仕事が不安、その原因は
仕事に不安を感じるのはなぜでしょうか。まずはその原因を探ってみましょう。
わからないことが多い
仕事をするうえでわからないことが多いと、不安が募りますよね。特に苦手なことや自分に合わない仕事から生じる不安は、辛く感じるでしょう。気軽に質問できる環境ではないなら、わからないことが多くなり過ぎ、何から手をつけてよいか見当すらつかないということも。そうなると、さらに不安が強くなってしまうでしょう。
失敗が怖い
上司や取引先から怒られるのを恐れるあまり、仕事を不安に感じるというケースもあります。失敗や怒られることを避けたいというのは誰もが持つ感情ですが、過剰に意識し過ぎると、心身のバランスを崩してしまうということも。
職場の人間関係
職場の上司やほかのスタッフに苦手と感じる人がいる、好きではない人がいるというのも不安になる要因のひとつです。また、同期や後輩と比較されてアレコレ言われたり、周囲と意思疎通が上手く行かなかったりというのも、不安につながりやすいでしょう。
自信がない
真面目に仕事をしているけれど成功体験が少なく、自分に自信が持てず不安ということもあります。上司や先輩に褒められたり認めてもらったりという経験が少なく、自信をつける機会がなかったら、そのような漠然とした不安を抱きがちです。
重圧を感じている
社運をかけたプロジェクトを任されたり、失敗ができない案件を手掛けていたりすると、不安が募りがち。責任の重さが違いますから、それまでにない不安を感じることもあるでしょう。
また上司や先輩など周りから成果を期待されると、失敗できないと感じてそれが不安に変わることも。また、成果を出さないといけないと思い込み過ぎて、それが強い不安に変わってしまうということもあります。
将来のこと
年齢を重ねたときのこと、今の日本の社会不安、世界情勢や気候変動が経済や企業に及ぼす影響、産業発展による影響、急激な景気の後退など、不安要素を挙げるとキリがありません。先の読めない時代を生きているからこそ、今の自分がこのままでよいのかと考えることもあるでしょう。特に仕事に慣れてきた世代の人は、不安になりやすいかもしれません。
他者の気持ちを考えすぎる
仕事上のやり取りをする中で、相手方に不快な思いをさせたのではないかと考え過ぎてしまい不安になるということがあります。多くの場合、それは取り越し苦労ですが、中には深刻に考え過ぎて睡眠に支障が出てしまうということも。特に心配性な人や周囲への気遣いを欠かさない人は、過度な負担を自分に強いてしまいがちのため注意が必要です。
仕事が不安、その対処方法は
仕事が不安なとき、どのように対処すればよいのでしょうか。具体的な対処方法を紹介しますので、ぜひ試してみてください。
不安なことを書き出してみる
不安の原因がわからないと、より深刻に受け取ってしまい、さらに不安を呼び込んでしまいます。何が不安なのかを知ることで、改善や解消につながりますから、まずは知ることからはじめましょう。
手軽にできるのが、不安だと感じることを書き出していくこと。そうすることで可視化され、気持ちが整理されたり、優先順位が明確になったりすることもあります。不安の原因がわからないままにしておくと、漠然とした状態が続き、心がすり減ってしまいがち。まずは思いつくまま書き出し、自分の中にある気持ちや感情、情報を整理しましょう。
チェックリストをつくる
失敗が怖くて不安という場合は、仕事のチェックリストをつくるのがおすすめです。業務の工程フローを可視化することで内容の確認ができ、失敗を防ぐだけでなく、効率化にも期待できます。
自分に自信が持てなくて不安という場合も、チェックリストで確認することが安心につながります。そうすれば、必要以上の不安を感じることも少なくなるでしょう。
スキルや知識を身につける
スキルや知識を身につけることで、不安を軽減することもできます。わからないことが多かったり、自分に自信がなかったりしても、仕事に対する理解が進むと、自分に何が必要なのかを知ることにも。そうすることで不明点が減り、少しずつ自信が持てるようになるでしょう。あとは挑戦する機会を増やし、数をこなして経験値を上げていきましょう。
振り返りをする際、成功にも目を向ける
仕事の振り返りをする際、失敗や課題にばかり目を向けていませんか? 仕事に不安を感じているときほど、失敗や課題にとらわれがち。そうすると、達成感や成果に意識が向かず、仕事に対する意欲もわきにくくなります。
振り返りをするなら、成功や成果にも目を向けましょう。得たことや知ったこと、誰かや何かの役に立ったことがあるはずです。それをしっかりと認識することで、自分が努力を積み重ねていると気づくことも。心配ばかりせず、できたことにも目を向けましょう。
周りの人に頼ってみる
仕事が不安なときは、周りの人に頼ってみるのもおすすめです。上司や先輩に相談したり、同僚や後輩に頼ってみたりするのもよいでしょう。特に苦手なことやわからないことは率直に打ち明け、解決策を一緒に考えてもらうと、不安に感じていたことがクリアになることがあります。
また、友人や家族など、気兼ねなく話せる人に気持ちを打ち明けてみるのもひとつ。誰かに話を聞いてもらうだけで気持ちが軽くなり、思わぬ解決方法が見つかるということも。また、話すことは、頭や心の整理にもつながります。
生活習慣を見直す
プライベート時間も仕事のことを考えて不安になっているということはありませんか。心身が疲れているときに必要なのは休息です。仕事を離れたら、まずはリフレッシュやリラックスする時間を過ごししましょう。
また、気持ちの切り替えがスムーズにできるよう、生活習慣を見直すのもおすすめです。早起きをしてみる、好きなことをする時間を予定に入れる、早く寝る、お風呂にゆっくりつかるなど、緊張を緩和しのんびりと過ごす習慣を取り入れてみましょう。新しい趣味を見つけるのもおすすめ。自分がリラックスして楽しめることを見つけて、休息を楽しみましょう。
それでも仕事の不安が消えないときは
いろいろ対策をしても不安が消えないという場合は、医療機関や専門家に頼ってみましょう。職場の産業医やカウンセラー、医師、自治体の相談窓口などで気持ちを打ち明けてください。
特に、業務に支障をきたすようになったり、会社に行くことができなくなったりしたら、すぐにでも受診または相談を。専門家に頼り、一日も早く安心して過ごせるようにしましょう。
最後に
仕事に不安を感じるなら、まずはその原因を探り、手軽にできる対処方法を試してみましょう。もし生活や仕事に支障が出てきたら、すぐにでも専門家や医療機関に受診を。ひとりで抱えこまず、休むときはしっかりと休み、安心して過ごせるようにしましょう。
益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン
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