えると、比較的自然なニュアンスで相手に伝えることができるでしょう。

「拝見できました」の比較的自然な言い換え例

・〇〇様の貴重な作品を拝見でき、大変感動いたしました
・資料を拝見できて、理解が深まりました

まとめ

  1. 「拝見する」は「見る」の謙譲語であり、二重敬語である「拝見させていただく」は誤用
  2. 拝見の類語には「拝聴」「拝読」「拝見」があり、ビジネスシーンで活用できる
  3. 「拝見させてもらってます」はやや回りくどく、「拝見できました」は不自然に聞こえることがあるため使い方に注意が必要

「拝見させていただく」の使い方や言い換え表現などについて解説してきました。ビジネスシーンや日常会話で敬語を適切に使いこなし、相手とのコミュニケーションを円滑にするため、ぜひ参考にしてみてくださいね。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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Domani編集部

Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。 WEB Domani

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