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2021.07.09

「おっとり」の正しい意味は? おっとりしている人の特徴も紹介

3. おおらか

「おおらか」は、人柄や心がゆったりとしていて、細かいことは気にしない様子を指す言葉です。基本的には「心が広い」、「優しい」という意味で、褒め言葉として使われます。

しかし、時には物事を深くまで考えないことに対し、皮肉として使われることもあります。「おおらか」がポジティブな意味で使われているのか、皮肉として使われているのかは、前後の文脈から読み取りましょう。使い方は以下の通りです。

・父は、おおらかであるが、厳しさも持ち合わせていた
・彼女はおおらかで多少のことは気にしない
・妹はおおらかだが、優柔不断でおっちょこちょいな所がある

「おっとり」の3つの対義語

「おっとり」の対義語としては、「せせこましい」「短気」「せっかち」の3つが挙げられます。それぞれ「おっとり」の対義語という点では共通していますが、細かいニュアンスは異なります。それぞれの詳しい意味を見てみましょう。

おっとり

1. せせこましい

「せせこましい」とは、心にゆとりがなく、焦っていたり、こせこせしていたりする様を意味する表現です。また、物理的に狭くて余地がない様子や、狭苦しい場所を表現する際にも使われます。

「せせこましい」が心理的なことを意味するのか、物理的なことを意味するかは、前後の文脈で判断しましょう。以下に例文をご紹介します。

・彼の演技はどこかせせこましい
・気持ちがせせこましくなりなり、あてもなく歩いた
・壁には複数の写真がせせこましく、無秩序に飾られていた

2. 短気

「短気」とは我慢ができず、すぐに怒ったりいらいらしたりする様を表します。おっとりした人は情緒が安定して落ち着いており、感情的に怒ることはしないため、短気な人とはまさに真逆の性格といえるでしょう。
短気の例文をご紹介しましょう。

・兄は短気な性格で、度々誰とでもケンカをしていた
・私は、短気を起こしたために試合に負けてしまった
・彼は、どんな状況でも短気を起こすことなく落ち着いている

3. せっかち

先を急いで、先を急いで落ち着きがない様の「せっかち」も、おっとりの対義語として挙げられます。ゆったりと構えて細かいことは気にしないおっとりした人とは、まさに正反対の性格が「せっかち」です。

せっかちな人は、「頭の回転が早い」「仕事や決断が早い」という長所があります。しかし、「短気」や「心配性」といった短所もあるため、せっかちな人はいかに自分自身の性格を理解して、余裕を持つことの大切さを知るかが肝といえるでしょう。以下のような使い方をします。

・彼は、自他ともに認めるせっかちな性格で、仕事のスピードがかなり速い
・父は無駄なことが嫌いで、合理的な生活を好むせっかちな人間だ
・彼女は短気かつせっかちな性格で、とにかくじっとしていられない

「おっとり」の4つの英語表現

おっとりを英語で表現する時は「generous」「calm」「gentle」「composed」などを使います。それぞれ意味や使い方を解説します。

おっとり

1. generous

generousは「鷹揚な」「寛容な」「気が大きい」という意味です。以下のような使い方をします。

He is generous to his friends.(彼は友人に対して寛大だ)
He has a generous soul.(彼は寛大な心を持っている)
a generous and kindhearted teacher(寛大で心の優しい教師)

2. calm

calmは「冷静」「 落ち着いて」「和やか」という意味です。以下のような使い方をします。

My heart is calm, these days.(最近の私の心は穏やかです)
He is always calm.(彼はいつも冷静です)
I calm her down.(私は彼女を落ち着かせる)

3. gentle

gentleは「穏やかな」「優しい」「温厚」という意味を持ちます。以下のような使い方をします。

She has a gentle personality.(彼女の性格は温厚です)
She is gentle.(彼女は優しい)
a kind and gentle face(優しく穏やかな顔つき)

4. composed

composedは「落ち着いた」「作曲」「静穏」という意味を持ちます。以下のような使い方をします。

the state of being composed and tranquil(落ち着いてのんびりしている様)
a composed expression(落ち着きはらった顔つき)

「おっとり刀」は飛んで行くように早く行くこと

「おっとり刀(おっとりがたな)」とは、急な用事ができたときに取るべき物を取らずに急いで行くことを表します。刀を持つ時代に誕生した言葉で、その時代に必要だった刀を腰に差す暇もないまま刀を勢いよく手に取り、刀を手に持ったままで急いで駆けつける様子を「おっとり刀」という言葉で表したといわれています。

おっとり

刀を持つことが許された侍や武士は、刀を扱うときは右利きで握るよう教わっていました。敵意を示さない相手に対して自分も敵意がないことを示すために利き手ではない方に刀を置く作法があり、利き手の反対側の左の腰に刀を差して持ち歩いていたのです。

しかし、急な用事ができて急いでいる際に、利き手と反対の左側に置かれた刀を腰に差すことが煩わしく手に握ったまま急いで出先へ向かっていたことから「おっとり刀」という言葉が生まれたとされています。

おっとり刀を漢字で書くと「押っ取り刀」で、「押す」と「取る」と「刀」を合わせた形です。性格やしぐさがこせこせせず、落ち着いている「おっとり」とは正反対の意味を持ちます。

現代では、刀を腰に差して持ち歩くことはできませんが、急ぐ気持ちから必要な物を持って行くのを忘れる、急ぐあまり必要な物を持たずに飛んでいくように早く行くという意味で「おっとり刀」が使われることがあります。

「おっとり刀」は、「おっとり刀で駆けつける」のよう使われるのが一般的です。「おっとり刀」のみでも急いでいる様子を表現することができますが、そこに駆けつけるを加えることで、取るべきものも取らずに飛んでいくように早く行く様を表すことができます。

「おっとり」という表現から、温厚さやゆっくり落ち着いていたといったイメージが連想されますが、「おっとり刀」の表すおっとりは逆の意味となりますので間違えないように注意しましょう。

「おっとり」はポジティブな意味で使う言葉

「おっとり」とは、しぐさや性格などが落ち着いてこせこせしない様を表す言葉です。「おっとり」の意味や特徴を知ると穏やかな人柄に安心感が持てて魅力を感じられますよね。

おっとり

おっとりしている人は、細かいことは気にしません。穏やかで優しく、素直な性格の持ち主に対し「おっとり」という表現が使われます。

マイペースやのんびりといった印象もありますが「おっとり」はポジティブな意味で使用される事がほとんどです。基本的にはネガティブな意味合いで「おっとり」という言葉が使われることはあまりありません。

おっとりとした人は男女問わず周りから可愛がられるといった特徴があります。特におっとりとした女性は、気持ちや仕草が穏やかで癒されるというイメージから男性から好まれやすい傾向が強いでしょう。

「おっとり」という言葉は男女問わず使える言葉ですが、女性に使用される場合は「女性らしい」という意味も含まれるポジティブな誉め言葉ともいえます。自分がせっかちな性格だなと思っている人は、穏やかな人柄の「おっとり」の部分を目指してみてはいかがでしょうか?

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