「大和撫子」の意味と使い方
「大和撫子」はやまとなでしこと読み、女性に対して使う言葉で、見た目や内面の美しさを表します。植物のナデシコが由来であり、広く使われるようになったのは万葉集が登場した平安時代まで遡ります。
大和撫子と呼ばれる女性になるために、まずは言葉の意味をきちんと理解しておきましょう。ここでは、大和撫子の意味や使い方を解説します。
「大和撫子」は日本人女性の美しさを表す言葉
【大和撫子:やまとなでしこ】
1.ナデシコの別名。
2.日本女性の清楚な美しさをほめていう語。(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
大和撫子は、おしとやかで美しい日本人女性を指す言葉です。以下のような特徴が挙げられます。
・色白で黒髪がきれい
・仕草が控えめで凛としている
・飾り気のないファッション
・一歩引いて男性を立てられる
・教養や礼儀を身につけている
大和撫子という言葉は、これらの特徴が植物のナデシコに例えられたことに由来します。平安時代の万葉集では、可愛らしい花をつけるナデシコと子どもを重ね、「撫子(撫でるように可愛がる子)」という表現がよく使われました。
そこから大和撫子という言葉に派生し、「名のある男性に大切にされる女性」を表すようになったといわれています。
【例文付き】大和撫子の使い方
大和撫子は、女性の「清楚で美しい」「芯が強い」ところを褒めたい時に使える言葉です。具体的な使い方を例文で確認しましょう。
【例文】
・彼女は上品で立居振る舞いが美しく、まさに大和撫子です。
・彼女は大和撫子とは程遠い性格である。
・彼は彼女の大和撫子なところが好きとのろけていたよ。
大和撫子になるために必要な要素4つ
たおやかな大和撫子になりたいと思うなら、以下の4つの要素を身につけましょう。
1.聞き上手
2.きれいな言葉づかいと豊かな表現力
3.芯の強さ
4.柔軟さと協調性
大和撫子になるためには見た目に気を遣うことも重要ですが、内面を磨くことも忘れてはいけません。ここでは、大和撫子に欠かせない4つの要素について解説します。是非参考にしてください。
1.聞き上手
大和撫子と呼ばれる女性は、聞き上手であることが多いです。誰かと会話するときは、まず相手の話にじっくりと耳を傾けましょう。適切なタイミングで相づちを打ち、自身の意見は相手の話が終わってから話し始めることが大切です。
話を聞く間は、相手の話をきちんと聞いていること、興味があることが伝わるように、適度なリアクションを取るのもポイント。「面白い」「すごい」などのフレーズを挟み、相手が気持ちよく話せる雰囲気を作りましょう。
2.きれいな言葉づかいと豊かな表現力
大和撫子を目指すためには、言葉の使い方に意識を向けることが肝要です。内面の美しさは言葉づかいに表れると言っても過言ではありません。きれいな日本語を使うのはもちろんのこと、知性を感じさせる言葉を選ぶようにしましょう。
言葉の丁寧さに加えて、表現力のバリエーションを増やすことも大切です。いつも同じワードを使うのではなく、状況に合わせて言葉を使い分けることで、表現力の高さをアピールできるでしょう。
3.芯の強さ
大和撫子に共通するポイントとして、芯の強さが挙げられます。大和撫子と呼ばれる女性はブレない軸をもっていることが多く、周りの意見などに心を乱されることはありません。
芯の強い女性になるためには精神面を磨くことが大切です。周りに振り回されず、ブレない自分を持つように意識してください。うまくいかないときこそ自分自身と向き合い、大和撫子らしい芯の強さを手に入れましょう。
4.柔軟さと協調性
大和撫子になるために習得しておきたいのは、変化や相違に対する柔軟さと協調性です。人生において、周囲の人や環境などに変化が生じることは少なくありません。自分と他人の意見が合わないこともあるでしょう。
大和撫子と呼ばれる女性は、そういった場面でも変化や相違を受け入れられる度量があります。自分の価値観に反することでもあっても主張を押しつけず、お互いに納得できるような答えを導こうとするのが特徴です。
環境の変化や意見の相違などに直面したときは、柔軟性と協調性をもって対応することを心がけましょう。
大和撫子の言い換え表現と反対語
大和撫子には関連する言葉がいくつかあります。例えば、「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花」は大和撫子の言い換え表現です。大和撫子の反対語には「益荒男」が挙げられます。
それぞれの意味を確認することで、より大和撫子のイメージを掴みやすくなるでしょう。ここでは、大和撫子の言い換え表現と反対語をそれぞれ解説します。
大和撫子の言い換え表現
大和撫子は「清楚」「美人」に言い換えられます。または「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花」も大和撫子に類似する表現です。
「立てば」「座れば」「歩く」は花に適した鑑賞方法に由来しており、例えば芍薬は立って見るのが美しいとされています。また、女性の立ち姿、座る姿、歩く姿を花に例えたという説もあります。そこから「立っても座っても、歩いても美しい女性」という意味をもつようになりました。
大和撫子の反対語
大和撫子の反対語は「益荒男(ますらお)」で、立派な男性や強い男性、勇気がある男性に対して使われます。朝廷に仕える官僚の役職名が語源です。
また、益荒男は「男の中の男」を表す際にも使われます。控えめで男性を立てるという特徴をもつ大和撫子に対し、益荒男は男らしくて気骨がある男性を指す言葉です。
たおやかで美しい大和撫子を目指そう
大和撫子は日本人女性の美しさを形容する際に使う言葉で、植物のナデシコがきれいに咲く様子を女性の姿に例えています。見た目だけではなく、芯の強さや教養といった内面の美しさも含みます。
大和撫子のような女性になるためには、話の聞き方や言葉づかいなどに意識を向けるといいでしょう。自分自身と向き合って内面を磨き、たおやかで美しい大和撫子を目指してみてください。
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