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2025.12.10

【李下に冠を正さず】はどんな意味?由来や使い方の例文を紹介

瓜田李下(かでんりか)

「瓜田李下」は人に誤解されるような紛らわしい行為はすべきではないという意味の四字熟語です。「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」との「瓜田」と「李下」をあわせた語句で、同じ意味になります。

【例文】

・政治家たるもの、【瓜田李下】で国民に対して常に公明正大でなければならない。
・試験中は【瓜田李下】を徹底し左右の席を見ないで、答案用紙に集中すべきだ。

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君子危うきに近寄らず

「君子危うきに近寄らず」は徳のある人は危険なところに近寄らないものだという意味のことわざで、現在でも日常的に使われています。「君子(くんし)」とは中国で用いられた理想的な人格者を示す言葉ですが、この語句自体は特に漢詩が語源とはされていません。

苦手なことや都合の悪いことを避けるとき、冗談まじりに使われることが少なくありません。

【例文】

・最近アルコールを控えているので、いきつけだった居酒屋の通りは避けて通るようにしています。【君子危うきに近寄らず】ですね。
・【君子危うきに近寄らず】っていうじゃない? ついつい使いすぎないよう、ショッピングモールにはあまり行かないようにしてるわ。

悪木盗泉(あくぼくとうせん)

「悪木盗泉」とは、たとえ困窮しようと、少しの悪事にも近づかないという戒めの言葉です。こちらは陸機の詩「猛虎行」の一説に由来します。「悪木」は役に立たない木や悪臭を放ったりする木を指し、「盗泉」は中国山東省にある泉の名前です。

後世には、孔子の言動にまつわる逸話として、旅の最中に喉が渇いた孔子が「盗泉」の近くを通っても水を飲まず、「悪木」のそばでも休まなかったという話が伝えられています。

【例文】

・【悪木盗泉】ということで、ゲームもテレビも漫画も受験が終わるまでは完全に封印しました。
・どんな理由があっても、教え子の両親からの贈り物は【悪木盗泉】で、すべてお返しするようにしています。

「李下に冠を正さず」に関するよくある質問

「李下に冠を正さず」に関して、よくある質問とその回答を紹介していきます。

Q. 「李下に冠を正さず」は誰の言葉ですか?

「李下に冠を正さず」は、特定の個人の言葉ではありません。古代中国の漢詩(かんし)に由来する言葉です。古代中国の民謡や歌謡を基にした詩集である「古楽府(こがふ)」の中の「君子行(くんしこう)」という詩の一節から来ています。

Q. 「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」の意味は?

「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず(かでんにくつをいれず、りかにかんむりをたださず)」は、「人に疑われるような行動は慎むべきである」という意味です。

これは古代中国の漢詩に由来する言葉ですが、現代においては清廉潔白さや誠実さを保つために、誤解を招くような行動は事前に避けるべきだという教えとして使われます。

Q. 「李下に冠を正さず」と「瓜田に履を納れず」の違いは?

「李下に冠を正さず」と「瓜田に履を納れず」は、どちらも人に疑われるような行動は慎むべきという同じ意味を持つ言葉で、違いはありません。この2つを並べることで、「君子(徳の高い人物)は、たとえやましいことがなくても、疑いをかけられるような行動は避ける」という教訓を示しています。

Q. 「李下に冠を正さず」に英語表現はある?

「李下に冠を正さず」に完全に一致する英語表現はありませんが、同じような意味合いを持つことわざやフレーズはいくつかあります。

【例文】

・Don’t get caught in a compromising situation.(妥協的な状況に巻き込まれるな)
・Caesar’s wife must be above suspicion.(シーザーの妻は疑いを越える存在でなければならない。)

「李下に冠を正さず」の意味を知って正しく使おう

  1. 「李下に冠を正さず」は古代中国の詩集「古楽府」の中の「君子行」という詩の一節である
  2. 清廉潔白さや誠実さを保つため、誤解を招くような行動は事前に避けるべきだというたとえ
  3. ビジネスシーンでは、誠実な姿勢や透明性の確保を促す際に使われることがある

「李下に冠を正さず」は〝誤解を招くような紛らわしい行為はさけるべきである〟という戒めのことわざです。もともとは中国の古典詩「君子行」が語源となっていて、現在では政治やビジネスでもよく使われています。

昨今、特にビジネスシーンでは、「清廉潔白さ」や「コンプライアンス遵守」が重視されるので、「李下に冠を正さず」は、そうした誠実な姿勢や透明性の確保を促す際に使われます。

泥棒のイラスト
(c)Shutterstock.com

「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」と対句で使われることもあるため、一緒に覚えておくと役立ちます。「李下に冠を正さず」の意味を理解して、正しい使い方をしましょう。

メイン・アイキャッチ画像/(c)Adobe Stock

Domani編集部

Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。https://domani.shogakukan.co.jp/

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