類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
場面によって言葉を使い分けられると、大人として素敵ですよね。ということで、「拝見する」の言い換え表現をご紹介します。シーンに合わせて適切な表現を選んでみてください。

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拝読しました
「拝読(はいどく)」は、「読む」の謙譲語です。メールや文章を「読みました」ということをへりくだって言う表現で、目上の人や敬意を払う相手に対して使うことができます。
例文
・先ほど、頂いていた資料を拝読しました
・〇〇さんが書かれた本を拝読しました
確認しました
「確認しました」は、「確認した」の丁寧な表現です。「確認」は「はっきり認めること」を意味し、こちらもまた「見た」ことを示す言葉の一つです。また、謙譲語の「確認いたしました」に換えて言うこともできます。
例文
・確かに資料が添付されているのを確認しました
・添付資料を確認いたしました
拝覧しました
「拝覧(はいらん)」は、見ることをへりくだっていう表現で、謹んで見ることを指します。こちらも「見る」という意味ですが、「拝覧」の場合は大きなもの・壮大なものを見上げるというニュアンスで使われることが多い表現です。主に、歴史的な建造物、芸術的な建物や寺社仏閣などを見たときに用いられます。
例文
・御社のすばらしい社屋を拝覧しました
・非公開のご本尊を拝覧しました
「拝見しました」の英語表現は?
英語には「拝見」にぴったりと当てはまる言葉はありませんが、「見る」という意味の「see」や「take a look at~」で表すことができます。それでは、「see」や「take a look at 」などを使った例文を紹介します。
例文
I saw that document.(私はその資料を拝見しました)
I will take a look at that document.(私はその資料を拝見します)
I had a chance to look at your report.(私はあなたの報告書を拝見しました)
「拝見しました」の使い方に関してよくある質問
「拝見」という言葉の使い方に関してよくある質問と、その回答をチェックしましょう。
Q1. 「拝見」は、敬語として正しいですか?
A.「拝見」は謙譲語として正しい敬語です。「見る」という行為を、相手への敬意を示すためにへりくだった表現にしたものが「拝見する」であり、その連用形である「拝見し」も同様に敬意を示す言葉として用いられます。
Q2. 「見た」の敬語表現は?
A.「見た」の敬語表現は、以下の通りです。
種類 | 例 |
---|---|
謙譲語 | ・拝見しました ・拝見いたしました |
尊敬語 | ・ご覧になりました ・お目にとまりましたか? |
丁寧語 | ・見ました |
このように、「見た」の敬語表現は一つではありません。誰の行為について述べるか、誰に対して話すかによって適切な表現を選ぶ必要があります。
Q3. 「拝見いたします」は二重敬語ですか?
A.一般的に「拝見いたします」は「拝見」は「見る」の謙譲語であり、「いたします」も「する」の謙譲語であるため、二重敬語です。異なる種類の敬語(謙譲語+丁寧語)が重なっている場合は、過度な敬語表現である二重敬語には該当しないと考えられています。しかしビジネスシーンでは一般的に使われている言葉です。
「拝見させていただきます」のように「拝見する」という謙譲語に、さらに「させていただく」という謙譲語を重ねた場合は、二重敬語にあたると指摘されることがあります。
まとめ
- 「拝見しました」は、何かを見たことをへりくだって相手に伝えるときの表現で、敬語として正しい
- ビジネスシーンで使用する際には、「ご覧」との使い分けと二重敬語にならないよう注意が必要
- 「拝見する」の言い換え表現には「拝読しました」「確認しました」「拝覧しました」がある
今回は「拝見しました」の意味や注意点、使い方などをご紹介しました。「拝見しました」は、メールや文章だけでなく、話し言葉としても使われます。身近な表現だからこそ、正確な使い方をマスターしたいものですね。
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Domani編集部
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