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2024.05.15

「つまらないものですが」は失礼?正しい意味と使い方や言い換え表現をご紹介

「つまらないものですが」は失礼なの?

(c)AdobeStock

使う相手によっては、「つまらないものですが」が失礼にあたるか不安に感じる人も多いのではないでしょうか。そこで、「つまらないものですが」が好まれない理由を紹介します。

「つまらないものですが」が好まれない理由
  1. 意味が正しく伝わらないことがある
  2. 謙遜する必要がないという風潮も

意味が正しく伝わらないことがある

本来、「つまらないものですが」は相手を立てて自分をへりくだる謙遜表現で、取引先や目上の人にも使える便利な言葉です。 ただ、相手によっては「つまらないものですが」の意味を知らない人もいます。

そのため、「つまらないものですが」を文字通りに受け取ってしまう場合もあるのです。相手に誤解されることを避けるために、あえて「つまらないものですが」の使用を控える人もいます。

謙遜する必要がないという風潮も

人によっては「つまらないものですが」を添えてまで、自分を謙遜する必要はないと考える人がいることを覚えておきましょう。 謙遜する必要がないという風潮が少しずつ広まり、ビジネスの場面でも徐々に使用される機会が減っていることも事実です。

相手の受け取り方もさまざまなので、判断が難しいときは使用することを避けたほうがいい場合もあります。

「つまらないものですが」の言い換えや類語表現

「つまらないものですが」という表現は、相手によって受け取り方がさまざまです。使っていいか迷ったときは、同じニュアンスで使える類語を使用するのがおすすめ。ここからは、「つまらないものですが」の言い換えや類語表現を見ていきましょう。

「ささやかですが」

「つまらないものですが」に言い換えられる「ささやかですが」。「ささやか」とは、あまり目立たないこぢんまりしたものを意味する言葉です。「つまらないものですが」と同じく謙遜言葉で、取引先や目上の人に使えます。

【例】
・本日は〇〇にご招待いただきまして、誠にありがとうございました。ささやかですが、こちらをお受け取りください
・先日は〇〇にて大変ご迷惑おかけいたしました。ささやかですが、お詫びの品をお持ちいたしました

「心ばかりの」

「心ばかりの」も「つまらないものですが」に言い換えられる言葉です。謙遜言葉なので取引先や目上の人に使えるだけでなく、相手に間違った解釈をされる心配もありません。

【例】
・心ばかりの品ですが、お受け取りくださいませ
・先週は〇〇にて大変お世話になりました。心ばかりの品をお送りいたしましたので、どうぞお受け取りくださいませ

「ほんの気持ちですが」

「ほんの気持ちですが」は、分量が少ないときによく用いられる「つまらないものですが」に言い換えられる言葉です。「つまらないものですが」のように意味を誤解される心配もないため、ビジネスでも頻繁に使用されます。

【例】
・大変お世話になっております。感謝の気持ちを込めて、ほんの気持ちばかりの品をお送りさせていただきました
・ほんの気持ちですが、どうぞお召し上がりくださいませ

「お口に合うと良いのですが」

「お口に合うと良いのですが」は、飲食物を贈り物として渡したい時に使える「つまらないものですが」の言い換え表現です。「お口に合えば幸いです」と言っても良いでしょう。「美味しく感じてもらえたら嬉しい」「好みに合っていたら嬉しい」という気持ちを丁寧に表した言葉で、手料理を振る舞う際にも使うことができます。また、言い換えだけでなく「つまらないものですが」や「ささやかですが」などのあとにつけて使用することもできるフレーズです。

【例】
・〇〇の名産品を持参しました。お口に合うと良いのですが…。
・心ばかりですが、〇〇さんのお口に合えば幸いです。

「お好きだとうかがっておりましたので」

「お好きだとうかがっておりましたので」も「つまらないものですが」に言い換えられる言葉です。「好きだと聞いたので」を丁寧に伝える表現で、相手の好みがあらかじめわかっている場合に使うことができるフレーズです。

【例】
・○○がお好きだとうかがっておりましたので、よろしければお召し上がりください
・焼き菓子がお好きだとうかがいましたので、近所で美味しいと評判のマドレーヌです

「ご笑納ください」

「ご笑納ください」は目上ではなく、親しい間柄の相手に対して使える「つまらないものですが」の言い換え表現です。「ご笑納」「ごしょうのう」と読み、「たいした物ではないけど、笑って寛大に受け取ってください」という意味合いの、軽い表現となっています。そのため、上司など自分より目上の方やビジネス相手に使用するのは失礼にあたるため、ビジネスの場面ではほとんど使用されません。「ご笑納」を使用する際は、相手との関係性をしっかりと把握する必要があり、適切な相手か不安に思う関係性であれば使用を控えることをおすすめします。

【例】
・お中元お送りいたしましたので、どうぞご笑納くださいませ
・ささやかではございますが、ご笑納いただければ幸いです

外国語で使う場合のワンフレーズ

(c)AdobeStock

海外との取引が多いビジネスでは、お礼の品やお土産を渡すこともあるでしょう。そんなときは、英語で「つまらないものですが」と一言添えたいこともあるはずです。そこで、ここでは外国語で使う場合のワンフレーズを紹介します。

<英語>

贈り物を渡すとき「つまらないものですが」と英語で使いたい場合は、「little」や「small」を使用して「つまらないもの」を表現するのが一般的です。

【例】
・This is a small something.(つまらないものですが、贈り物になります)
・Here’s something I thought you might like, please accept it.(つまらないものですが、どうぞお受け取りください)

<韓国語>

韓国語にも、「つまらないものですが」と似た表現があります。ただ、お土産やお礼の品によって使われる表現が違うので注意して使いましょう。

【例】
・마음에 드실 지 모릅니다만/イベ マジュシルチ モルムニダマン(お気に召されるか分かりませんが)
・입에 맞으실 지 모릅니다만/イベ マジュシルチ モルジマン(お口に合うか分かりませんが)

「つまらないものですが」を正しく使おう!

お礼の品やお土産を渡すときに使える、「つまらないものですが」の言葉。謙遜表現で取引先にも目上の人にも使用できる便利な言葉ですが、相手によっては誤解されることもあります。言い換えや類語表現をうまく使い分けながら、感謝の気持ちを伝えましょう!

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