3. 目先が利く(めさきがきく)
先を見通す能力があることや機転が利くことです。目先を目端に変えて、「目端が利く(めはしがきく)」と表現することもあります。
そもそも目先には、以下のようにさまざまな意味があります。
1. 目の前
2. 当面していること
3. 将来の見通し
4. その場の趣向
これらのうち、目先が利くは(3)に由来する言葉です。将来を見通す能力や機転が利くことを伝える際は、以下の例文を使って参考にしましょう。
例文
・彼女はぼんやりしているように見えますが、実は目先が利く人です。
・彼は目先が利いて、何事もそつなくこなします。
・あの人は目先が利く分、簡単に方針を変えるので信用できません。
大所高所の反対語2つ
類義語だけではなく、大所高所には反対の意味をもつ言葉もいくつかあります。代表的な反対語には以下の2つが挙げられます。
1. 近視眼的
2. 枝葉末節
上記以外では、「視野が狭い」「偏狭な」「了見が狭い」も大所高所の反対語として使える言葉です。なお、以下のように反対の意味をもつことわざもいくつかあります。
・木を見て森を見ず:小さいことにこだわり、全体を見通せないこと
・重箱の隅を楊枝でほじくる:細かいことにまで口出しすること
類義語とあわせて反対語も覚えておくと、適切な場面で使い分けられるでしょう。ここでは、それぞれの言葉について詳しく解説します。
1. 近視眼的(きんしがんてき)
目先のものしか目に入らず、大局的に見られないことです。間近なものしか見えない近視の状態をイメージするとわかりやすいでしょう。
例文
・低い位置にいると、周囲のごく一部しか目に入らず、近視眼的なものの見方になってしまう。
・ピンチに直面している状況で近視眼的な行動をとるのは避けるべきだ。
・仕事をただ近視眼的にこなすだけでは、全体像を把握できず、自己成長につながらないだろう。
2. 枝葉末節(しようまっせつ)
本質的ではない事柄にこだわり、大切な部分を見落とすことです。幹が重要なものにたとえられるのに対し、枝葉は重要ではないこと、末節(枝の先のほうにある節)は本質ではないことをたとえています。
日常会話にはあまり登場しませんが、かしこまった場面やビジネスシーンでは使われることがあります。具体的な使い方を例文で確認しましょう。
例文
・彼女は枝葉末節に口を挟みます。
・彼は枝葉末節にこだわりすぎるため、論点がずれがちです。
・その問題は枝葉末節に過ぎないでしょう。
大所高所な視点で物事を考えよう
大所高所とは、客観的な視点に立って物事を見ることです。物事の判断が私情や偏見に左右されず、広い視点で考えられることを表します。
大所高所の類義語には、俯瞰や大局が挙げられます。反対の意味を伝える際は、近視眼的や枝葉末節を使って表現することが可能です。
意味を正しく理解し、自分自身が大所高所な視点で考えられるように意識しましょう。