縦読みで数えるときのポイントは
<左手の中指・薬指に力を入れる>
紙幣の固定が安定していないと、紙幣を数えるごとにずれが生じます。固定の力が弱すぎると紙幣を落としてしまいますので、紙幣を指でしっかりと固定し、安定させましょう。
<左手の親指・人差し指には力を入れ過ぎない>
左手親指と人差し指でギュッと紙幣をつかんでしまうと、右手で紙幣をめくるのがスムーズにいかなくなります。紙幣をしっかり固定して安定させるのは左手中指と薬指の役割なので、左手親指と人差し指には力を入れ過ぎないようにしてください。
どうしても親指・人差し指に余計な力が入ってしまうという場合は、左手中指と薬指に力が入り過ぎているのかもしれません。少し緩めてみましょう。練習を重ねていくことで、それぞれの指のほどよい力加減がわかります。
<指のすべり止めを使う>
縦読みをする際、手の油分が少ない人は、紙幣がすべりがちでスムーズにいかないことがあります。どうしても難しい場合は、指サックや紙めくりクリームを使うといいでしょう。
札勘の横読みについて
横読みは利き手によって紙幣を持つ手が変わります。
右利きの方は、左手に紙幣を持ち、右手で紙幣を数える
左利きの方は、右手に紙幣を持ち、左手で紙幣を数える
紙幣を数える手順はどちらも同じです。
横読み
右利きの方を例にとって、説明します。
1)縦にした紙幣を整えたら、左手で紙幣の下を持つ
2)左手の親指で紙幣下部を固定したら、右手を使って紙幣を斜め下に倒して回転させていき、扇の形になるよう広げる
3)扇の形に広げるときは、右手で紙幣を包み込むようにし、力を均等に加える
4)紙幣が扇の形になったら、5枚ずつ端から紙幣を数える。5枚だと数えにくい場合は、3枚や4枚ずつでもかまわない
左利きの人は、それぞれの手が逆になります。
縦読みよりも早く正確に紙幣を数えられるのが横読みです。縦読みで券種が混在していないかを確かめながら数えた後、横読みをしましょう。そうすることで、ダブルチェックができます。
横読みで数えるときのポイントは
<きれいな扇の形を作る>
きれいな扇の形を作るには、紙幣を固定している手の親指の先に力を入れ、安定させるのが大切です。数える方の手は、スナップを効かるように使い、扇の形を作りましょう。
お金の数え方、札勘の練習方法について
札勘を練習するときは、次のことを意識してみましょう。
練習用の模造紙幣を使う
本物の紙幣を使って練習してもよいのですが、紙幣を何十枚も用意するのは容易ではありません。さらに、紙幣が紛失したり破れたりする心配もあります。
「模造紙幣」は、本物の紙幣によく似た大きさと質感で作られており、銀行でも練習に使われています。練習用に模造紙幣を使ってみるのもよいでしょう。
少ない枚数から練習し、慣れていく
いきなり50枚や100枚を数えても、うまくいかないことがほとんどです。最初は10枚から練習しましょう。10枚に慣れたら次は20枚という具合に、少しずつ枚数を増やすのがおすすめです。
札勘については、紙幣を数えるときの上限は50枚くらいが適しているかもしれません。紙幣が多くなると持つのも数えるのも大変になり、かえって正確さを欠いてしまうからです。
最後に
練習すれば、誰もが素早く正確にお金を数えることができる札勘は、使えるようになるととても便利です。回数を重ねればマスターできますので、興味のある人はぜひチャレンジしてみてください。
益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン
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